『賢くしなやかに生きる脳の使い方100』要約(中野信子の幸福のための脳科学的アプローチ)

crying woman between two women in black shirts 時代を生き抜く考え方・哲学

 

脳科学、日々の生活に取り入れていますか?

この記事では、中野信子さんの書籍「賢くしなやかに生きる脳の使い方100」を紹介します。

2020年代に入り、私たちが生きる世界はますます先が見えない時代になりました。変化の激しい時代では、将来の不安や恐れを感じないことは難しいでしょう。

私たちはこれから一体何に希望を持ち、どのように自分の人生を生きていけばいいのでしょうか?

本書は脳科学や心理学などの科学的知見をベースに、自分の人生を生きる手がかりとなる考え方について教えてくれます。

賢く楽に生きるために知っておきたいメソッドがつまっているので、ぜひ最後までご覧ください!

 

1. お金との向き合い方

man holding banknote

 

お金との関係は、私たちの日常生活において重要な役割を果たします。まずは、お金との向き合い方における3つの重要なポイントについて解説していきます。

 

お金を使う際の可能性

人間は他の動物と異なり、未来を予測し、計画的に行動する能力を持っています。

しかし、この能力があるにも関わらず、私たちはしばしばお金で悩んだり、後悔したりします。なぜなら、私たちのあれが欲しい、これが必要とった消費行動自体がc、社会的な圧力やマーケティングの影響を受けやすいためです。

社会心理学者ソロモン・アッシュが行った同調圧力の実験では、簡単な問題に回答者と7人のサクラの計8人で回答させたところ、95%だった正解率が65%まで下がったことが示されました。

ここから、他人の影響によって、個人の判断が簡単に変わることが分かります。

人間には、多くの人の選択肢に合わせると安心する心理があります。

これは、その方が認知負荷が下がり、楽できるからです。このように、私たちがお金を使う際の判断が、外部の影響によって誘導される可能性が高いです。

 

他人との差に反応する

私たちの脳は、金額そのものよりも、他人との比較に強く反応する傾向があります。

例えば、あの人よりも額が低い、頑張っているのに立場が違うだけで…といった給料や職種による差異に対する不満は、実際には他人との比較から生じることが多いです。

お金はあればあるだけいいと思いがちですが、ノーベル経済学賞を受賞したダニエル・カーネマンの2010年の研究によると、年収が一定の水準(約630万円)を超えると、幸福感の増加が頭打ちになることが明らかにされています。

これは、お金が増えることが必ずしも幸せに直結しないことを示しています。

お金が増えれば、同じように持っている人やさらに裕福な人の付き合いができ、自分よりも多く稼げる人がたくさんいることを知ると、その他人と比較して自分に満足できなくなります。

私たちは、身近な他人と比較してしまうことよって、自分の幸福度を低く感じてしまうのです。

 

考え、小さな実験を繰り返しておく

お金は、私たちの欲求を満たす手段であると同時に、困っている人を助けたり、苦しみを軽減するためにも使うことができます。

お金に関する問題に直面したとき、なぜうまくいかなかったのか、どこに脆弱性があったのかを深く考え、新しい方法を模索することも大切です。

また、

  • お金とはいったい何か?
  • どのくらいのお金があれば生活できるのか?
  • どうすれば人々が喜んでお金を支払うのか?

といったことを考えることは、特別な知能を必要としません。

自分なりに日常的にお金について考え、小さな実験を繰り返すことで、お金に関する悩みは自然と減少していくでしょう。

 

2. 報われる正しい努力の方法

man in black tank top and black shorts wearing black boxing gloves

 

努力は、成功への道を切り開く重要な要素ですが、正しい方法で行わなければ、その努力は報われないことがあります。

ここでは、報われる努力のための3つのポイントについて解説します。

 

努力が苦手でも自己嫌悪に陥る必要はない

努力が苦手な人も、自己嫌悪に陥る必要はありません。無駄な努力をしないことは、生きる上で大切な能力です。

人生は有限であり、効率的な努力をしても、結果に結びつかなければ意味がないからです。

単調な作業をやりきる人は、脳が報酬を感じやすいですが、すぐ諦める人は損得勘定が働き、単調な作業を無駄だと感じやすいです。

 

そこで、努力が苦手な人は、それを一つの才能と捉え、自分ならではのアプローチを見つけることが大切です。

例えば、面倒なことに対してご褒美を設定することで、モチベーションを高めることができます。

達成後にスイーツを食べるなど、具体的なイメージや報酬を設定すると、物事を続けやすくなります。

 

成果を出すシンプルな方法

成果を上げるためには、明確な目的を設定し、戦略を立て、淡々と実行することが重要です。

目的がなければ、進むべき道が曖昧になり、努力が実らない可能性が高まります。また、目的を達成するための戦略がなければ、効果的な努力ができません。

ポイントは、イメージしやすい身近な目標を立てること

これにより、努力の結果が可視化されやすく、それに向けて一歩ずつ進む努力が続きやすくなります。

 

うまくいくやり方を知る

特定の物事に対する結果だけで、できる人とできない人を判断することは適切ではありません。

大抵の場合、できない人は「できない」というネガティブな思い込みによって行動が制限される“メンタルブロック”による差です。

重要なのは、うまくいくやり方を知ることです。できるかできないかは、知っているか知っていないかの差に過ぎません。

そのため、みんなが気づいていないことに気づく力を養うことも、努力を報われるものにするためには不可欠です。

 

3. 人生の質を高める方法

a young boy running through a sprinkle of water

 

人生の質を高めるためには、自分自身を理解し、適切な方法で自己成長を図ることが重要です。ここでは、そのための3つのポイントを詳しく解説します。

 

自分のリソースを見出す

自分のリソースを見出すことは、将来への不安を軽減し、希望を持つために不可欠です。

リソースとは、学歴や容姿だけでなく、人の話を聞く力や人を安心させる性質なども含まれます。

自分の能力やスキルを理解し、それらを需要と供給から最大限に活かせる場所を見つけることが大切です。

自分を丁寧に扱い、自身の性格や人間関係を見つめ直すことで、新たな可能性が開かれます。自分のリソースを少しでも活かせる工夫をやっていくことで、将来の不安や悩みなどは少なくなっていきます。

 

本当の頭の良さとは何か

過去の選択を後悔することは誰にでもありますが、重要なことは、選んだ道を正解に変える姿勢です。

これでよかったんだと選択した道を肯定し、そこから生まれる可能性や出会いを受け入れることを意味します。

本当の頭の良さは、正解を求めるだけでなく、選んだ道を最大限に活かす姿勢にあると言えます。

 

ありたい自分として振る舞う

人の脳には、誰かの役に立てた、みんなから評価されたといった、社会的報酬を求める性質を持っており、注目されたり期待されたりすることで、生産性が高まります。

また、自分で自分を褒めることでも、この承認欲求は満たされます

ありたい自分のように振る舞い、自分を褒め続けることで、自己肯定感が高まり、他人を認めることができるようになります。

これにより、人脈が広がり、チャンスが増え、成功への道が開かれます。自分で自分を励ますことが、人生の質を高めるためには必要です。

 

今回紹介した、中野信子さんの書籍「賢くしなやかに生きる脳の使い方100」について、まだまだ紹介できていない部分が多いです。おすすめの本ですので是非読んでみてください!

 

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