1日3食は、違いだった。
朝・昼・晩の3食は、健康の基本だと思っていましたよね。しかし、それはあなたの身体からしたら大きな負担になっていた。空腹を味方につけることで、身体が活性化し若々しく健康でいられるとしたら…。この記事は、そんな話が載っている「「空腹」こそ最強のクスリ」の紹介です。空腹がもたらす効果を知ることで、食生活を見直してみませんか?
<健康に関する書籍についてはこちらでまとめて紹介しています>
1. 空腹時間でオートファジー機能がスイッチオン!
1日3食きちんと食べる習慣は、明治以降に消費経済が活発になり経済活動として上手く取り込まれてきた結果と言われています。食糧が行き渡らない世の中に比べれば、たくさん食べられる方が寿命も延びたし無いよりは良いことであったことは確かですが、現代の1食の量×3回は本来必要な量よりも多くなりがちだそうです。
それ以上に、5〜6時間毎に食事を摂ると、同じく5〜6時間要する腸や肝臓の消化活動に休む暇がなく、クタクタで疲弊した状態が続くことが大問題になります。若いうちは適度な運動もしていてよく動いていた腸も加齢によって頑張れなくなってきます。そして24時間365日休まず働いている腸は、中年の訪れと共についに悲鳴を上げてきます。
オートファジーを機能させる
食事に必要だったのはカロリー計算ではなく、腸や肝臓を休ませる空腹時間だったのです。では、何時間の休憩を与えれば良いのでしょうか?
16時間です。
16時間休ませると、食事によって身体の外から取り入れていたエネルギーを身体の内側からかき集めて得ようとする“オートファジー”が機能し、老廃物がエネルギーとして消費される、ボディークリーン作用のスイッチがオンになります。このスイッチによって、細胞が活性化し若返り、身体の再生が始まるのです。
脂肪の燃焼だけでも10時間の休憩から始まるので、この時間空けることでまず太りにくい身体になり、その上で16時間まで達成すると、ものすごく若返るという特典を得ることができるのです。休日などは起きるのが遅く、昼ごはんからスタートしてしまう方も多いと思いますが、実はこれで良かったのです。
2. 16時間の空腹達成方法とチート食品
「オートファジーのために、16時間も食事しないなんて無理!」と思ってしまったあなた。実は睡眠時間を含むことで意外にも達成できてしまうのです。
例えば、昼の12時に決まって昼食を摂らないといけないサラリーマンの16時間前は夜の8時。要は朝食を抜くだけで、達成できてしまう時間です。しかし、朝食食べないと一日のチカラが出ない“アンパンマン”的な方もいますよね。そんな方は、ナッツを食べましょう。
ナッツは不飽和脂肪酸を多く含むチート食品
ナッツは、いつ食べても大丈夫なチート食品なのです。ナッツといっても、キャラメリゼのかかった甘々なナッツはNG。OKなのは、素焼きのナッツのみです。ナッツは空腹時間に摂ってもしっかりオートファジーが機能するだけでなく、その機能を活性化させる不飽和脂肪酸を多く含んでいるので積極的に摂って良いのです。その他にも水やコーヒー(無糖)やヨーグルト(無糖)は腸への負担が少ないので摂っても大丈夫です。
縄文時代などを想像すれば、有史以前から人は木の実などで食を繋いでいた時期が大半で、身体に馴染むことは納得がいきます。そして空腹時間達成の大きなポイントとしては、16時間さえ空ければ残りの8時間は何を食べてもいいということです。食べる時は食べる、休ませる時は休ませるというメリハリが大事だったんですね。
3. 糖がもたらす毒
現代人は、糖質と脂質を摂りすぎているそうです。
糖は脳内麻薬であるドーパミンや、β-エンドルフィンを発生させ、私たちに多幸感を与えてくれますが、こんぺいとうなどとして糖を一般的に食べられるようになったのは明治以降のことで、それまではせいぜい干柿やサツマイモのような、やや甘いものを食べるしかなったことを考えると、砂糖の登場が瞬く間に市民権を得ていったことは容易に想像がつきますよね。
日本の4人に1が脂肪肝
ただ、ここで言う“糖”は、砂糖を使った甘いスイーツのみならず、米・小麦粉にも多く含まれます。特に、ご飯を食べて、すぐ眠くなるような人は要注意です。急激に血糖値が上がっている可能性があり、脂肪肝、糖尿病になるリスクが高いです。また、余分な糖は肝臓で中性脂肪となり内臓脂肪として蓄積されます。日本人4人に1人は脂肪肝になっていると言われ、これは肝硬変や肝臓ガンなどに繋がります。糖尿病も日本人の4人に1人がなっているそうです。
特に、血糖値が高いことで慢性的にインスリンを受け付けない身体になってしまう、後天的な2型糖尿病は、合併症を引き起こすリスクが大きい。糖質制限をすれば解決しそうですが、逆に脂質を多く摂ってしまったり、筋肉量が減ったりとデメリットもあり、なかなか難しいものです。
それを解決するのが、空腹時間によるオートファジーです。無理して糖質制限するよりも、遥かに楽で継続しやすい方法ではないでしょうか。
4. オートファジーは良いこと色々
空腹時間によるオートファジーは上で取り上げたガンや高血圧、はたまた認知症、感染症まで予防することができるそうです。ガンで言えばDNAの損傷が原因ですが、消化しきれない食べ物が腐敗して毒性物質を発生させることで、損傷を引き起こされることが原因とも言われています。
高血圧は内臓脂肪によって血液がドロドロになり、その血液を送るためにポンプである心臓の筋肉が厚くなったり、血管が圧迫されることが原因。いつか耐えきれなくなった血管が破裂したり、脂肪が血管を塞いだり様々なリスクがありますよね。
認知症は、活性酸素が身体を錆びさせること原因とされますが、オートファジーで細胞内のミトコンドリアを元気にすることで、この活性酸素の発生も抑えることができます。
オートファジーを生活に取り入れよう
ここまでですっかり、オートファジーが最強だと理解できたと思います。
- 16時間の空腹時間を作る
- 腸と肝臓を休ませる
- 我慢ならない時はナッツを食べる
それだけで健康にとって大きな恩恵を受けることができるという話でした。書籍「「空腹」こそ最強のクスリ」だけでなく、関連動画がたくさんあるので、興味を持たれた方は見て理解を深めてみてください。