ありそうな未来を描いた、ちょっと切ないAI映画3選!(エクス・マキナ、Her、EVA)

日々を豊かに、丁寧に暮らす


みなさんはロボット好きですか?

AIの時代が来ると言われて久しい昨今、コンピュータが人間を超える日(シンギュラリティ)が来るとか、すでに特定の分野では超えているだとか、時代の過渡期に差し掛かっています。

Siriなどの対話型AIアシスタントが世に出て随分経ち、最近ではボストン・ダイナミクス社のロボット犬“Spot”が販売開始されるなど、本格的にAIと物理的に体を持つロボットが生活に溶け込み始めましたよね。

そこで、この記事では人よりも人間らしく振る舞うAIと人間を巡るSF映画を3つ紹介します。

これらの映画をみると、人とは何かを考えたり、AIと共に暮らすこれからの世界を想像したりするきっかけになりますよ。

 

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1. 芸術的な映像と気味悪さの共存!「エクス・マキナ」(2015、108分)


1作目は人間と人工知能を持った機械とのチューリング・テスト(機械が人間のように振る舞うことができるかの実証実験)を題材とした「エクス・マキナ」です。

 

本作が監督デビュー作となったアレックス・ガーランドは、これまで「28日後…」「サンシャイン2057」といったダニー・ボイル監督作で脚本を担当。

自らシナリオを書いた本作では、メアリ・シェリーの「フランケンシュタイン」、フィリップ・K・ディックの「アンドロイドは電気羊の夢を見るか?」といった名作SFのエッセンスを借用しつつ、無駄を廃したミニマルなストーリーとスタイリッシュな映像で効果的に描いています。


以下、簡単な
あらすじです。

少年時代から作り始めた検索エンジンによって巨万の富を得たネイサンは、インターネット会社“ブルーブック”の社長でありながら、広大な土地に身を潜めるように暮らしていました。

その会社の社員であるケイレブは抽選の結果、ネイサンの自宅へ訪れる権利を得るのですが、自宅に到着するやいなやケイレブは言われるがまま、人形人工知能“エヴァ”とのチューリング・テストを始めることに。

エヴァはケイレブに好意があるように振る舞いますが、彼女の脳は検索エンジンできていて、過去に彼が検索した情報からケイレブの好みや願望をガンガン突き、ケイレブを錯乱させていきます。

このエヴァ役のアリシア・ヴィキャンデルがとにかく可憐で可愛い!

エヴァの目的とは…

テストの結果、「人の心」を持っていると判定されながらも、決して「人」として扱われないエヴァと、人間でありながら彼女に踊らされるケイレブとのやりとりを通して、人の心とは何なのかを考えされられる作品となっています。

 

2. AIアシスタントに恋するおじさんの話。her/世界でひとつの彼女(2013、126分)


2作目は、「マルコヴィッチの穴」「アダプテーション」といった一風変わった作品で知られる奇才、スパイク・ジョーンズ監督が手がけた長編作品、「her/世界でひとつの彼女」です。

作品の時代は近未来。

技術はいまより少し進歩し、音声認識ソフトとイヤホンで自由に音声入力ができるようになった世界が舞台です。

主人公のセオドアは家族や恋人への手紙を代筆する仕事を日々こなしている反面、私生活では1年前から別居中の妻キャサリンから離婚を迫られる憂鬱な日々を送っていました。

そんな時、コンピューターや携帯電話から発せられる人工知能OS「サマンサ」の個性的で魅力的な声にひかれ、次第に“彼女”と過ごす時間に幸せを感じるようになります。

やがて、人間とOSでありながら2人の間には恋愛感情が芽生え、肉体が存在しないという障壁を乗り越えて愛を育んでいきます

 


サマンサは会話をする分には非常にリアルで、人間とまったく変わらない。

しかし、聴覚以外の五感においてはまったくリアルではない存在を、リアルなものとして受け入れられるのか。このおっさんが異常なのか、自分も同じような立場だったら恋してしまうのか。

ありそうな近未来を描いているという意味で、この作品は良質なSF作品だと言えます。

吹替版のサマンサの声は綾波レイでお馴染みの林原めぐみさん。
その透き通った声に、心を奪われます。

ラストは切なくもあり、ちょっとゾッとする展開になっています。

 

3. 独特の世界観で描く情緒が心苦しい!EVA エヴァ(2011、94分)


最後は2011年のスペイン映画で、新進気鋭のキケ・マイーリュ監督が手がけたSFファンタジードラマ、EVA エヴァです。

 

2041年、10年ぶりに故郷へ戻ったロボット科学者は、自立型ロボットの感情生成機能の開発を依頼される。

かつての恋人で、いまは兄の妻となったラナの一人娘、エヴァをテストモデルにアンドロイド作りを進めるアレックスだったが、アレックスとエヴァの間には、ある共通の秘密が。

 


エヴァの無邪気な姿がとってもキュート。

近未来と現代を上手く織り交ぜ、違和感なく見事に描き出した、美しい映像と衝撃的な結末に深く考えさせられる作品となっています。

 

今回の3作品はどれも人工的に作られた心を持つAIが人間のように、時にはそれ以上かのように振る舞う姿が描かれています。

近い将来こんな時代が来たときに、“人とは何なのか”について単純に生物学的な区別だけでは定義できない難しい世界が訪れそうですよね。