この本を1日15分ちょっとした隙間時間に目を通すだけで、御社オリジナルのビジネスモデルを思いつき、6か月後には借入金すら分散霧消しているでしょう。
この記事では、酒井威津善さんの書籍「儲けの仕組み 50万円からできるビジネスモデル50」を紹介します。
本書は、
- 自分で事業を起こしてみたい
- ビジネスモデルが思いつかない
という方におすすめです。
誰しもが一度は起業して成功してみたいと思ったことがあると思いますが、儲かるビジネスモデルなんて自分には作れないと諦めていませんか?
本書はそうした人のために、起業のアイデアを与えてくれる本です。
いったいどのようにアイデアを作り出すのか、さっそく中身を見ていきましょう!
1. ビジネスモデルは一部の天才だけのものではない
まず初めに、ビジネスモデルの実践的な側面を考えてみましょう。
多くの人が大学やビジネススクールでビジネスについて学ぶことができますが、実際のビジネスで成功するためには、実践的なスキルや知識が必要です。
著者は、飲食店を起業しようと考えた場合を例に取りながら、実務に関するノウハウの大切さを強調しています。
通常、大学やビジネススクールの授業では、戦略の策定から様々なビジネス理論の勉強が行われます。これらの理論は非常に重要であり、理解することは大切です。
しかし、実際のビジネス現場では、教科書に書かれている通りに事が進むことはまれであり、実務において具体的なスキルや知識が必要となります。
具体的な実践のスキルが重要
例えば、
- 支払いの期限が迫っている場面の処理
- 先月請求書を送り忘れてしまったとき
- 顧客を獲得するための営業戦略
- サービス概要をまとめたパンフレットの作成
- ネットを活用した宣伝やマーケティング戦略
などの実務に関する知識は、テキストブックには掲載されていません。
ビジネスの現場では、高度な理論よりも、具体的な実務スキルが重要です。
顧客の心をつかみ、購買意欲を引き出すための支払い方法や、トライ&エラーを通じて成長する重要性、トラブルが発生した際の対処方法などのスキルがビジネスの現場で必要なのです。
ビジネスモデルにおいても同様で、難解な経営学の教科書を読むだけでは、実際のビジネス業務に対応することは難しいでしょう。
本書では、理論よりも実践に焦点を当て、成功事例や新しいビジネスモデルを考案する際のヒントや具体的な例を紹介しています。
2. 自らの力で発想する
ビジネスの世界では、常に新しいアイデアや戦略が求められます。多くの方がビジネス書を読むことでヒントを得ようとしますが、実際にはそれだけでは十分ではありません。
なぜなら、その情報は他人のビジネスに基づいているからです。自分自身のビジネスにそのまま応用することは難しく、結果として答えにたどり着くことができません。
スポーツの世界も同様で、他人の成功を真似るだけでは限界があります。そのため、自分自身で理解し、自分のものにすることが重要です。
それには、自分で発想する力が必要になります。
発想の力を育てる
発想することは、特別なセンスがないとできないと思われがちですが、それは誤解です。
発想は誰にでも可能なスキルであり、訓練によって磨くことができます。
具体的には、既存のものを掛け合わせることで新しいアイデアを生み出すことができます。
これはビジネスにおいても同様で、異なるビジネスモデルを組み合わせることで、新しいビジネスチャンスを創出することが可能です。
成功事例から学ぶ
実際に成功している企業の中には、この方法でビジネスモデルを構築した例が数多く存在します。
例えば、東京都内で大成功を収めているディスカウントストア「カクヤス」は、配達スピードを武器に市場を席巻しました。
これは、ヤマト運輸の宅配ネットワークを応用したものであり、既存のビジネスモデルを掛け合わせることで独自の強みを築き上げました。
お酒×宅配サービスのように、既存の成功事例をただ真似るのではなく、それをヒントに掛け合わせ、自分自身で新しいビジネスを発想することが重要です。
そうすることで、他にはないユニークなビジネスモデルを構築し、市場で成功を収めることが可能となります。
3. 既存のビジネスモデルをアレンジする
ビジネスの世界は常に進化しており、成功しているビジネスモデルを見つけた際、それをそのまま模倣することは一般的です。
