5分で学ぶ『コンセプチュアル思考』要約【ビジネススキルを高める方法を分かりやすく解説】

man using a laptop 時代を生き抜く考え方・哲学

「コンセプチュアル思考」という思考ジャンルは、いまだ確立されたものではありません。

しかし、とても根本的な部分の思考に関わるものなので、確立させる価値が十分にある思考です。

この記事では、村山昇さんの書籍「コンセプチュアル思考」を取り上げます。

本書は、

  • コンセプチュアル思考を理解したい
  • リーダーとしてのぶれない軸を見つけたい
  • 独自の世界観を持った製品やサービスを作りたい

という方に、おすすめです。

“コンセプチュアル思考”は、ビジネスの場において非常に役に立ちます。

正解のない時代で仕事とキャリアに揺るぎない軸を持つための概念や意味、価値を考える思考を手に入れることができるのです。

それではさっそく、中身をみていきましょう!

 

1. 「知・情・意」思考の三つの側面

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思考は、人間の奥深く複雑な能力です。

新しい概念や方法論、フレームワークが次々と生まれ、ビジネスの現場ではこれらを積極的に取り入れ、ロジカル思考、クリティカル思考、デザイン思考など、多様な思考方法が成功を生み出してきました。

ここではまず、“思考”について、「知・情・意」という三つの側面に分けて考察します。

 

「知」:ロジカル・クリティカル思考

「知」とは、ロジカル・クリティカル思考のことを指します。

この思考は、複雑に絡み合う問題を分析し、理にかなった最適な処理方法を導き出すものです。科学的な分析や論理的なアプローチがこのカテゴリーに属します。

 

「情」:デザイン思考

「情」はデザイン思考のことで、美の価値を基盤とし、ビジネスにおいては顧客の感情に訴える価値に置き換える思考のこと。

持っていてかっこいい製品、癒されるサービス、感動体験、心地よい空間など、これらを生み出すためにデザイン思考が必要になります。

 

「意」:コンセプチュアル思考

最後の「意」が、コンセプチュアル思考を指します。

この思考は、ビジネスの世界で自分が正しいと信じる事業の理念や理想に向かうものです。

担当する事業が社会とどうつながり、貢献していくのか、どうやって独自の世界観を持った事業に仕立て上げていくのかを考えるために、哲学者のような視点が求められます。

 

これら三つの思考は、厳密に分離しているわけではありません。それぞれが動的に分かれながらも、境界は不明瞭で相互に混ざり合っています。

ビジネスの現場では、これらの思考を柔軟に組み合わせることで、より豊かな成果を生み出すことができます。

 

2. コンセプチュアル思考の理解への鍵

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コンセプチュアル思考は、物事の本質を捉え、新たな概念を生み出す思考プロセスです。

この思考を理解するためには、以下の4つの概念が重要です。

 

抽象と具体

抽象とは、物事の外観や性質から特定の要素を引き出すことを指します。

例えば、ある図形をグループ分けする際、その特徴を観察し、共通の特徴に基づいて分類します。これが、抽象作業です。

一方、具体化は、物事を細かく分析し、具体的な要素を詳細に見ていくプロセス。

抽象化と具体化は、どちらも重要で、私たちはこれらを使い分けながら認識の世界を広げています。

 

一対多の概念

物事の抽象度を高めることで、その本質を捉えることができます。

本質を理解すれば、それを基にして様々な応用を展開することが可能になります。

独自性のある強い発想は、その人が見出した本質の1から生まれ、それを現実に合わせて具体化するプロセスを経ています。順番としては、多→1→多の順になります。

 

概念・観念・信念・理念

概念、観念、信念、理念は、それぞれ異なるニュアンスを持ちます。

例えば、「事業」という言葉には、様々な定義が存在し、それぞれが異なる視点を反映しています。例えば、

  • “事業とは、もの・サービスを通じての利益獲得活動である”

これは、概念的です。

  • “事業とは、それに関わる人々が可能性を開くチャンスの場である”

