『読んだら忘れない読書術』要約(読んで終わりにしない、できる人の知識の習得方法)

opened book on grass during daytime 日々を豊かに、丁寧に暮らすコツ

病気にならない知識、病気の予防につながる知識、病気を治す方法を一人でも多くの人に知っていただくためには、読書を習慣にする人を増やし、日本人の読書量を増やすしかないのです。

これが精神科医の私が読書術の本を書いた本当の理由です。

この記事では、樺沢紫苑さんの書籍「読んだら忘れない読書術」を紹介します。

本書は、

  • これから読書を習慣にしたい
  • 本を読んでもすぐに内容を忘れてしまう
  • 人生の役に立つ読書の方法を知りたい

という方おすすめです。

本を読んでも覚えていない。つまり記憶に残っていないということは、知識として自分の中に定着していないも同然。時間をかけて読んだにも関わらず役に立っていないとなると、もったいないですよね。

本書では、読んだら忘れない本物の読書をするためのコツが解き明かされており、あらゆる仕事術やスキルと結びつく読書法を知ることができます。

その方法は、本を繰り返し読むといったありきたりなことではなく、場面ごとの本との付き合い方、本を手に取るまでの考え方など、多岐にわたります。

それではさっそく、中身をみていきましょう!

 

1. 読書の必要性とそのメリット

open book on top of several stacked books

 

多くの人々が日々の忙しさに追われ、読書をする時間を見つけるのは難しいかもしれません。

しかし、読書には健康、財産、時間、人間関係、自己成長、自己実現といった多大なメリットがあります。

本から得られる知識は、私たちの人生にとって非常に重要なものです。情報は時とともに古くなる可能性がありますが、知識は時間が経っても色褪せることはありません。

ネットやテレビ、新聞、週刊誌などは情報を提供する主な手段ですが、本は著者によって情報が分析され、整理され、理解しやすい形でまとめられています。

本から得られる知識は、実践的で応用が利く、行動に移しやすい知識と言えます。

 

読書の究極の目標

読書の最終目標は、自己成長です。

本を読むことで得た知識を実行に移さなければ、知的好奇心を満たすだけで終わってしまいます。

自己成長を促し、考え方だけでなく実際の行動に変化をもたらし、現実を少しでも良くする読書を心がけるべきです。

そのためには、記憶に残る読書術を身につけ、自己成長を加速させ、現実を変えていくことが大切になります。

 

ただし、読書は楽しむことが最も重要です。

楽しいと感じることが読書の動機であるべきです。自己成長のためだけに読書をすると、時には苦痛に感じることもあります。

読書の成果はすぐには現れないものですが、楽しむ心があれば、思うようにいかない時でも読書を続けることができます。

 

もし今、読書が苦手だと感じている方がいたら、自分の興味のあるジャンルから始めてみることをおすすめします。

楽しいと感じる瞬間が訪れたら、それは無限の可能性が開かれる瞬間でもあります。

読書は単なる知識の吸収以上のものを私たちに提供してくれます。それは新しい世界への扉を開く鍵となり得るのです。

 

2. 記憶に残し、効率的に、深く理解する

person in white long sleeve shirt holding white book

 

読書は単なる趣味を超え、知識を蓄積し、思考を拡張する手段です。

しかし、読んだ内容を忘れてしまっては、その努力も虚しくなります。ここでは、読書をより充実させるための3つの基本原則を紹介します。

記憶に残る読書の技術

脳が情報を重要とみなすのは、頻繁に使われる情報と感情を揺さぶる出来事です。

これらを意識することで、読んだ内容を記憶に定着させることができます。

効果的な記憶術としては、読書後7日〜10日以内に3〜4回、内容をアウトプットする方法が有効です。

アウトプットの初歩としては、テキストにマーカーで線を引いたり、気になる箇所にコメントを書き込むことから始めましょう。

これにより、脳の複数の領域が活性化し、記憶に残りやすくなります。

 