しかし、本書では、既存のビジネスモデルを単に真似るのではなく、それをアレンジして新しいビジネスを創造する方法を提案しています。
先ほどのカクヤスのような既存をアレンジするアプローチにより、市場での競争力を高め、利益を上げることが可能となります。
アレンジ事例:保護犬カフェ
本書で例として挙げられているのが、大阪を中心に展開している保護犬カフェです。
これは、成功しているドッグカフェのビジネスモデルをベースに、そこにいる犬を「保護犬」にアレンジしたものです。
通常のドッグカフェが飼い主とそのペットが訪れる場所であるのに対し、保護犬カフェは飼い主のいない犬を保護し、来店者(保護親)とマッチングする場所として機能しています。
これにより、処分される可能性のある犬たちに新しい家を提供し、同時に来店者には新しい家族を見つける機会を提供しています。
このビジネスモデルは、需要と供給のバランスが取れており、ビジネスとして成立しています。保健所に持ち込まれる犬の数は年間約53,000匹で、そのうち約31,000匹が新しい家族に引き取られています。
残りの22,000匹は殺処分されてしまいますが、この数字は10年前の15万匹に比べると大幅に減少しています。これは、保護犬カフェのようなビジネスモデルが社会に貢献している証拠と言えるでしょう。
ビジネスモデルの差別化と信頼の構築
保護犬カフェの最大の特徴は、単に保護犬を提供するだけでなく、強い理念のもと運営されている点です。
カフェは、犬を引き取った後、最大1年間のフォローアップを行い、里親になる人には厳しい条件を設けています。
これにより、犬が再び捨てられることなく、幸せな生活を送ることができるようになっています。
同時にこの厳しさが、カフェの差別化要因となり、同時に信頼性を高めています。
成功しているビジネスモデルを見つけた際、それをそのまま模倣するのではなく、アレンジを加えて新しいビジネスを創造することが重要です。
保護犬カフェの例からもわかるように、このアプローチにより、市場での競争力を高め、利益を上げることが可能となります。
また、強い理念のもと運営することで、ビジネスの差別化と信頼性の構築が可能となります。
4. 承認欲求をビジネスに活かす
現代社会では情報が溢れ、人々の承認欲求が強くなっています。SNSの爆発的な普及は、この欲求を反映していると言えるでしょう。
しかし、この承認欲求をSNS以外でビジネスに生かす方法は存在するのでしょうか?
実は、承認欲求に応える独自のビジネスモデルがあります。
another life:100人100通りの人生を紹介
「another life」というサービスは、100人の異なる人生を紹介し、メディアを通じて収益を上げています。
このサービスでは、それぞれの人がどのような時間を過ごし、どのような価値観を持ち、どのような行動をとってきたのか、”意志”、”体験”、”行動”の3点から紹介しています。
これにより、一般の人々も自分の人生を他者に知ってもらう機会を得ることができます。
このサービスの目的は、単に人生を紹介することではありません。それぞれの人生を通じて生まれた「価値観を共有」し、同じ価値観を持つ人々を繋げることにあります。
これにより、経歴や出身地だけでなく、価値観を共有することで深いつながりを持つことができるのです。
承認欲求を満たし、ビジネスを成長させる
このビジネスモデルが成功している理由は2つあります。
1つ目は、人々が自分自身を他者に知ってもらいたいという強い承認欲求を持っていること。
情報が溢れる中で、ネット上だけのつながりでは物足りなくなってきており、人々はより深いつながりを求めています。
自分の価値観や考え方を共有し、同じ価値観を持つ人と繋がりたいというニーズは今後も増え続けるでしょう。
2つ目の理由は、このビジネスモデルが持続可能であること。
日本だけでも1億人以上の人口がおり、世界規模で考えれば人口は増え続けています。
つまり、このサービスの需要と供給は尽きることがないです。これにより、ビジネスの成長と継続が期待できます。
承認欲求は現代社会において非常に強い動機付けとなっており、これをビジネスに活かすことで、持続可能なビジネスモデルを構築することができます。
今回紹介した、酒井威津善さんの書籍「儲けの仕組み 50万円からできるビジネスモデル50」について、まだまだ多くの事例を紹介できていません。起業に興味のある方はぜひ手にとってみてください!