『20代をどう生きるか 楽しむための61の方法』要約

three people standing each other during golden time 日々を豊かに、丁寧に暮らすコツ

この本は、3人のために書きました。

環境の変化にどう対応していいかわからない人、人との距離をどう取ればいいかわからない人、やりたいことが見つからない人。

この記事では、中谷彰宏さんの書籍「20代をどう生きるか 楽しむための61の方法」を紹介します。本書は、

  • 楽しく生きていきたいけど、どうすればいいかわからない
  • やりたいことが見つからない

という方に、おすすめです。

20代は多くの人にとって、学校を卒業し社会に出始める時期です。この年代の過ごし方が、その後の人生を大きく左右していきます。

しかし、20代というのはまだ社会に適応しきれておらず、わからないことだらけで、失敗したり迷ったりすることも多いでしょう。

本書はそんな20代を、どう生きていけば良いのかを教えてくれます。

著者は、20代は失敗こそが大切で、自分を知ることができ、個性ができ、人に優しくなれる。好きなことに“何のため”は存在しない。と主張します。

なんだか熱いメッセージですね。それでは早速中身をみていきましょう!

 

1. 失敗の効果について

man on surfboard during daytime

 

まずは、失敗の効果というテーマに焦点を当て、本書から3つのポイントを解説します。それでは、一つずつ掘り下げてみましょう。

自分自身を知ることができる

最初のポイントは、「自分自身を知ることができる」です。

本書によると、失敗を通じて学べることは、多岐にわたります。通常、失敗はネガティブなものと捉えられがちですが、実は失敗を面白がることも可能です。

では、失敗のどの側面を“面白がる”ことができるのでしょうか?

20代は、社会に完全に適応する前の時期。30代になると、自然と社会への適応が進む一方で、個性が薄れがちになります。

本書では、不適応という状態での失敗が、実はあなたの個性を映し出すものであり、自己理解のための重要な鍵であると述べられています。

 

自己理解の重要性について考える際、幸福感が高い人々は自己を深く理解しています。自分に興味を持ち、自分の強みと弱みを受け入れ、それを楽しむことができるのです。

自己肯定感が高い人は、自分自身をさらに知ろうと努めますが、自己肯定感が低い人はしばしば自分から目を背け、他人をお手本として探し始めることがあります。

そして、自己から目をそらすと、結果として幸福感は低下してしまいます。

著者曰く、20代は川が海に交わるような時期。一番栄養が溜まりやすい時期です。

社会への不適応から生じる失敗を面白がることで、自己理解を深め、幸福への道を歩み始めることができるのです。

 

2. 魅力や優しさの源泉としての失敗

two boys standing on seashore during sunset

 

魅力が生まれる

次に、2つ目のポイント「魅力が生まれる」に移ります。

一般的に、人の魅力は成功によって生まれると考えられがちですが、著者は失敗にこそ本当の魅力があると主張しています。

本書では例として、アンパンで有名な木村屋総本店のエピソードが挙げられています。

このパン屋は、一時期大きな困難に直面しました。7代目の社長は、会社を立て直すためにリストラによる合理化を試みますが、初めは失敗します。

なぜなら、パン作りは微調整が必要であり、それは職人の技術なしでは不可能だったからです。

しかし、社長はここで間違いを認め、職人を再び雇い、彼らを育成する方針に転換しました。結果として、会社はV字回復を達成しました。

木村屋総本店は創業以来、新商品を次々に出してきましたが、その多くは失敗に終わっています。

しかし、これらの連続した失敗が、同社の個性と魅力を形成し、長きにわたる存続に貢献しているのです。

 

優しくなれる

最後に3つ目のポイント、「優しくなれる」を見ていきましょう。

人生での傷つきや痛みは避けがたいものですが、これらの経験は人の優しさを育てる要素となります。

著者によると、痛みを深く感じる人は、これまでの人生で失敗が少ない人たちです。これまでに大きな失敗を経験していないため、小さな失敗でも深く傷ついてしまうのです。

一方で、失敗経験が豊富な人は、傷ついても痛みをあまり感じません。

失敗した後の対応は人それぞれ異なりますが、一回の失敗で諦める人と、新たなチャレンジを続ける人がいます。

そして、傷つく経験を重ねることで、痛みに対する感覚が変わり、それが人を優しくすることにつながります。

 

