好きなことでお金に変えるには、どうしたらいいのか?
この記事では、そんな素朴な疑問に答える著書「勉強をお金に変える最強の法則50」を紹介します。
前編では、
- 専門分野と周辺の教養をプロと語れるレベルまで養う
- 真似できない・真似しにくい・真似したくないの3レベルで戦う
といった、実戦方法を紹介しました。
この後編では、それらを実戦していく上での心構えを解説していきます。
1. コンディションを整える2つのポイント

ここでは、コンディションを整えるというテーマについて、本書から2つピックアップして解説します。
- 勉強に一番悪いのは睡眠不足
- 体を柔らかくすると頭も柔らかくなる
という2つのポイントです。
勉強に一番悪いのは睡眠不足
幅広く教養を深める、圧倒的に泥臭く努力する。
前編では、こういったことが重要であるという話をしてきました。
これらを実践するには時間がたくさん必要になるため、睡眠時間を削ってでも行動しないといけないと思ってしまうかもしれません。
しかし、それは愚行であると、著者は断言します。
睡眠不足では理解力が桁違いに落ちますし、記憶力に至ってはほぼ皆無になります。
決して、睡眠を削ってはいけません。
著者自身もこれまでの人生で睡眠不足にならないよう、睡眠時間を死守してきたことが実力を向上させることができた一因だと言っています。
著者の睡眠不足防止は徹底しており、前日に睡眠時間が取れなかった時には、外回りをする合間に仮眠を取るなど、たとえ嘘をついてでも睡眠を確保したそうです。
“朝礼を終えたら独身寮に戻り、夕方まで爆睡していたことも、一度や二度ではなかった。”
著書の中では、こんなエピソードも紹介されていて、睡眠を守ることの大切さを強調しています。
もちろん、サボるためにこのようにしていたわけではありません。
あくまでも、結果を出し組織に貢献するために必要なことだったということです。
そして、独立した今でも生活パターンは変わることがないそうです。
睡眠を人生の中心に据えている。
睡眠を人生の中心にすれば、人は向上できるし、結果として幸せにもなれるとすら言い切ります。
勉強で成果を得るために、最も必要な努力は睡眠です。
あらゆる手段を使って、睡眠時間を確保しましょう。
2. 体を柔らかくすると頭も柔らかくなる

体の硬い人には頑固者が多く、体の柔らかい人は文字通り柔軟性がありアイデア豊富な人が多い。
これは、著者が経営コンサル時代に上司から教わったことです。
そして、実際に出会った人に当てはめたところ、百発百中で当てはまっていたとのこと。
驚いたことに、運動神経に関係なく体が柔らかい人には、融通の利く人ばかり。
体の硬い人には、融通の利かない人ばかりだったのです。
この経験から、著者は“ストレッチをして、体を柔らかくした方がいいですよ”と、親身になってアドバイスすることもあるそうです。
全員が聞いてくれるわけではありませんでしたが、中にはそのアドバイスに従い自分の現状を変えようと習慣化した人たちも。
結果として、彼らの身体や表情が柔らかくなるのに比例して、その発言や発想も格段に柔らかくなっていったそうです。
この「柔らかい / 硬い」の話について、古代中国の老荘思想をもとに著者はこう解説します。
硬いということはそれだけ弱いということであり、死に近づいていることの証であるだから、人は年を重ねるごとに放っておくと体が硬くなるのだ。
柔らかいということはそれだけ強いということであり、生命力がみなぎっていることの証である。
だから赤子は皆体が柔らかいしアイデアがあふれ続ける。
頭脳明晰な人たちがいつまでも体が柔らかいのが、何事も柔軟性を持って考え行動するためだとすると、まず体を柔らかくすることから始めるのもアリですよね。
3. モチベーションの4段階

