『サピエンス全史 』要約【後編】妄想が科学を発展させる!(ひろゆき推薦本)

man in black and gray suit action figure ハッとさせられる考え方・哲学

 

この記事は前編の続きで、私たちの祖先がフィクションを信じるチカラ、“認知革命”によって発展してきたことを解き明かす名著「サピエンス全史」の紹介です。

今回は、人類の作り出す“フィクション”が、その他の分野に与えた影響をざくっと解き明かしていきます。

 

1. 宗教・国家・貨幣、人類の妄想力は止まらない!

group of people worshipping outdoors

 

農業革命以降、集まって住む人数が1,000人規模を超えてくると、人類は新たな“フィクション”を創出します。約5千年前から出てきた、貨幣・国家・宗教がまさにそれです。

 

集団で信じることで、フィクションが成立している

貨幣は本来何の価値もない紙切れに、“これは1万円の価値がある”と集団で信じることで成り立っていますよね。また、国家もはっきりとした区切りはなく長いスパンでは変化し続けているのに、人々は誇りや愛情を抱きます

宗教はこの例として一番分かりやすく、キリスト教信者からすれば旧約聖書の話は疑うことない真実です。これらすべては、フィクションであるにも関わらず…。

宗教で言えば、最初はアニミズム(自然崇拝)のような、身近に信じるべき精霊レベルであったものが、より強いフィクションである多神教(豊作の神、美の神…)となったり、それぞれの神を束ねる神がいたらそこを信じればよくない?と一神教が出てきたりと、変化を繰り返してアップデートされてきました。

 

一神教には多神教を改宗させる理由がある

多神教からしたら、一神教は神々の中の一部として認めることができました。しかし一神教は、多神教の神の存在はありえないものとし、唯一神のみに改宗させるという段階に進みます。

こうしてキリスト教を初めとした一神教は勢力を増し、やがて国家や貨幣とも結びつき、世界を制圧していくことに。ただし、再三言いますが、これらは全てフィクション。

フィクションが歴史を動かし、私たちは妄想力を止めることを知らず、増殖・拡大し続けてきたのです。

 

2. 科学革命で目を覚ました我々はどこへ向かうのか?

beige and blue desk globe

 

とにかく妄想し、フィクションを作ってきた我々“サピエンス”。しかし、“科学革命”によって無知を自覚し、目を覚ますことになります。

「聖書の教えが正しければ、我々はもはや学ぶことはない。」それが中世の一般的な認識でした。これが科学の発展により、地球が丸かったことに始まり、まだ知らないことがあることがボロボロと出始めます。聖書を読み込めば全て分かるはずだったのに…。

こうして、フィクションが科学によって崩れ落ち、コミュニティだけが残ったのが現在の宗教の姿です。

 

イデオロギー(社会観念・思想)という新たなフィクションが成立

さらに科学は、国家または企業の力や利益になるため、どんどん投資され、発展していきます。そして、科学や数学の影響により、新たなフィクションが生まれることとなります。イデオロギー(観念、思想、考え方)というフィクションです。

例えば、資本主義という、お金を稼ぐことが幸せにつながるというイデオロギー。さらに、社会主義という、みんなが平等に同じものを享受することが幸せにつながるというイデオロギー、これはロシアや中国で実際に取り入れられました。

進化主義という、進化の過程で強い者が弱い者を淘汰していくことが自然であるとするイデオロギー、これはナチスドイツのうがった考え(選民思想)に繋がっています。

この中で資本主義だけが真っ当だと思われがちですが、雇用主と労働者による格差は広がるばかり。ハラリ氏は、これら全てがフィクションであり、ストーリーであるとした上で、果たしてサピエンスは幸せになれたのか?というのがこの本の核心です。

 

医療の発達、安全性の向上で70億人まで増えたサピエンスは、数百年前より幸せと言えるのか。また、現代の世の中は、人間至上主義的資本主義になっているとハラリ氏は言います。

飢餓を心配する必要はないが、今は肥満を心配する必要がある。好きなものを食べて好きなことができる、それは本当に幸せか。お金がたくさんあっても、幸せじゃないかもしれないということに人々は気づき始めている。

人は平等で、人権や自由意志があるというのもまたフィクション。これらは今後も続くのでしょうか…。

 

科学の発展により、私たちの存在意義が試されている

ハラリ氏は、サピエンスは今後、生命工学、サイボーグ工学、非有機的生命工学(AI)の3学問で新たな帰路に立たされることになるという示唆を示しています。これらの学問の発展により、サピエンスとは一体何か?という我々のイデオロギーが問われるようになるはずだと。

これまではサピエンスの勝利の歴史であったが、それは幸せなのか?を問わなければ、拡大し続けた先で、いつの間にかサピエンスではなくなっているかもしれない。認知革命、妄想力が人類をここまで拡大させてきた現代から、これから先どこへ向かっていくのか。

そんな壮大な話が、本書では語られています。

 

 

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