例えば、小学生が野球でガラスを割るなどの失敗をすると、人生が終わったと感じるかもしれません。しかし、失敗の経験が多い人は、そのような事態を大げさに捉えなくなります。

さらに、失敗を繰り返すことで、そもそもガラスを割ることが少なくなり、人に優しくなる方法を学びます。

結果として、失敗は人をより優しいものにすることができます。生まれた時から優しい人はいません。

人間関係での失敗を通じて、他人を傷つけない方法を学び、より思いやり深い人間に成長していくのです。

 

3. 好きなことの正体

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ここからは、私たちが「好きなこと」と呼ぶものの本質について、本書から4つのポイントに焦点を当てて解説します。

それでは、順に詳しく見ていきましょう。

面倒でも見返りなしに行えること

まず1つ目のポイントとして、「面倒でも見返りなしに行えること」は好きなことである、ということです。

20代においては、自分の好きなことを見つけることが重要ですが、多くの人がその発見に苦労しています。

著者は、多くの人が「好きなこと」を見つける際に、社会的評価や収入を重視していると指摘します。

しかし、本当に好きなことは、面倒であっても、見返りを期待せずに続けられるものであるべきです。

好きなことは個人ごとに異なり、他人の好きなことを単に模倣するだけでは、真の意味での満足は得られません。

 

何のためにがない

次に、「何のためにがない」ということも、好きなことの特徴の一つです。

例えば、プレゼントを贈る行為は、見返りを期待せずに行われることが多いです。これは、趣味にも当てはまります。

趣味は、特定の目的や理由を超えたところに存在します。目的意識を持つことの重要性は否定しませんが、あまりに目的意識に囚われ過ぎると、本当に好きなことを見失うリスクがあります。

好きなことは、目的や理由に縛られず、純粋に楽しむことが重要です。

 

4. 頭金の使用、やる気の維持

three round gold-colored coins on 100 US dollar banknotes

 

したいことには頭金を使う

3つ目のポイントは、「したいことには頭金を使う」です。

好きなことに対して、文字通りの投資をすることの重要性を著者は強調しています。

例えば、賃貸マンションを探す際、気に入った物件があれば、たとえ少額であっても頭金を支払うことで、その物件に対する優先権を得ることができます。

これは、好きなことや新しいことを始める際にも当てはまります。

自分自身で何かを始めたいと思った時、手付金として投じることで、その活動への熱意とコミットメントが高まります。

著者は、ビジネススクールでの経験から、自費で受講している学生が会社の経費で来ている学生よりもモチベーションが高いことを指摘しています。

 

やる気をなくさなければ勝ち

最後の4つ目のポイントは、「やる気をなくさなければ勝ち」です。

物事に取り組む際、うまくいかないことがあるのは避けられませんが、そのような状況でやる気を失わないことが重要です。やる気を保つことができれば、どんなに困難な状況も乗り越えることができます。

著者は、物事がうまくいかないときでも、半笑いでいられる状態を維持できれば、まだやる気を保っていると言えると述べています。

 

20代は特に、うまくいかないことが多い時期ですが、その中で一つでも成功体験を得ることができれば、それが他のすべての困難を忘れさせてくれるほどの価値があると言えます。

成功確率が低いかもしれませんが、挫折から立ち上がり、再チャレンジすることで、ワクワクするような新しい可能性を生み出していくことができるのです。

これらの4つのポイントを生かすことで、自分の好きなことを見つけ、それに対する情熱を維持し、最終的には目指すあなたにとっての成功へとつながっていきます。

 

今回紹介した、中谷彰宏さんの書籍「20代をどう生きるか 楽しむための61の方法」について、まだまだ紹介できていない部分が多いです。もっと楽しく生きるための方法を知りたいと思った方は、ぜひ手にとって読んでみてください!

 

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