優秀な人材の共通点『AI分析でわかったトップ5%社員の習慣』要約(なぜ彼らは成功するのか?)

man wearing watch with black suit 時代を生き抜く考え方・哲学

 

あなたは、社内でトップ5%に入っている自信がありますか?

かく言う私もそんな自信はないですが、この記事を読んでいるあなたは、少なくともそれに近づくことができます。この記事では、トップ5%の行動をAI分析で紐解いた越川真司さんの著書「AI分析でわかったトップ5%社員の習慣を紹介していきます。簡単に言えば、この本の内容を実践すれば、あなたもトップ5%の人間になれるのです。

それでは早速、内容をみていきましょう!

 

1. トップ5%の98%が、目的のことだけを考えている

man in brown jacket sitting at a table looking at laptop

 

本書では、トップ5%とその他95%の人の働き方を、18,000人分のデータからAIによって科学的に解析・比較し、5%の人たちはどのように働いているのか書かれています。また、5%の社員の行動から抽出した成功ルールを、29社で実証実験した結果、5%以外の社員にも効果が大きく現れたという結果があります。何も限られた優秀な人だから、その能力あるということではないのです。

そして、そのトップ5%の社員とその他の社員の違いの1つに、“目的を考えて行動している”という点があります。どういうことかと言うと、5%の社員は、そこに至るまでの過程や経緯ではなく、結果を重視した考え方をしているということです。

 

目的・目標を大切にする

著者の越川さんは、5%の人たちにアンケートとヒアリングを実施し、その結果を4社のAIサービスを使って分析したところ、を結果や目標という言葉がかなりの頻度で出現し、“達成する”、“認められる”、“成し遂げる”という動詞が多く使われていることが分かりました。

当たり前のような話ですが、トップ5%は目標・目的を大切にしているのです。それを踏まえて、以下のことを徹底しています。

 

2. 時間を大切にする

person holding red and beige twin bell analog alarm clock

 

トップ5%の進捗管理は、目標を表成し遂げるためにフォーカスしていて、そこに無駄な時間はありません。

言われてみると確かに、優秀な人ほど目標や結果が明確で、あまり優秀でない人ほど過程に多くの時間を使いがちな気がしますよね。面白いデータで、トップ5%の人はその他に比べて7倍も時計を見るそうです。また会議では、時間に関することを一般社員の2〜3倍以上発言しているのです。

時間に細いということは、良い意味で、それだけ時間を大切にしているということです。「そんな時間ばかり追っては、自分の時間がなくなるんじゃない?」と思う方もいるかもしれませんが、優秀な人ほど、隙間時間などを上手に使って、まとまった余暇の時間を捻出できていたりします。逆に、ダラダラとスマホを見てしまう人ほど、時間がないと言ってしまうものです。

 

3. 量より質を徹底する

man standing in front of people sitting beside table with laptop computers

 

トップ5%は、仕事において“質”を重視します。

実際、現代の働き方改革では、労働時間数ではなく、労働成果を評価するようにシフトしてきていますよね。質の例を出すとトップ5%は、会議資料などでパワーポイントを用いて大量のページ数の資料を多く作ることよりも、少ないページ数で多くの人が理解できる資料のほうが、価値があることを知っています。“会議が終わったらもう見なくていい資料”に時間を使わないのです。

 

資料の量よりも相手の理解を重視する

実は95%の一般社員は、トップ5%の社員比べて、平均で32%もページ数の多い資料を作成しています。5%の社員が作成した資料は、ページ数が少ないだけでなく、1枚のスライドに記載された文字数も少なかったです。これは、彼らが資料を作るという過程ではなく、相手に理解してもらうという結果を目標にしているからです。

あなたも思い切って、明日から資料の作り方変えてみませんか? もしその資料で、今までと同じように問題なければ、資料を作るという無駄な時間が、その他に使える大切な時間になっていきます。

 

4. トップ5%の社員は弱みを見せる

woman in gray sweater sitting beside woman in gray sweater

 

ここで言う弱みというのは、弱点みたいなものとは異なり、いわゆる“腹の中(うち)”というものです。つまり5%の社員は、腹を割って話すというのが、とにかく上手いのです。

例えば、何かわからない事を質問した場合、「もしかしたらお前そんなことも知らないのかよ!」思われてしまうかも知れませんよね。そのため、多くの一般社員は分からないことを、そのままにしがちです。

