感性のある生活を送っていますか?
この記事では、SHOWKOさんの書籍「感性のある人が習慣にしていること」を紹介します。感性を養う習慣を身につけて、自身の可能性を引き出していくことが、本書の目的であり、
- 自分の軸がないことに悩んでいる
- クリエイティブ職に携わっているもしくは携わりたい
- 営業の知識として役立てたい
という方に、おすすめです。本書では、330年続く陶芸の名家に生まれ、器を作るアーティストとして世界中で活躍されている著者が大切にしている、感性を高める習慣が紹介されています。
感性を高めると、自分の軸に気づくことができるようになるので、仕事やプライベートの判断に活かせます。目に見えないものに価値を感じ、正解のないことに自分なりの答えを導き出せる人こそが、感性のある人。それではさっそく、日々の習慣から感性を磨く方法をみていきましょう!
1. 感性のある人とは
まず、感性のある人とはどんな人でしょうか? 本書から2つのポイントを解説します。
自分で答えを出せる
感性と聞くと、持って生まれた能力や才能のことで、自分にはそんなセンスないしと感じている人も少なくないかもしれません。しかし、本当にそうなのでしょうか。
辞書で「感性」の意味を調べると、物事を心に深く感じ取る働き。感受性。外部からの刺激を受け取る感覚的能力などと書かれています。ここから、感性のある人とは、外から感じ取った刺激を吸収・蓄積し、自分の軸で価値判断する能力が高い人と言えます。
例えば、自分に似合う服やもの、自分だけの独自の価値観、自分に向けられた相手の気持ち、自分が好きになれるもの / 嫌いなもの、これらは全て正解がありません。
自分のことがよく分かっていると、自分の価値観で選択ができる。人の繊細な気持ちが理解できると、人間関係を主体的に築ける。自分に必要 / 不必要なものが判断でき、決断が下せる。
このような目には見えないものに価値を感じ、正解のないことに自分で答えを出せる人こそ、感性のある人です。そして、この感性は身につけることができます。方法は後ほど紹介します。
自分のものさし
感性を高めると、良質な人間関係を築けたり、人から信頼を得ることができます。なぜかというと、感性を高めることで人の本心がちゃんと理解できるようになるからです。感性を持っていると、状況を細かく観察したり、相手の気持ちを想像して、自分に向けられた小さな心遣いや意図に気づくことができます。
また、感性を磨くことは、自信のある生き方にもつながります。自分にとっての正解か分からない、何を選べばいいのか分からないと、たくさんの選択肢に頭を抱え、社会や他人のものさしで決断している人も少なくありません。
しかし、感性がある人は、周りの意見に惑わされずに自分の人生を歩んでいきます。“自分のものさし”を持っており、それはトレンドを追ったり、インフルエンサーを眺めたりしても養われません。ものさしは、自分で経験してみて初めて養われます。
2. 感性のある人の5つの習慣
感性は、日々の生活習慣を見直すことで養うことができます。ここからは、感性のある人が大切にしている5つの習慣を簡単に紹介します。
観察する習慣
日々のあらゆることを意識的に観察すると、小さな変化や違和感、魅力に気が付く感受性が高められます。
簡単な方法としては、肌の感覚で気温を当てるというものがあります。最近ではスマホですぐに天気が分かるので、自らの感覚を使う機会を失っていますが、人の感覚はとても優秀で、意識的に使うことであらゆることを感知できます。
朝に窓を開けて、肌に当たる空気を感じ、気温を予想してみましょう。実際の気温を確認したら、もう一度その日の肌の感覚を記録として感じてみる。これに慣れてきたら、湿度にもチャレンジしてみてください。
1年くらい続けると、経験が蓄積されて、かなり正確に当てられるようになるそうです。感性を養っていくための訓練として、ぜひやってみてください。
他にも、家の中で裸足で生活して、足裏の感覚を養うという方法もあります。これらによって、環境を観察する力が高まっていくはずです。
整える習慣
モノが多い場所では、心に雑念が増えて、物事をシンプルに考えられなくなります。日々を機嫌よく過ごすためにも、雑念を減らすことが大切です。
まずは一番身近で、意外と意識が向かない財布の中身を整えてみましょう。よく使うクレジットカードは1,2枚だろうし、多くのポイントカードはアプリに移行できるものが多いです。スマートフォンを使えば、現金さえも要らない世の中。財布なしでも困る場面は減っていますよね。
それでも現金が要る時もあるので、定期的にお財布の中を確認し、お札が折れていたら伸ばし、種類や向きを揃えてましょう。レシートも不要なものは処分。一番なものだからこそ、整える習慣の最初の一歩として取り組みましょう。
財布の中が整ったら、次は家の中。部屋の中で、気になっているけど、優先順位が低くて片付けられていない場所はありませんか?
