いまの自分の環境に、満足していますか?
この記事では、坪田一男さんの書籍「GO OUT 飛び出す人だけが成功する時代」を紹介します。
本書は人生やキャリアに迷っている人におすすめです。コンフォートゾーンからゴーアウトする、つまり自分の慣れ親しんだ世界から外に向かって出ていくと、結果的に自分のキャリアが広がると著者は言います。
ゴーアウトすることは、それほど難しいことではありません。目的と効果そのやり方さえきちんと学べば、大丈夫。不確実で変化の激しい社会を生き抜く人生戦略について知ることができます。
それではさっそく、中身をみていきましょう!
1. 成功の鍵はT型キャリア
現代の人生100年時代において、成功を収めるためには、2つの重要なポイントがあります。まず、自分自身を飛び出す人に変えることが不可欠。さらに、そこから成功するためのT型キャリアの概念について解説します。
人生100年時代の長寿社会の到来により、私たちには今までの時代とは違う、新たな挑戦が求められています。
しかし、自分のコンフォートゾーン(快適領域)に留まり、挑戦を敬遠する人々も多くいるでしょう。このような姿勢では充実した人生を築くことは難しいと著者は考えています。
成功を収めるためには、自己成長が必要であり、そのためには自分の「引き出し」を増やす必要があります。
引き出しを増やす方法は多岐にわたり、基本的には自分に合った方法を見つけることが大切です。
著者は、T型キャリアを目指すことを積極的に提案しています。T型キャリアは、特定の分野における専門知識やスキルを磨くだけでなく、他の分野にも知識や経験を持つアプローチです。
T型人材とその分類
T型キャリアを追求するためには、T型人材の概念を理解することが重要です。
T型人材は、ある分野において専門知識を持つだけでなく、他の分野にも広い知識やスキルを持つ人々を指します。
人材の型はいくつかのカテゴリーに分類され、主に「I型人材」、「T型人材」、「π(パイ)型人材」、「プチT型人材」の4つがあります。
- I型人材: 特定の分野に専門知識を深めることに特化しています。彼らはその分野での進化に注力し、専門的なスキルを磨きます。
- T型人材:特定の分野に専門知識を持つだけでなく、他の分野にも広範な知識を持っています。バランス感覚が彼らの特徴です。
- π(パイ)型人材:複数の異なる分野において高度な専門知識を持ち、一般的な知識も広範に持っています。異なる分野を結びつけることが得意です。
- プチT型人材: 異なる職務を遂行でき、多岐にわたる知識を持っていますが、専門知識の深さや一般的な知識の幅はそれほど高くありません。
T型・π(パイ)型人材を目指す
上記のカテゴリーの中で、T型またはπ(パイ)型人材を目指すことが重要で、これらの人材になるには、まず深く学び、専門性を向上させる「I型人材」になることが必要です。
なぜなら、専門性を高めることがT型人材になるための前提条件であり、深化に不可欠な要素だからです。深化とは、自身の認知や知識の枠組みを超えて探したもののうち、成功確率が高そうな新たな知識やスキルを深堀りするプロセスです。
例えば、野菜の卸売業に従事していると考えてみましょう。この分野で成功するためには、野菜に関する専門知識を磨く必要があります。ただし、競合他社との差別化を図るためには、専門知識をさらに深め、業界のトップに立つ姿勢が求められます。
重要なことは、深化を促進させるために、与えられたシステムだけに頼るのではなく、GO OUT による自己学習を通じて専門性を高める姿勢を持つことです。
1万時間の法則を知っていますか?
