それは、本当に必要のないものかもしれません。
いらないものは買わない。それだけで、気分よくお金を使うことができて、貯金が増え、部屋が片付き、不安や不満が減り、日々の暮らしが楽しくなっていくことでしょう。
この記事では、筆子さんの書籍「」を紹介します。
本書で紹介されている、要らないものを買わないスキルを身につければ、人生にとって不要なものがなくなるだけでなく、精神的にも楽になります。
より豊かな人生を送るためにも、本書の考え方をぜひ学んでみてください!
1. お金がない、モノが片付けられないを解決する方法
著者の筆子さんは、カナダ在住の60代の人気ブロガー。ミニマリストとして毎日持たない暮らしについて発信されています。
著者のブログには、もっとお金があればいいのに、うまく節約する方法を知りたい、貯金がないからこのままでは将来が心配だといったお金の悩みが届くそうです。
将来が不安定な現代だからこそ、多くの人がお金に関する不満や不安ストレスを抱えているのでしょうが、ここでよく考えてほしいのは、そのような心配をしている多くの人は、すでに十分な収入がある人が大半だということです。
なぜお金がないのか
ちゃんと生活を整えれば、心配はあっさりと解決するケースが多いです。ではなぜ、将来が不安でお金がないと多くの人が悩んでいるのか?
それは、買わなくてもいいものやサービスまで購入しているからです。どうでもいいもののせいで支出がかさみ、単に生活に余裕がなくなっているだけという場合があります。
つまり、私たちの多くは本当は買わなくてもいいもの、自分にとって全く必要がないものを、当たり前と思い込んで消費し続けてしまっているのです。
結果として、知らぬ間に余裕がなくなっている。そのため、思い込みを解き放ち、マインドをガラッと変える必要があり、変えたいと思っています。
その証拠として、多くの人が本当は買わなくてもいいものを無駄に溜め込んでしまい、片付ける方法を知りたいと思っているからこそ、片付け本はよく売れていますよね。
要らないものを買わない
家の中がガラクタだらけになって、片付けられない。これは、自分で自分の首を絞めているようなもの。
モノが多くて片付けられない、お金が足りないという2つの悩みを一気に解決する方法は、最初から不用品を買わないということ。
これこそが最強の解決策であり、これさえできればあなたの人生は間違いなく激変します。
要らないものを買わないというスキルは、人生において最強のスキルと言っても過言ではありません。
これを身につけることができれば、今後お金で不要な悩みを持つこともなくなるでしょうし、様々なストレスも減り、将来に対する不安もぐっと減らすことができます。
2. 買わなくてもいいものを買わないこと
支出を減らして満足のいく生活を実現することができれば、これだけのお金があれば生きていける、最低限のお金さえあれば生きていけると認識でき、将来に対するお金の不安が減ります。
特に、景気が悪くて先行きが不透明な現代において、このスキルは誰もが身につけるべきものと言えるでしょう。自分にとって必要なものだけにお金を投じることができない限り、お金の不安は永遠に消えないことを、まずは胸に刻んでください。
節約とは買わなくていいものを買わないこと
節約というと、我慢を強いられる、疲れる、といったマイナスイメージがあるかもしれませんが、買わなくてもいいものを買わないことは、もっと楽にお金を残すことができます。
まず、生活に支障がないものを何の疑問もなく、何年も買い続けていても生活が豊かになるはずはありません。
この世で一番大切なものは、命や健康を除けば、お金であるという無意識的な思い込みから解放され、人生にはお金以外に大切なものがあり、その存在に私たちが気づく。
そうすることができれば、目先の損得に踊らされ、自分のためにもならない買い物をしなくて済むようになります。
自分が大切にしたいもの、やりたいこと、理想の生活をちゃんと見極め、あなただけの価値観に従って買い物をしましょう。
3. 自分の心に正直に、本当に大切なものを考えてみる
もっとお金が欲しい、もっと色々なものをたくさん持ちたいと思う気持ちは、本当にあなたが求めていることでしょうか?