気になっていると、頭の中にゴミとして溜まり、思考に影響を及ぼします。そうならないように、決まった時間やスキマ時間で片付ける習慣を身につけていきましょう。
また、掃除をするなら、午前中の早い時間がおすすめ。部屋の窓を開けて空気を入れ替え、掃除機をかけ、可能であれば床の拭き掃除もしましょう。そんな時間はないという方は、洗い場や鏡などの光る部分を掃除して、輝きを取り戻しましょう。
光沢のある素材が光っているだけで、少し綺麗になったと感じることができます。毎日少しずつ“綺麗貯金”を貯めて、脳がクリアな思考を発揮できる状態にしておきましょう。
視点を変える習慣
世界は多面的で、同じものでも違う立場から見ると、一変することがあります。固定された視点からだけでは、何となくの直感や思い込み、表面的な情報によって左右されてしまうことも。
私たちは無意識に、これまでの人生で生じた認知のズレや偏見などの影響を受けています。それらにとらわれず、物事を正しく把握していくために、多角的な視点から物事を見る習慣が大切になります。
視点を変える方法としては、地と図を反転させるというやり方があります。地図を見ているときに、大陸の部分がふとした瞬間に海に見えるといったことが、分かりやすい図と地の反転です。だまし絵などにもありますよね。
地と図を反転すると、見えていなかった部分が見え、今までになかった気づきやアイデア、思考が生まれます。ピンチをチャンスと捉えたり、重荷に思っていたものが大切なものだと気づいたりと、発想の転換をするには、盲目を抜け出す答えは近くにあると信じることが大切です。新しい発見や逆転の発想は、ちょっと視点を変えることで訪れます。
また、人が感情を抱く時には、それまでの経験や知識によって偏見が入ります。例えば、嫌いな人に言われたアドバイスは受け入れにくいですよね。同じ内容でも、尊敬している人に言われれば、素直に聞き入れることができるとしても。自分の考えに固執して、異なる意見を偏見で拒絶すると、自分の感性を狭めてしまいかねません。
そこで、他人から言われた言葉をノートに書き留めるなどして、文字として客観的に眺めてみましょう。誰に言われたかはさておき、感情を切り離して意味だけを抜き出し、自分にとって大切なものかどうか俯瞰します。するとそれが、自分を成長させる言葉となるかもしれません。
好奇心を持つ習慣
感性は自らが身を置く領域とは異なる領域から影響を受けることで、さらに磨かれていきます。様々なことに好奇心を向ける習慣が大切です。
好奇心を向ける方法として、地元の名産をプレゼントしてみるのがいいかもしれません。自分の住む地域に目を向けるいい機会にもなりますし、自分だけの自慢の品を送ると相手の記憶にも残ります。センスがいい人は、郷土品にまつわるストーリーを持っているものです。
他には、アートや芸術に限らず、歴史や文化など身近なものの奥深さを学んでみましょう。例えば、日本文化であるお茶の知識があると、訪問先での会話が弾むかもしれません。
お茶に限らず、興味があったけれど食わず嫌いだったものなどに目を向けてみてください。ただ知っているだけと、実際に経験してみるとでは、雲泥の差があります。
決める習慣
正解のない世界で活躍する人は、自ら決断し、それを信じ抜く力があります。自分の感覚を信じて、小さなことでも自ら判断をしていきましょう。
大切なことは、正しい正解を選ぶことではなく、自分で決めること。そして、決めたことを正解とする心です。現代のように多くの要素が複雑に絡み、予測できない世の中においても、明確な意志を持って決断することが、感性を養うことにつながります。
また、選択した理由を言葉にしてみましょう。人がやっていたから、流行っているからではなく、自分の選択に自覚的になることが重要です。それが小さな決断でも慣れてくると、判断や決定をする際の軸ができてきます。その軸に基づいた決定をさらに重ねることで、軸は輪郭を持ち、やがて大きな自信につながります。
一つ注意点としては、あれができない、これは苦手とコンプレックスによって選択肢を狭めてしまうと、本音に基づいた判断ができません。コンプレックスを解消することは簡単ではありませんが、意識して克服することで、必ず世界が広がり選択肢が増えるので、チャレンジする心を大切にしましょう。
今回紹介したSHOWKOさんの書籍「感性のある人が習慣にしていること」については、まだまだ紹介できていない部分が多いです。おすすめの本ですのでぜひ読んでみてください!