5分で学ぶ『経済・精神の自由を手に入れる 主体的思考法 #シンFIRE論』要約

man lying on cushion beside glass window 日々を豊かに、丁寧に暮らすコツ

私が一貫して掲げるFIREは、早期退職して働かないことではなく、経済と精神の自立を得て主体的な人生を描くことです。

私は主体的に人生を戦略し、経済と精神の自由を掴みました。その思考法を“#シンFIRE論”と題して提唱します。

この記事では、穂高唯紀さんの書籍「経済・精神の自由を手に入れる 主体的思考法 #シンFIRE論」を取り上げます。

本書は、

  • 豊かな人生を手に入れる方法を知りたい
  • 単に働かないことを目標にすることに疑問を感じている

という方に、おすすめです。

著者は30歳で金融資産7,000万円、配当収入月平均20万円超えを達成しFIREした、日本版FIREムーブメントの第一人者とも呼ばれる方。

著者の掲げる“FIRE”は、単に早期退職して働かないことではなく、経済と精神の自立を得て自由で主体的な人生を描くことです。

そのための思考法を“#シンFIRE論”と称して、本書で提唱しています。いままでのFIREとどう違うのか、さっそく中身をみていきましょう!

 

1. 決断疲れを減らす「意志力の最適化」

white desk lamp beside green plant

 

決断には日々の小さな決断と、人生の大きな決断があります。

人生の大きな決断は、自分や家族の価値観と照らし合わせて真剣に考えるので、疲れるのは自然なこと。注目したい決断は、日々の小さな決断です。

人の脳の処理能力には限りがあり、取捨選択を迫られた時に、意志力を消耗します。

有名な話として、Apple社の前CEOのスティーブ・ジョブズが毎日同じ服を着ていたのは、時間の短縮に加えて意志力の消耗を抑えるメリットもあったからだそうです。

このような、意志力の消耗防ぐために著者が実践している意志力の最適化法が本書で解説されています。

今回はそのうち、今回は3つを紹介していきます。

 

無の視界を構築する

視界に入るものが多いだけで、人の脳は消耗します。視界にモノが多いと、脳はそれを認知し気が散り、認知能力が分散するためです。

モノを減らし、無の世界を構築することで集中できます。

仕事机をきれいにしておきなさい!とよく言われる所以です。

実践すれば、きっとストレスが減っていくことが実感できるはずです。

 

例えば、次のようなことから始めてみましょう。

  • 職場の机には、パソコン以外本当に必要なものしか置かない。
  • PC画面のウィンドウを開けっぱなしにしない。アプリは隠す。
  • ファイル名は、一目で見て内容がわかる名前にする。
  • モノの置き場所を決めておく。
  • スマホの通知は、オフにする。

などです。

 

前に回せ、後ろには決して回すな

後回しにすると、ろくなことがない。

これは、著者が人生で何度も感じていることだそうです。おそらく共感する方も、多いのではないでしょうか。

やらなければいけないことを後回しにすると、その間ずっと脳のメモリを占有し続けて、意志力は消耗してしまいます。

先に片付けてしまえば、何より気分が良くなります。

 

ただし、注意が必要なのは、何でもかんでもすぐにやればいいという話ではないこと。

例えば、チャット感覚でメールを瞬時に返信すると、ちゃんと考えて返信をしていたとしても軽々しい印象を与えることにもあります。

場合によっては、間を置く方が良いこともあります。ケースバイケースだということを覚えておきましょう。

 

習慣化という脳への助け舟

電車で寝てしまっても、最寄り駅に着いたら急に目が覚めるといった経験はないでしょうか?

毎日その駅で降りているので、体や脳に刷り込まれており、無意識レベルで反応できているのです。

朝起きたら顔を洗う、歯を磨くといった習慣も、無意識レベルでは意志力をさほど消耗しません。

 

このように、習慣化の力はものすごく強いです。

例えば、

  • 月曜日の午後6時はプールで泳ぐ
  • 出社の際はエレベーターではなく、階段を使って運動する

といったように、自分の習慣を決めていきましょう。

 

2. 情報遮断して「幸福センサー」を高める

white ipad on red textile

 

現代人は、1日の多くの時間をスマホとSNSに費やしています。

毎日大量の情報にさらされ振り回され、どの情報が正しいのかと右往左往しているうちに、思考が停止していく。

私たちはこの現代病ともいえる“情報疲れ”の問題に直面しています。

ではどのようにこの疲れを防ぐことができるのでしょうか?

本書からおすすめの方法を、3つピックアップして解説します。

 

目的が明確な読書

まずはSNSとは何なのか、押さえておきましょう。

SNSの登場によって、私たちに影響をもたらしたのは以下のことです。

  • 誰でも情報発信できるようになった
  • 他人の私生活が見えるようになった
  • 入手できる情報が増えた

SNSやインターネットが登場するまでは、テレビは新聞雑誌といった特定のメディアが情報発信や言論を独占していました。

しかし、SNSによって個人も発信力を持つようになり、資格や見識のない無名の個人が、それが間違った情報であっても、拡散されれば多くの人々に伝えられるようになりました。

フェイクニュースという言葉が一般化したことが、その象徴的です。

誤情報や不要な情報を拾わないためにも、情報は受けるのではなく、主体的に取りに行く姿勢が大切だと著者は考えています。

 