また、読んだ内容を他人に話したり、SNSでシェアすることもアウトプットとしては有効です。

単に面白かったという感想を超え、具体的な学びを相手に伝えることで、内容を自分の中で整理し、記憶が強化されます。

 

効率的な読書のコツ

読書の時間を確保するためには、隙間時間を活用することが鍵です。

通勤時間や待ち時間を利用して読書をすることで、効率的に本を読む習慣を身につけることができます。また、短時間でも集中して読むことで、記憶に残りやすくなります。

例えば、15分間の読書を日に複数回行うことで、集中力を高め、より多くの内容を覚えることができるでしょう。

 

深い理解を目指す読書法

速読よりも大切なのは、読んだ内容を深く理解し、それについて議論できるレベルに達すること。

本から得た知識を他人と共有し、10〜20分の意見を交換することで、理解が深まります。

読書は量より質が重要であり、深く考えながら読むことで、本の価値を最大限に引き出すことができます。

これらの原則を実践することで、読書は単なる情報の収集を超え、知識の深化、自己成長、そして人生を豊かにする手段となります。

 

3. 効率的な読書のための戦略

silhouette of child sitting behind tree during sunset

 

読書は知識を深め、視野を広げるための重要な活動ですが、多忙な日々の中で読書のための時間を見つけることは一つの挑戦となります。

ここでは、限られた時間の中で読書を取り入れ、その効率を最大化するための方法を探ります。

隙間時間を活用する

多くの人が直面する問題は、読書をするための「時間がない」という感覚です。しかし、著者は隙間時間を見つけては読書に充てることで、月に30冊の本を読むことに成功しています。

移動時間や待ち時間など、日常生活の中で見過ごされがちな時間を利用することが、読書量を増やす鍵となります。

スマートフォンを手にする代わりに本を開くことから始めてみましょう。

例えば、バスを待つ5分間やランチを注文してから出てくるまでの短い時間を利用するだけでも、読書の習慣は着実に身についていきます。

 

時間管理と読書の目標設定

読書量が多い人は、時間管理に長けていることが多いです。

外出前に「今日は帰宅までにこの本をここまで読む」といった具体的な目標を設定することで、読書へのモチベーションを高めることができます。

また、隙間時間に読書をすることは記憶に残すという点でも有利です。

人の集中力は始めと終わりで特に高まることが知られており、15分間の読書ではその大部分を集中力の高い状態で読むことができます。

この短いセッションを日に複数回行うことで、長時間の読書よりも効率的に内容を頭に入れることが可能になります。

人の集中力には限界があり、高い集中力を維持できるのは約15分、普通の集中力であれば45分が限界とされています。この限界を理解し、短い休憩を挟むことで、90分間の集中も可能になります。

その日の予定と自分のコンディションを考慮しながら、15分間の読書を最大限に活用しましょう。

 

寝る前の読書の効果

隙間時間以外で読書をする場合、特におすすめなのは寝る前です。寝る前の読書は記憶の定着を助けるだけでなく、睡眠の質を高める効果もあると言われています。

一日の終わりに読書をすることで、心を落ち着かせ、より良い睡眠へと導かれるでしょう。

これらの戦略を取り入れることで、読書は忙しい日々の中でも楽しむことができる貴重な時間となり、知識の吸収と精神の充実に繋がります。

 

4. 深読を意識する

woman reading book

 

読書において、量より質を重視することは、知識を深める上で非常に重要です。

著者は、本を読むことの真の定義として、その内容を他人に説明できるレベルに達すること、そして内容について意見交換ができることを挙げています。

ここでは、深読を意識しながら読書の質を高める方法について探ります。

 

議論できるレベルの読書

本を読んだ後に、その内容について他人と10〜20分程度話し合い、意見交換ができるレベルになることが理想です。

これは、速読をするよりも、内容をしっかりと理解し、記憶に残すことができるかどうかが重要であることを意味しています。

速読が読書のスピードを上げる手段であることは間違いありませんが、内容を覚えていなければその努力は無意味になってしまいます。

 