 

真摯に質問する

一方で、トップ5%の社員はすぐに質問をします。分からない点を質問するという行為は、それだけ問題に真摯に対応している、または腹を割って話してくれているという印象を相手に与えることを知っているのです。質問された相手は、それをポジティブに受け止めてくれます。

これは「好意の返報性」と言って、腹を割って話したり、質問してくれたんだから、私も真摯に対応しようと相手もなるのです。優秀な人の中にはこれを理解して、意図的に使う人もいます。ググれば分かるようなことを聞くと、“ググれ、カス!”とマイナス効果になる場合もあるので注意ですが…。

 

5. 自己開示の方法を知っている

running white horse

 

トップ5%の人は、自分のことを知ってもらうことが重要だということを知っています。

例えば、普通はプライベートな趣味の話をする場合、べちゃくちゃ饒舌に話すだけになります。「ウマ娘見てるんだけど、君はどんなアニメ見てるの?」この話し方だと、ちょっとアクの強いアニメオタクという感じで、アニメ好きにハマらなかったら、会話は終わってしまいますよね。

 

汎用的な話に自分の話を足す

しかし、トップ5%は工夫をします。「Amazonプライムに入ってて、最近ウマ娘にハマったんだけど、そういう動画配信のサブスクとか入ってる?」と聞くと、相手に与える印象はガラッと変わります。動画配信サービスの話なので、相手がドラマやバラエティ番組好きなら、別の角度から話が進みます。

また、もし相手が利用していなかったとしても、これは全く問題ありません。なぜなら、ここでは動画配信サービスを利用しているということを伝えたいのではなくて、ウマ娘というアニメにハマっているということを上手に伝えることが目的だからです。要するに、うまく自分のプライベートを伝えて、自分を知ってもらうことが重要だと5%の人は判断しているのです。

 

6. トップ5%と95%の行動習慣の違い

man in black jacket wearing black framed eyeglasses

 

ここからは、具体的にどんな行動の違いがあるのか紹介していきます。これ実践すれば、あなたもトップ5%に入れるきっかけになるかしれない重要な部分です。

 

有酸素運動を取り入れる

驚いたことに、5%の社員はその他よりも、日常的に有酸素運動をしているのです。なんと、一般社員の3倍以上の比率でランニングをしていました。有酸素運動は、ストレス発散にもなりますし、これは誰でも取り入れられる確実な方法だと思います。

 

連絡は即返す

トップ5%の社員は、連絡がとにかく早いです。どんな細かいことでもすぐに報告をし、また相手からの連絡にはすぐさま返信します。

連絡をした相手は、「返事はいつ来るんだ!」というストレスから解放されますし、何よりノータイムで返事がくるので仕事もスムーズに進められます。何より相手にボールを渡している状態の方が、生産性が高くなるのです。

これについては、「あなたの脳のしつけ方」でも詳しく紹介しました。

selective focus phot of artificial human skull

努力はいらない!? 『あなたの脳のしつけ方』要約(脳科学的に集中する方法)【中野信子】

自分の中に“返信する”といった、小さいタスクがある状態なだけで、頭によぎり、無駄な時間と脳の処理を消費してしまいます。

 

7. トップ5%の幸せの感じ方

people standing and walking on stairs in mall

 

最後に面白い特徴として、トップ5%の社員は金曜の夜に幸せを感じるという点があります。

総勢16万人のアンケート結果では、約6割の一般人は土曜日の朝に幸せを感じるそうです。これは、これらの人が仕事に流されながら、平日の時間が忙殺されていくからです。それに対してトップ5%は、金曜日の夜に達成感を感じています。もともと目標を定めて仕事に取り組んでいて、金曜日の夜にはその目標が達成されるので、達成感を感じて幸せを感じるというわけです。

 

以上今回は、越川真司さんの著書「AI分析でわかったトップ5%社員の習慣」を紹介しました。ビジネスマンとして優秀な人が何をしているのか、膨大なデータに基づき分析した内容なので、会社の中で生産性を上げたい人は、ぜひ取り入れたい方法が的確に書かれています。そうでない人も、優秀な人がどんなことをしているか知ることで、ただ尊敬するだけでなく、お互いを理解しながら仕事を進めるきっかけになるかと思います。興味のある方はぜひ本書を手にとってみてください!

 

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