これは、少し主観に触れていて観念的です。

  • “事業とは、自分一人ではかなわない夢を成就する仕組みである”
  • “事業とは資本家が悪巧みをして、自分を成り上がらせるゲームである”

これらは、主観と意志の側によっていて、信念的です。

  • “事業とは広く雇用を生み出し、世の金を循環させるべき社会的活動である”

これは、理念的な定義です。

歴史上の卓越した事業は、指導者の独自の解釈や理念によって成就されてきました。

コンセプチュアル思考では、これらの概念を客観的な認知だけでなく、主観的な意志や意味まで広げて捉えます。

 

π(パイ)の字思考プロセス

パイの字思考プロセスは、抽象化、概念化、具体化という思考の流れを形成します。

私たちは、キャリア観、人生観、幸福観、社会観など、様々な「観」を持っており、これらの感の形成には概念的やコンセプチュアルな思考力の差が影響します。

経験を基に自己を見つめ、パイの字思考プロセスを通じて、これらの「観」を形成していきます。

 

3. コンセプチュアル思考のスキルの習得

brown and white pomeranian puppy on macbook

 

コンセプチュアル思考は、複雑な問題を解決し、創造的なアイデアを生み出すための重要なスキルです。

最後に、コンセプチュアル思考を強化するために必要な5つのスキルについて解説します。

 

定義化

定義化は、物事を明確に区別し、概念化するスキルです。

物事を言葉で定義することにより、その本質を捉え、短い言葉に凝縮することが可能になります。

これにより、物事の本質的な特性と仕切りを与え、一つの塊として把握することができます。

 

モデル化

モデル化は、複雑な事象や経験を単純化し、理解しやすくするスキルです。

例えば、売上が上がらない状況を分析する際に、売上を生み出す要因を階層化し、重点的に手を打つべき点を議論するのがモデル化の一例です。

このように、物事の構造や仕組み、関係性を単純化して捉えることがモデル化の目的です。

 

類推

類推は、異なる物事間の類似性を見出し、それを基に新たなアイデアを生み出すスキルです。

例えば、他業界の成功事例を自社に応用することや、教訓的な話から本質的なメッセージを再認識することなどが類推の例です。

類推により、異なる事象から本質を抽出し、新たな状況に適用する能力が養われます。

 

精錬

精錬は、物事の捉え方を洗練し、コンセプトを改善するスキルです。

固定化されがちなコンセプトを柔軟に変更し、新しい視点を取り入れることが重要です。

ビジネスの現場では、統合・分離、観点の変更、新しい方法の採用、物差しの変更、置き換え、研ぎ澄まし、例えるといった技法が役立ちます。

これらの技法について、詳しくは本書をご覧ください。

 

意味付け

意味付けは、事業や個人のキャリア、人生に深い意味を融合させるスキルです。

科学的知見や経済的合理性だけでなく、理念、信念、意味、ビジョン、美意識などを組み合わせることで、強い表現が生み出されます。

例えば、アップル社のiPhoneは、製品デザインや使用体験、ブランド物語に具体的な思いを込めることで成功しました。

意味付けを考える上で重要なのは、目標と目的の違いを理解すること。目標は達成すべき数値や状態、目指すべき印ですが、目的は最終的に目指す事柄と、それを行う意味、意図です。

目標は外形的なものであり、他者から与えられることが多いのに対し、目的は個人が意味を見出すものです。

 

コンセプチュアル思考の観点から仕事や事業に対して意味を持つことの重要性は、

  • 働くことのフェーズが変わる
  • 困難に耐える・乗り越える力が増す
  • 人を導くことができる

という3点があります。

仕事現場でのプロジェクトは、問題処理や数値合わせに引っ張られがちです。そんな時に、意味化が必要となります。

今回紹介した、村山昇さんの書籍「コンセプチュアル思考」についてまだまだ紹介できてい部分が多いです。おすすめの本ですのでぜひ読んでみてください!

 

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