この法則によれば、専門家になるためには、1日1時間学ぶことで約30年かかります。1日3時間学ぶと約10年です。しかし、今日では外部のプロフェッショナルから学びながら、短期間でスキルを磨くことが可能です。
自己成長を重視し、外部の専門家からのサポートを受けることで、成功への道が開けるでしょう。
2. 外に出ることの重要性
1日2時間、外出するメリット
外に出ることには、目の健康に多くのメリットがあります。
2021年度の児童生徒の近視実態調査によれば、裸眼主力1.0未満の生徒の数が増加しています。スマートフォンの普及やゲームのプレイが当たり前になり、室内で過ごす時間が増えたためです。
しかし、近視になる理由は、これだけではありません。
実際には、人類は長い間、外に出ることが当たり前でした。狩猟民族として、人々は獲物を探し、猛獣から逃げる必要があり、遠くの物体を見ることは生存に不可欠でした。
また、文字がない時代には、近くを見る必要があまりありませんでしたが、文明の進歩に伴い、人々は屋内に留まることが増えました。
この変化が近視をもたらす要因の1つとされています。外に出ることができれば、近視のリスクが低くなる可能性があるのです。
さらに、最近の研究では、近視と目の血虚(血の巡りが悪いこと)の関連性が明らかにされおり、長時間近くのものを見ることが、その原因の1つとされています。
一方で、外に出てバイオレットライトを浴びることで、目の血流は改善され、目の健康が促進されます。
外出と健康
外に出ることは、子どもの近視予防だけでなく、大人にとっても多くの利点があります。外に出て、目の血流が良くなると、同じ中枢神経の脳に関する記憶力や認知能力の向上にもつながることが分かってきています。
また、ガンの発生率を低下させる効果があることも示されています。太陽光を浴びることで、皮膚癌以外の多くのガンの発生率が低下する可能性があるというデータがあります。
健康の観点から言えば、外に出ることは肯定的な影響を与えることが確認されています。外出は運動と健康の促進に寄与し、心身の調和を保つのに役立つのです。
たくさんの緩いつながり
関係性理論によれば、人々の友人は大まかに親友と緩い関係の友人の2つに分けられます。
親友は長い付き合いで、数十年にわたる友人。一方、緩い関係の友人は、数多くの人と短い交流を持つことができる友人です。これらの緩い関係の友人が、新しい情報やアイデアをもたらすことがあります。
緩い関係の友人たちとは、約150〜800人の範囲で関係を続けることができるとされています。緩い関係の友人は、新しい情報を提供し、異なる視点を持っている可能性が高いので、創造的なアイデアや新しい機会を見つけることができます。
緩い関係を構築するためには、コミュニケーションを継続的に取る必要があります。
そのためには、SNSなどのツールを活用して新しい人々と出会い、コミュニケーションをとることが大切です。そして、会話が続くためには幅広い興味を持ち、多くの経験を積み、常に新しい情報を探求する姿勢も重要。
GO OUT して、新しい人々と交流し、緩い関係を広げることは、アイデアの共有や新たな機会の発見につながり、個人としての成長を促進します。
3. 既成概念を飛び出す
いまの自分を変え、既成概念からGO OUTするために、ここで改めて「T型人材が世界一を目指すべき理由」を説明します。
著者は世界一を目指すことを奨励しますが、そのためには世界の中でどのような立ち位置かを意識することが重要だと言います。
「世界一」という言葉に引っかかるかもしれませんが、それはいまの枠を取り払い、新しい領域を目指すことを意味します。
自分の興味や目指す方向を追求するために、日本だけでなく世界のフィールドで活動することが、T型人材の重要な要素なのです。
行動を起こす人、自分の目標を追求し続ける人は、多少の困難や障害に直面しても立ち上がり、チャレンジし続ける傾向があります。
失敗は成功への一歩であり、世界一を目指す姿勢がそれを支えます。
自分を信じひとりで行動する
例えば、長期の留学先で周囲に日本人がほとんどいない場合、英語圏での生活が待っています。この状況では、英語がコミュニケーションの中心になります。
留学生活が始まると、最初は英語がコンフォートゾーンから遠ざかる新しい環境になります。
しかし、留学先でも日本人が身近にいると、英語を使う機会は限られ、英語圏でのコミュニケーションのコンフォートゾーンに達することが難しいでしょう。
日本語が恋しい気持ちは理解できますが、自分を成長させるためには、新しい環境での独立した行動が必要です。
同様に、ビジネスの場でもこの考え方が適用されます。
コンフォートゾーンから出ることが難しい場合、成長や新たなチャンスや機会は限定されます。自分が気が楽な人たちとばかり過ごすことは、新しい視点や関係を築くのを妨げることにもなります。
コミュニケーションを深める手段としては、小人数のパーティーを活用することも効果的です。
パーティーは大人数でなくても効果的で、新たな関係を築く絶好の機会です。会いたい人を呼び、そこからつながる新しいコミュニケーションの機会を積極的に追求しましょう。コンフォートゾーンから出るための絶好の場所になります。
今回紹介した、坪田一男さんの書籍「GO OUT 飛び出す人だけが成功する時代」についてまだほんの一部しか紹介できていません。より内容を知りたくなった方は、ぜひ本書を手に取ってみてください!