【中野信子】努力はいらない!? 『あなたの脳のしつけ方』要約(脳科学)

selective focus phot of artificial human skull ハッとさせられる考え方・哲学


さっきまでやる気があったのに、なんで集中できないんだろう?

と悩んだことは、誰しもがあることだと思います。

私も人生で幾度となく、立てた目標を計画的に実行する理想の自分とのギャップに落胆したものです。

そんなあなたに朗報です!

今回紹介するのは、脳科学者・中野信子さんの「あなたの脳のしつけ方」という書籍。


この記事ではその中から、脳科学的に“いかに自然と集中する環境をつくるか”ということに特化して紹介します。

脳科学的に正しく集中力をあげる3つの方法を知ることで、あなたのやる気を無理なく底上げできます。

 

1. とりあえず始めてみるが大事


“作業興奮”という言葉を聞いたことはあるでしょうか?

まぁ、ないですよね。

作業興奮とは、作業を始めることで脳が刺激を受けて活動モードになり、集中力を発揮できる脳の仕組みのことです。

この作業興奮を利用して、とりあえず手を動かしてみることはとても効果的です。

person writing on white paper


そもそも人には、恒常性(ホメオスタシス)という機能が備わっています。

これは脳が変化を嫌い、安定を求める機能のことです。

なぜ人にそのような機能があるかというと、脳のエネルギーを節約するためです。

脳は大量の血液や酸素などをエネルギーに変えて活動しています。

そんな脳は、重さでいうと全体重のわずか2%であるのに対し、体をめぐる全血液量の15%前後も消費しています。

脳はとても燃費が悪い臓器です。

だから、脳は基本的にサボりたがりで、なるべく楽をしようとする性質があります。

つまり、脳は何か作業を始めるということを嫌がるけれど、一度作業を始めてみると恒常性(ホメオスタシス)が働いて、自然にその作業を続けることができます

このような脳の性質を知っているのと知らないのとでは、大違いですよね。

とりあえず手を動かして1分だけでもやってみれば、自然に作業がスムーズにはかどる。

この知識があれば、例えば2時間勉強する計画のやる気が出るのを待つのではなく、1分限定でまずやるというモチベーションで取り組むことが有効だということが分かりますね。

 

2. キリが悪いところで止める


続いての方法は、「キリが悪いところで止める」です。

作業を止めて休憩に入るときには、その作業のキリが悪い所で留めておくべきです。

people sitting on chair with brown wooden table


なぜかというと、あえてきりが悪いところで止めると、作業に戻って来やすくなるからです。

これは、先ほどの恒常性(ホメオスタシス)という性質とも関連します。

キリが悪いところで止めておけば、休憩後に作業を途中から再開することになりますよね。

ということは、作業を再開するハードルが低いということです。

作業の続きなので、始める際に脳はそれほどエネルギーを使わずに済みます。

だから脳は、作業を再開するのを嫌がらないのです。

この“あえてキリが悪いところで止める”ことで、作業に戻ってき易くなる脳の性質を、ツァイガルニク効果と呼びます。

これは、ブルーマ・ツァイガルニクさんという心理学者が発見したことから、そう呼ばれています。

ツァイガルニク効果の主なメリットは次の2点です。

  1. スムーズに作業を再開できること
  2. 作業から離れている間も、脳はその作業についての情報を整理してくれるということ


1つ目は先に書いたとおり。

2つ目は、ただボーッとしているつもりでも、脳はその未完了の作業について考えてくれているというメリットです。

脳は休憩の間も情報を整理してくれているので、キリの悪い所でわざと作業を止めて、ちょっと休憩してまた作業を再開する。

こうすることで新しいアイディアを思いつきやすくなったり、不要な部分や足りない部分に気づきやすくなったりと、頭が整理された状態で再開するので、生産性が上がります。

ちょっと疲れてきたなとか、行き詰まってきたなと感じるときは、一旦切りの悪い所で作業を止めて休憩することが有効です。

man in brown hoodie and black pants sitting on gray concrete stairs


ただし、このツァイガルニク効果には注意すべき点もあります。

それは、脳はまだ終わっていないことについて、ずっと考えてしまうという点です。

つまり、まだ終わっていないやるべきことがたくさんあると脳は考えることが多すぎて、無駄にエネルギーを浪費してしまい、気づかぬうちにヘトヘトになってしまうということです。

あえてキリの悪い所で留めておくのは、せいぜい1つか2つくらいにしておきましょう。

それ以外にもやるべきことがたくさんあるというときは、1、2個以外を紙に書き出すということが有効です。

やるべきことについて、いつそれを終わらせるのかを紙に書き出すと、脳がそのタスクから解放されることが分かっています。

紙に書き出すことで、脳はそれについて考えなくなるのでエネルギーの浪費を防ぐことができるのです。

多くのビジネスマンは当たり前のようにやっていることかもしれませんが、こうして科学的に説明されるとより納得できますね。

 

3. 脳内物質セロトニンを味方につける


集中力に深く関わっている脳内物質に、セロトニンというものがあります。

セロトニンには、人に幸福感や安心感を感じさせたり、頭をすっきりさせて気分を明るくさせたりする効果があります。

そして、このセロトニンを分泌させる主な方法は3つ。

運動、咀嚼、日光です。

woman jogging near wire fence


運動といっても散歩、スクワット、階段を昇るというような軽いものでOKです。

軽く体を動かすだけで、セロトニンの分泌を促すことができます。

特にリズミカルな運動が効果的です。

咀嚼については、よく噛んで食事をするということです。

これはガムでもいいです。

よく噛むことで、脳に刺激が入ってセロトニンの分泌を促します。

そして日光を浴びることでも、セロトニンが出ます。

特に、朝起きてすぐに日光を浴びるのが理想です。

理由は朝に近い時間の方が、セロトニンが出やすいからです。

 

以上を踏まえると、朝起きて外を軽く散歩して、よく噛んで朝食を摂る。

こうすることで、たくさんセロトニンを出すことができ、1日中気分よく過ごすことができます。

また、偏った食事を避けて、バランスよく食べることで、セロトニンの原料であるトリプトファンをしっかり摂取することもできます。

これらを意識することで、効果的に脳の集中力を回復させることができるのです。

 

集中力は、仕事や学業で成果を挙げるために欠かせないものですよね。

ぜひ脳科学的に正しく効果的な集中力アップ法を実践して、人生をより豊かにしていきましょう。

本書「あなたの脳のしつけ方」では、他にも努力を楽しくする方法、コミュ力をあげる方法、気になるあの子を振り向かせる方法などについて、脳科学の観点から解説しています。

興味のある方は、ぜひ本書を手にとってみてください。

 

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