【落合陽一】AI時代の企業のあり方とは?『働き方5.0 これからの世界を作る仲間たちへ』要約

woman in blue tank top standing beside white wall 時代を生き抜く考え方・哲学

 

あなたの今の仕事は、いつまで続くと思いますか?

この記事では、「働き方5.0 これからの世界を作る仲間たちへ」を紹介します。著者の落合陽一さんは、大学教授、起業家、メディアアーティストと複数の顔を持つ稀代の天才。最近では多くのメディアへの露出もされていますよね。

そんな落合さんが書かれた本書は、人生の先行きが不透明、将来が不安と悩むビジネスパーソンに向けて、働き方の軸となる知恵を教えてくれます。「働き方5.0と言われても1.0〜4.0を知らないよ!」という方にも分かりやすく解説するので、ぜひ最後まで読んでみてください!

 

1. 5.0とは働き方を再定義する時代について

man sitting on chair wearing gray crew-neck long-sleeved shirt using Apple Magic Keyboard

 

まず、働き方5.0とは、どんな意味でしょうか?

落合さん曰く、

  1. 遥か遠く昔の狩猟社会が「1.0」
  2. 人類の大発明農耕社会が「2.0」
  3. 文明が発達した工業社会が「3.0」
  4. 少し前からの情報社会が「4.0」


そしていま突入しているのが、AIと共存する社会「5.0」の時代とのことです。

なぜ突入していると言ったのかというと、新型コロナウイルスが私たちの生活を一変しているからです。コロナウイルスによって働き方が180度変わった企業も多く、どこにいても仕事が出来てしまうと証明されたと言ってもいいかもしれません。どこにいても仕事ができるということは、もう社会で人と人が合う必要がないインターフェイスが確立しちゃったということです。

非接触型のインターフェースにより、リモートワークで仕事ができてしまうので、例えば、給料の高い社員ではなく請負業者に頼めばコストが安く済んでしまいます。なんならもっと人件費の安い国に頼めば、何十分の一くらいでできてしまいます。

つまり、アウトソーシングできる仕事はさっさとアウトソーシングして、わたしたちのやるべきことは何かを再定義する時代になったということです。本書はこのような5.0の時代において、今何を考え、どう行動していくのかを指南しています。

 

2. システムが上司になる時代がやってきたについて

 

働き方5.0時代を生き抜くには、働き方を再定義する必要があるということは、時代に淘汰される仕事が確実に存在します。落合さんは、こう述べます。

オリジナル以外のもどきはシステムに負ける。

コロナの影響によって、クラウドソーシングで仕事ができてなおかつコストがかからないことが証明されました。つまり既存の、

  • 営業に回って仕事を受注する
  • 見積書を作成する
  • クライアントの用法を現場に伝える

などの仕事は、すべてシステムが行うようになります。

 

これは本物のオリジナリティを持っているトップの人たちは仕事を奪われず、それ以外のもどきの人たちは全部システムが代行してしまうということです。淘汰されるだけなら、まだいいかもしれません。もっと怖いのは、人がシステムの下請けになることです。

例えば、人間より正確に判断できるロボットが開発され、作業の段取りを組んで指示を出す。現場監督的な人がシステムとなった場合、現場の労働者はシステムの下請けになってしまいます。コンピューターの方が上で、人間が下という関係図が出来上がるんですね。実際に、こういった関係図はすでに存在します。

 

Amazonのメカニカルターク

例えば、アマゾンが行なっている「メカニカルターク」と呼ばれるサービスです。これは、システムだけでは不可能な仕事を人間に処理させているクラウドソーシングサービスです。

写真や動画の識別、重複したデータの除外など人間の判断力が必要かつシステムでは不十分な作業は、現在でも人が処理しなければなりません。アマゾンは、その仲介業者として極めて安い賃金で働く国の人々に、それをアウトソーシングしていたのです。

まさに、コンピュータが上で人間が下という関係図ですよね。このことから、時代は今までやっていた仕事がシステムに変わり、人間はシステムの下で仕事をするようになってきているのです。

 

3. 淘汰されたくなければクリエイティブクラスを目指す

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システムが人をコントロールするという、なんともSF感が半端ない時代の一例をみたところで、システムに淘汰されないビジネスパーソンになるにはどうしたらいいのでしょうか?

そのヒントとなるのが、落合さんの次の一言です。

“これからの時代は、「ひとりのオリジナル」以外には大きな価値がない”

なかなか厳しい言葉ですね。もどきではシステムにコントロールされてしまうので、ひとりのオリジナルになる必要があるということです。本書では、これをクリエイティブクラスと呼んでいます。

クリエイティブクラスとは、創造的専門性を持った知的労働者のこと。彼らは知的で独創的リソースがあるので、資本主義で成功を収めることができます。

これまでの労働者は、ホワイトカラーとブルーカラーの2つのクラスに分類されていましたが、今や働き方が大きく変わり、ホワイトカラー的な処理能力はシステムに代替されてしまうのです。だからこそ、ホワイトカラーの上を行くクリエイティブプラスになることが、淘汰されない唯一の方法になります。

 

どうしたらクリエイティブクラスになれるか

では、どうしたらクリエイティブクラスになれるのでしょうか?実のところ、クリエイティブクラスにはロールモデルが存在せず、どこを目指したらいいのかははっきりとしていません。クリエイティブクラスの好例が、アップルの創業者であるスティーブ・ジョブズですが、彼のような生き方をすればクリエイティブクラスになれるわけではないのです。

なぜなら、クリエイティブクラスとは唯一無二の存在だから。じゃあどうすればいいの?ってなりますよね。

落合さんは成功したクリエイティブクラスを目標にするのではなく、その人がなぜ今の時代に価値を持っているのかを考えよと言います。ロールモデルをそのまま目指すのではなく、この時代にどうやって成功したのかを考えることが、クリエイティブクラスになる近道です。このように淘汰されないためには、時代が求める価値を見いだせる能力が必要だったのです。

 

4. 生き抜くには自分の頭で考えること

woman sitting beside table using laptop

 

最後に、この変化の激しい時代を生き抜くために必要なものについて解説します。落合さんが考える必要なもの、それはプラットフォームを抜け出せるための思考体力です。プラットフォームとは、システムやサービスの土台となる環境のこと。思考体力とは、物事を考える体力のことです。

これからの時代、何も考えずに放っておくと人の個性はこのプラットフォームに吸収されてしまいます。そこでプラットフォームに吸収されないように、自分の頭でコンピュータとは何か、プラットフォームとは何かと客観的に考え抜く思考の体力が必要になってくるのです。

もう少し簡単に言えば、スマホまたはFacebookなどのSNSの使い方を覚えるのではなく、それらによって自分が何を解決するかと考えを深めることが重要になるのです。この使われるのではなく、使う側の考えを深めると、知識と知識が結びつき、クリエイティブクラスへと近づくことができます。プラットフォームの外側から本質を見いだすことで、激変の時代を生き抜くことができるのです。

 

この記事では、「働き方5.0 これからの世界を作る仲間たちへ」の重要なポイントのみに絞って解説してきました。まだ読んでない人は、この機会にぜひ読んでみてください。

 

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