そこで、目的を明確にした読書がおすすめです。

SNSやテレビは流れてくる情報を受け取るだけですが、本は目的や興味があるからこそ手に取ります。

つまり、本を読むことは必然的にこれを知りたい、これを学ぼうという目的意識が出てきます。

本の制作会議では、出版社で企画会議が行われ、企画概要やテーマ、読者ターゲットなどがしっかりと話し合われています。

本書を読めば料理のコツがわかる、本書を読めば資産運用に関しての知識がつく、といった具合に書籍のテーマと内容の骨子が明確です。

さらに、出版物では情報分かりやすく整理し、校閲も入るため、SNSの情報ほど混沌としたものにはなりづらいです。

読書は正確性も比較的期待しやすい情報収集だと言えます。

 

SNSのメカニズムを知る

SNSをやり出すと、時間がいくらあっても足りなくなります。

SNSをやるなら、運営企業の犬になっていることを自覚した上でやるべきだと、著者は言います。

例えば、2021年Twitter社の売上高51億ドルのうち、約9割は広告収入です。

つまり、収益源はほぼ広告収入で占められています。Twitter社がより多くの広告収入を得るためには、できるだけ多くの人が長くTwitterを利用することが望ましいです。

  • こんなトピックにも興味はありませんか?
  • 通知オフからオンに設定しませんか?

など、あの手この手でユーザーの注目を集める設計になっていますよね。

また、Twitterのアイコンをタップすると、小鳥が画面に覆い、少し間を置いてからアプリが起動されます。

これは、ゲームソフトのバイオハザードでも用いられた手法で、すぐに次の画面を表示させず一瞬だけ待たせることで、人の期待や恐怖といった感情を増幅させる効果を出しています。

 

最近では、自分がフォローしていない人からのツイートもおすすめツイートとしてタイムラインに表示されるようになりました。これも、ユーザーの利用時間を伸ばすためでしょう。

Twitterを使用するなら、リスト機能の活用が便利です。まず、広告表示がありません。

さらに、自分がリストに加えたアカウントのみのツイートが時系列で表示されることに加え、リストを非公開にすることもできます。

利用時間を増やすためのおすすめトピックなどが挿入されることもありません。

SNSのメカニズムを知り目的に合わせて使用しましょう。意識していなければ運営企業の犬になってしまいます。

 

比較しない

世界一幸せな国として知られるブータンは、自然文化保護のため1971年まで鎖国政策を続けていましたが、近年テクノロジー化、近代化の波にさらされました。

その結果、どうなったのでしょうか?

国連が発表する世界幸福度ランキングで、ブータンは発展途上国ながら2013年世界8位となり、世界一幸せな国として認識されるようになりましたが、2019年度版では156カ国中95位と急落。以降はランキングから姿を消しています。

 

興味深いことに、インターネット普及率の上昇に伴い、幸福度が下がってしまったのです。

幸福度ランキング上位だった2013年頃から、ブータンのインターネット普及率は大きく上昇、2012年まで15%台でしたが2019年には50%台まで上昇しました。

衣食住があれば幸せと語っていたブータンの少女も、テレビやスマホを手にし、世界の人々の生活を知ったことで、これまでの生活に違和感を覚えたのかもしれません。

比較が人を不幸にすることが、よくわかる事例だと言えます。

 

3. 人生で達成したい100のリスト

brown leather case

 

著者はなぜ、30歳でFIREという別の生き方を選んだのでしょうか?

それは、何度も自分と対話してきたからだと、著者は自身を語ります。

自分の声を丁寧に聞き取ることができなければ、自分が何を求め何に満足を感じるのか正確に分かりません。

内なる声を聞くことで、決断の軸・人生の軸、幸福の追求につながります。

著者は、20代前半の頃に「人生でしたい100のリスト」を書き溜めたそうで、10年経った今もなお息づいており、その後の人生の方向性をある程度決めるものになりました。

著者が当時実際に作ったリストのうち、いくつかを本書では掲載してあります。

この図は、本書からの引用です。

  • 30歳までに経済的自由を達成、40歳までに真に愛する人と結婚する
  • 生きているうちに日々母に恩返しをする
  • 客船で世界一周をする
  • 足を伸ばせるお風呂がある家に住む
  • 夏は北海道、冬は沖縄のような他拠点生活を実現する

など、たくさんのやりたいことが書いてあります。

このリストを作った時の心境を、著者は今でもはっきりと覚えており、しかもその多くを実現しているのだそうです。

しかし、100個も思いつく必要はありません。

個数が重要なのではなく、自分が人生で何をしたいかという価値観が凝縮されたリストを作ることに意義があります。

 

文字に起こしたものは、自分の内なる声が表出したものです。言霊のように人の潜在意識に働きかけて、日常の一つ一つの行動や世界観を作ります。

人生で何成し遂げたいのか、どのような人生を送りたいのか、いつまでにどのような自分になっていたいのか、何に価値を置いているのか。これらが明確になれば、人生の明確な羅針盤ができます。

毎日の小さな目標に落とし込むことができ、期限も書くことで目標達成までの速度も定まります。

著作は、人生でやりたいことリストを作り、自分の価値観を明確にすることを大変おすすめしています。

 

まとめ
  • 意志力の消耗防ぐために、日々最適化を図る
  • SNSのメカニズムを理解し、情報疲れを防ぐ
  • 情報過多による比較が不幸を招く
  • 内なる声を聞くことで、幸福の追求につながる
  • 「人生でしたい100のリスト」を作ってみる

 

今回紹介した、穂高唯紀さんの書籍「経済・精神の自由を手に入れる 主体的思考法 #シンFIRE論」について、まだまだ紹介できてない部分が多いです。

おすすめの本ですので、ぜひ読んでみてください!

 

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