最後に、本書で紹介されているモチベーションの4段階のレベルを解説していきます。
モチベーションの4段階というのは、どうしてもやりたいやらないと気持ちが悪い気づいたらやっている完成形他人から指摘されるレベルという4段階です。
ではそれぞれ掘り下げていきます。
どうしてもやりたい
まず1つ目の段階は、「どうしてもやりたい」です。
学びでお金を稼ぐためにはエネルギーがいるため、どんな環境でも常に最高のモチベーションを維持する必要があります。
では、このモチベーションとは何なのでしょうか?
一例を出すと、痩せなくちゃと気合いの入った人はダイエットに失敗し、どうしても今年の夏はこの水着を着たいと静かに燃える人は、ダイエットに成功する傾向にあるそうです。
つまり何々しなくてはならないではなく、どうしてもやりたいというのが本物のモチベーションだということです。
これは、おそらく多くの人にとっても当てはまると思います。
何々しなくてはならないの代表例は、勉強です。
親や教師から勉強しろと口うるさく言われ、勉強しなくてはならないという思いを持った時、やる気は出たでしょうか?
どうしても〇〇高校に入りたい、どうしても●●大学に合格したいというように、自分から思った場合は何も言われずとも、自分から勉強したくなったことでしょう。
どうしてもやりたいと思えることを見つけることが、大切だということ。
それさえ見つかれば、きっとそのための勉強も苦にならないはず。
むしろ勉強そのものが楽しくあるはずです。
やらないと気持ちが悪い
どうしてもやりたいの1段階上が、やらないと気持ち悪いという感情です。
- ナンバーワンを獲得しないと気持ちが悪い
- 会社を上場させないと気持ちが悪い
- 東大に合格しないと気持ちが悪い
何かを成し遂げた人というのは、このようなこれをしないと気持ちが悪いという感情を持った人です。
成し遂げないと心が落ち着かないという気持ちは、言い換えればそれが天命であると心身ともに悟っていることの証拠かもしれません。
そしてやらないと気持ちが悪いという感情は、ささいなことからスタートし、次第にレベルが上がっていくもの。
著者は最初の頃は、本を一冊だしておかないと気持ちが悪いと思っていたそうです。
そこでいざ1冊の本を出してみると、レベルが上がりました。
せめて3冊を出してから会社を辞めないと気持ちが悪いと思うようになったそうです。
そして3冊の本を出した後会社を辞めたのですが、そうすると次はできるだけ早く10万部のベストセラーを出さないと気持ちが悪いとなる。
14作目で20万部を超えるベストセラーを出すことができました。
著者自身がこれまで実現できたことはその規模に関係なく、できないと気持ちが悪いと感じたことばっかりだったそうです。
やらないと気持ちが悪いという感情の中に、あなたの成功のヒントが隠されています。
気づいたらやっている
やらないと気持ちが悪いのさらに上のレベルにあるモチベーションがあります。
それは、気づいたらやっているです。
一流の人は、この境地にいます。
例えば、
- 数学者が、うっかり数学の問題を考えてしまった。
- 翻訳者が、うっかりまた英語で思考してしまった。
というような感じです。
きっとあなたにも気づいたら無意識レベルでやっていることというのがあるはずです。
それは、些細なことかもしれません。
しかしそのスケールを、今気にしなくてもいいと著者は言います。
毎日の生活を送る中で少しだけ意識をして、気づいたらやってしまっていることを、見つけてみましょう。
それを応用したり成長させたりすれば、成功のための頼もしい武器になるかもしれません。
例えば、
- 気づいたら妄想している人という人は、物語を作り出すことができる人
- 気づいたらを取っている人というのは、体を使って何かを表現できる人
といった具合です。
これらの気づいたらというのは、些細なことでもいいですし、密かに罪悪感を抱いてしまうようなことでもいいんだと著者は言います。
大切なのは、善悪の基準ではなく体が勝手に動き出してしまうという事実です。
プロは考えるより先に、体が動き出します。
あなた自身の気づいたらやっている経験を振り返ってみましょう。
他人から指摘されるレベル
モチベーションの完成形は、他人から指摘されるようなレベルです。
もちろんこれはサボるなとか、やる気がないよねというようなネガティブな指摘ではありません。
態度に表れる本気に周囲が気づいたり、恐れたりして、勝手に指摘されるのが本物のモチベーションです。
著者自身の経験の中でも水準以上の結果を出せた際には、例外なく他人から本気のモチベーションを指摘されてきたそう。
- 大学入学直後にボディビル部の門をたたいた時、厳しいOBたちに一瞬で認められた
- 経営コンサルティング会社での転職の面接を受けた際、3年で辞めて100%独立し待つと伝えたとき上司に一瞬で認められた
- 独立後に出会った大手出版社とそのインタビュワーに、著者の本気度は一瞬で認められた
といった経験があったそうです。
ビジネスでもスポーツでもアートでも、あらゆる分野において本物の世界では、自分がいかに本気で取り組んでいるかを饒舌に話すことはありません。
その人の本気度愛は、そのパフォーマンスにきちんと現れるからです。
やる気に、言葉は不要です。
周囲が怖がるほどに本気になれば、一流の証。
勉強を重ねて、パフォーマンスの精度を向上させましょう。
本書の内容をもっと知りたいと思った方は、ぜひ本書を手にとって読んでみてください。