あなたにとって、お金とは何ですか?
この記事では、メンタリストDaiGoさんの書籍「収入の9割はマネースクリプトで決まる」を紹介します。
年収は何で決まるか?と聞かれたら、学歴や行動力、運など様々な答えが浮かぶと思います。しかし、これらはすべて決定的な要因ではないと著者は言います。
私たちの収入を決めているのは、“マネースクリプト”だというのが本書の主張します。マネースクリプトとは、お金に対する思い込みや考え方のこと。これを改善すれば、お金持ち体質になることができます。
お金に対する考え方を見直すいいきっかけになるので、ぜひ最後までご覧ください!
1. 4つのマネースクリプト
マネースクリプトとは、お金に対する思い込みや考え方。マインドセットのお金版とも言えます。マネースクリプトは歪んでいると、いくら本を読んだり、実際に行動して努力したところでお金がたまらない状態になってしまいます。
自分のマネースクリプトを知り、正しい方向に改善していくことが、お金持ちになる近道です。
マネースクリプトは、大まかに以下の4つに分けることができます。
- 金銭忌避:お金は汚いもの人は質素に暮らすべきで、お金に近づくのは良くないという考え
- 金銭崇拝:お金があれば自由になれる。お金があれば幸せになれるという考え
- 金銭地位:お金こそが人の地位を表している。お金を持っている人が偉いという考え
- 金銭警戒:お金を使うことを警戒する。お金はなるべく貯めるものであるという考え
この4つのタイプを見た時に、極端でどれも該当しないと思うかもしれません。しかし、誰もが近しい考えを持っている可能性があり、診断テストを通じて知ることもできます。
診断テストについては、ぜひ本書を手に取ってやってみてください!
テスト結果の見方
例えば、テストの結果、金銭忌避の傾向があったとしましょう。
このタイプの人は、お金は汚いもの、人は質素に暮らすべきで、お金に近づくのはよくないと考えます。
ただし、実際にはここまで極端に考える人は、多くありません。金銭忌避の傾向がややある程度であれば、お金にガツガツするのは下品なこと、稼ぐ方法を学ぶ必要はないし、投資も必要ないと思っているくらいです。
この程度の感覚であれば、共感する人も多いでしょう。
また、あるマネースクリプトの傾向が強いからダメ、弱いからいいということはありません。大事なのはバランスです。
例えば、金銭警戒の傾向が強い人は、お金を使うことへの警戒心が強すぎるため、使うべき時に使えないことがあります。一方で、この傾向が弱い人は、警戒心が弱すぎるために、不要なものにお金を使ってしまう傾向があります。
2. 富をもたらす3つのマネースクリプト
ここからは、お金持ち体質の人は、どんなマネースクリプトを持っているのか?を解説します。
運とは一切関係なく、必ず富を築けるマネースクリプトとして、
- 楽しく働く
- お金を持つに値すると知る
- 利益につなげることが重要
の3つをピックアップしていきます。
楽しく働く
当たり前ですが、一生懸命働くほど純資産を増えやすく、年収も上がりやすいです。ある研究結果によると、お金持ちとそうでない人には、次のような違いがありました。
- いつも連絡が取れる確率は、お金持ちの方が5倍高い。
- 夜勤や残業する確率は、お金持ちの方が4倍高い。
- 休日にビジネスの場にいる確率は、お金持ちの方が3倍高い。
いかがですか?
お金持ちはそうでない人と比べて、常に仕事と向き合っています。楽しく働くというマネースクリプトは、長時間働くことを推奨しているようなものです。
もちろん働きすぎると体を壊してしまいますですが、主体的に働いている状態であれば、結果的に労働時間が長くても体を壊すリスクは低いでしょう。
気づいたら、Netflixを10時間も見続けてしまった経験がある人もいると思います。これと同じような感覚で、富裕層は遊ぶように仕事をしています。労働時間が長くなっても楽しく働けるということです。
お金を持つに値すると知る
「私はお金を持つに値する人間である」
というマネースクリプトが抜けている人は、自分は頭が良くないし、行動力もないから富裕層にはなれない。自分は外見も良くないし、お金も持っていないから好きな人に振り向いてもらえないだろう。
といったように、行動する前から諦めがちになります。これでは、お金持ちから離れていく選択をしているも同然です。
ケンブリッジ大学のバーバラス・ハキアン教授の研究によると、私たちは1日に最大で35,000回の選択をしているそうです。極端ですが、1日に35,000回も自分が損をする選択をしているとしたら、恐ろしいことだと思いませんか?