深読みのススメ

読書においては、本から学びと気づきを得ることが目的です。

そのためには、表面的な読み方ではなく、内容を深く理解し、議論できる水準まで読み込む深読みが求められます。著者は、このような読み方を「しんどく」と表現しており、これが読書の必要条件だと述べています。

 

深読から速読へ

しんどくができるようになることを最初の目標としましょう。内容をしっかりと理解し、自分の言葉で説明できるようになったら、次に速読や多読を意識することができます。

しかし、その前に、本の深い部分までを理解し、自分の中で消化することが、質の高い読書への第一歩となります。

読書は単にページをめくる行為ではなく、知識を吸収し、自分のものにするプロセスです。しんどくを通じて、本から得られる知識と洞察を最大限に活用し、豊かな読書生活を送りましょう。

 

5. 記憶に残る読書術6選

woman in green shirt sitting on books

 

読書はただの趣味ではなく、知識を蓄え、記憶に定着させるための技術です。ここでは、読んだ内容を忘れないための6つの読書術を具体的に紹介し、それぞれの方法を詳しく掘り下げていきます。

 

パラパラ読書術

パラパラ読書術は、本を速く読みながら学習効果を高める方法です。

まず、目次を確認して本の全体像を把握し、読む目的を明確にします。

そして、何を学びたいのか、何を知りたいのかを決めた上で、速読が適切か、細部にわたって注意深く読むべきかを判断します。

また、読み終える期限を設定し、目標を持って読むことも重要です。

 

ワープ読書術

ワープ読書術は、学びや気づきを得るための効率的な読み方です。

実用書を読む際には、方法の部分が最も重要です。目次から最も知りたい情報が書かれていると思われる部分を見つけ出し、そこから読み始めます。

さらに知りたくなった部分や疑問に思った部分を再度目次で探し、深堀りしていく方法です。

 

ギリギリ読書術

ギリギリ読書術は、少し難しい課題に挑戦することで、楽しみながら記憶と学びを最大化する方法です。

自分の能力に合った本、または少し難しい本を選ぶことで、学びが深まります。読むスピードに関しても、読み終える時間を設定し、適度なプレッシャーをかけることで難易度を調整しましょう。

特に、ビジネス書や実用書を読む際には、この方法によって記憶に残りやすくなります。

 

ワクワク読書術

ワクワクする経験は、脳に強烈な印象を残します。漫画でさえ、何十年も記憶に残ることがありますが、これは強い情動が記憶の定着を助けるからです。

興味をそそられる本を選ぶことで、このワクワク感を高め、記憶に残りやすくすることができます。

 

鉄は熱いうちに打て読書術

本を購入したら、その熱意が冷めないうちに読み始めることが大切です。

購入直後、または遅くとも翌日には読むようにしましょう。時間が経つにつれて読む気が失せることもあるため、購入した熱意を活かすことが重要です。

 

百聞は一見にしかず読書術

多くの本を読む中で、お気に入りの著者に出会うこともあるでしょう。

そんな時は、著者に実際に会いに行くことをおすすめします。著者が登壇するセミナーや講演会に参加することで、本を読む以上の生の情報を得ることができます。

非言語的メッセージを通じて、本の内容をより深く理解することが可能になります。また、著者の人となりを知ることで、読書へのワクワク感が増し、記憶に残りやすくなります。

 

これらの読書術を実践することで、本から得られる知識がより深く、長く記憶に残るようになります。

本は私たちの人生に無限の可能性をもたらし、選択肢を広げてくれます。

今回紹介した、樺沢紫苑さんの書籍「読んだら忘れない読書術」を活用して、読書をより豊かなものにしましょう。興味のある方は、ぜひ本書を手に取ってみてください!

 

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