私はお金を持つに値する人間だというマネースクリプトがない人は、まさにこの状態に陥っています。シンプルにポジティブに考える癖をつけるだけでも、日々は劇的に変わります。選択を自分に徳があるものにしていきましょう。
利益につなげることが重要
本来、人間関係はお金で買えませんが、金持ち体質の人はこの人間関係を手に入れるために買い物をすることがあります。
例えば、AさんとBさんが同じ高級車を買ったとします。Aさんが高級車を買う理由は、車のオーナーズクラブに入り、ハイクラスの人材とつながって事業の売り上げを拡大してくれるから。Aさんは車の購入が利益につなげることが重要というマネースクリプトを持っています。
Bさんが高級車を買う理由は、周りが高級車を買い始めたし、なんとなくモテそうというもの。Bさんの買い物は、他人との比較が軸にあり、自分のための買い物ではないため、いくら手に入れても幸せにはなれません。
一方で、Aさんは高級車を持つことで、お金を稼げるか否かをきちんと見極め買っています。Aさんは高級車を買っているようで、実はその先にある人脈や情報を買っているのです。
利益につなげることが重要というマネースクリプトを持って、その上で物を買うかどうか人と会うかどうかを判断していきましょう。
3. 貧乏マネースクリプトを書き換える
ここまでは、お金持ちのマネースクリプトを解説してきましたが、本書では逆に貧乏のマネースクリプトも紹介しています。今回はその中から、
- 裕福さ回避マネースクリプト
- 裕福反発マネースクリプト
- ギャンブラーマネースクリプト
の3つを紹介します。
裕福さ回避マネースクリプト
これは簡単に言うと、お金を稼ぐことに嫌悪感を示し、それを避けるマネースクリプトです。
著者のDaiGoさん自身、以前はこのマネースクリプトを持っていたそうです。学生時代から書籍や論文を読むのが好きで、今ではそれらから得た知見をもとにYouTubeや自社プラットフォームで生活や仕事に役立つ情報を解説し、お金を稼いでいます。
つまり、趣味をマネタイズにつなげたのです。
もし裕福さ回避マネースクリプトを持ったままであったら、お金を稼ぐことに嫌悪感を示し、趣味の読書をマネタイズつなげる発想にならなかったかもしれません。
特に先で紹介した、4つのマネースクリプトのうち、金銭忌避と金銭警戒の傾向が強い人は、この裕福さ回避マネースクリプトを持ちやすいので注意しましょう。
裕福反発マネースクリプト
次は、回避どころか反発してしまうマネースクリプトです。裕福さ回避マネースクリプトをさらに悪化させた状態が、裕福反発マネースクリプトだと言えます。
こうした人たちは、他人を攻撃してしまいます。SNSなどで批判コメントばかり書いている人は、まさに裕福反発マネースクリプトの持ち主です。
彼らはお金を稼いでいる人に反発し、攻撃します。具体的には、次のような考え方を持ちます。
- お金持ちは、他人を利用している
- お金持ちは、欲望にまみれている
- お金持ちは、人格に問題がある
- お金持ちは、孤独になる
お金を稼ぐには、お金持ちのコミュニティと接する必要が少なからずあります。彼らはお金を稼ぐ方法を知っていますし、儲け話はまず彼らの耳に入るからです。
しかし、裕福さに反発すると彼らを敵に回してしまい、お金持ちから遠のきます。お金持ちは人格に問題があるなどと攻撃しても、上に立てることは一切なく、むしろお金は逃げていくばかりです。
裕福反発のマネースクリプトの持ち主は、社会的にも迷惑な存在になってしまうのです。
ギャンブラーマネースクリプト
最後に紹介するのは、ギャンブラーマネースクリプトです。このスクリプトを持っていると、具体的には次のような行動が生じます。
- 過去にギャンブルで失敗したにもかかわらず、いまだにやめられないストレスから逃れるためにギャンブルをする。
- ギャンブルをやっていることを、家族や友人に隠す。
また、次にあげるものはギャンブルと関係ないことも混じっているように見えますが、全てギャンブラーマネースクリプトに当てはまります。
- 安全などつまらない、リスクを取るべき
- 人生は短い、競争社会で勝者になりたい
- 努力すれば必ず勝てる
実はこうした考えを持ってしまっている人も要注意。なぜなら、ギャンブルはお金を失うこと以外にも、私たちに大きな悪影響を与えるからです。
アメリカ心理学会が、日常的に慢性的なストレスに悩んでいる人が取りやすい行動を発表しました。お酒、タバコ、ショッピングと続き、大きな悪影響をもたらすのはギャンブルだそうです。
ギャンブルをすると脳が異常な興奮状態となり、その結果さらにストレス反応が強く生じてしまいます。ギャンブル依存の人は老化が進むと言えるくらい体にも良くないです。
ギャンブルにはまって失うのはお金だけでなく、免疫力が落ちる、病気がちになるなど、人生に悪影響を及ぼす隠れたコストにも認識しましょう。
今回紹介した、メンタリストDaiGoさんの書籍「収入の9割はマネースクリプトで決まる」について、まだまだ紹介できていない部分が多いです。おすすめの本ですので、ぜひ読んでみてください!