世の中には、お金がたくさんあり、好きなものに囲まれて暮らしていても、心が満たされない人がたくさんいます。なぜなら、本当は自分が求めていないものを、間違って追い求めているからです。
例えば、世の中のお金持ちたちは、本当に大切なものはお金やものではないと口を揃えて言います。彼らは有り余るお金や物を手にして初めて、人生で本当に大切なものに気づくのです。
誰しもが思いどおりに生きたい
私たち人間は、誰しもが思いどおりに生きたいという欲求を持っています。自分がいいと思っていることや信じていることと、行動の方向性が合っていれば、あまりストレスを感じることはありません。
しかし、メディアや他人の価値観などに合わせようとすると、ストレスが溜まっていきます。自分以外の誰かに期待される行動をとると、苦痛を感じるようにできているのです。
その結果、我慢して欲望を抑え込むことになります。
無駄遣いをしてしまうのは、押さえつけているものを発散しようとするから。そもそもできるだけ自分の価値観に合うような暮らしを実現さえすれば、欲しくもないものややみくもにものを買うという行為は止まります。
しっかりと自分の価値観を明らかにして、その価値観にできるだけ基づいた行動を取る。大事にすべきことは、心から情熱やエネルギーを注ぎ込みたいと思えること。日常生活にやりがいや生きがいを感じさせてくれる、本当に好きなものです。
これらが見つかれば、自然といらないものを買い込むこともなくなるはずです。ぜひ一度、自分が大切にしていることを思うがままに、紙に書き出してみてみましょう。
- いろんなところに行ける
- 何かを達成する
- 人から賞賛される
- 家族と仲良く暮らす
- 知識を蓄える
- 静かに暮らす
- 人の役に立つ
- 健康でいられる
など、ぜひ自分の心に正直になって、大切にしたいことを明らかにしましょう。
4. 時間とエネルギーの使いどころを考える
本当に大切にしたいものを考えてみると、ほとんどがお金やモノとは関係のないものばかりではないでしょうか?
自分の大切にしている心情に沿って生きることができれば、私たちは居心地の良さを感じることができ、毎日楽しくハッピーに生きることができます。
大切なものを見極め、その次に普段時間とエネルギーを使うべきことを見極めましょう。
限られた時間やエネルギーを、どのように使うるのかをしっかりと考える。自分のスケジュールを調べ、日頃時間を使っていることは本当にやりたいことなのか、理想の生活に近づくための活動なのかをしっかりと考えてみてほしいです。
どうでもいいことに、時間とエネルギーを使わない
おそらく、多くの人はどうでもいいことに時間とエネルギーを使いすぎています。
そして、時間とエネルギーの使い方を見直すことができれば、あとは自分の大切なものにその時間とエネルギーをより多く振り分けるだけです。
多くの人が大切にしているものとは、緊急ではないが重要なことばかり。例えば、健康維持、体力作り、人間関係の構築、家族と一緒に時間などです。
多くの人は、目の前の緊急性の高そうなことばかりに対応し、本当に大切なことをないがしろにしてしまいがちです。そのため、自分にとって大切な価値観にちゃんと時間を使うことが重要です。
差し迫ってはいないが、理想の暮らしを実現するためにやった方がいいことを、積極的にスケジュールに盛り込んでいきましょう。
その積み重ねが、あなたを理想の人生へと導いてくれます。
5. モノを極限まで捨てることの圧倒的メリット4選
ここからは、自分にとって本当に必要なものを見極めて、買わない暮らしを実現するために重要な要素となる、“捨てる”ということにフォーカスして解説していきます。
モノを捨てることを通して、自分自身や生活と向き合うことによって、買わない暮らしを実現することができます。
モノを捨てることは、衝動買いを防いでくれたり無駄な買い物に気づいたり安易に買わなくなったりと、本当にたくさんのメリットが存在します。
まずはモノを捨てることに、どんなメリットがあるのかを理解しましょう。それは主に、
- 無駄な買い物に気づき、安易に買わなくなる
- 自分の好きなものや買い物の傾向に気づく
- 所有欲がなくなる
- 圧倒的な節約になり、大きな余裕が生まれる
の4つです。一つずつ具体的に見ていきましょう。
無駄な買い物に気づき、安易に買わなくなる
家に転がっているいらないものをよく観察してみると、どれもしっかりと使い切ったものばかりではないことに気づくと思います。
買った時のみ数回使って、そのままどこかにしまいこんだものや、買っただけで全く手つかずのものもあると思います。これらを見れば、誰でも過去にした買い物の失敗に気づくはずです。
それらが家から大量に出てくれば、今後はじゃあもう少し気をつけて買という気になれます。
パソコンやスマホが古くなったから新しいものを買うのに、古い方をそのまま持っている人がたくさんいます。持っていれば、何かに使えるかもしれないなどと思って、なかなか捨てることができないでいるのです。
しかしそれは、単なる口実に過ぎません。そのまま捨てずに持っている方がずっと楽だから捨てないだけです。
この心理的なハードルを超えて、時間や手間をかけて不用品を捨て続けていくと、こんなことをするのはもう嫌だから、これからは買う前によく考えようと思えるようになります。
捨てるということもかなりエネルギーを使いなかなか大変なことなんだから、そもそも買わないようにしようと、どんどんマインドが変わっていきます。
自分の好きなものや買い物の傾向に気づく
もの物を捨てていく過程で、あなたは自分の好きなものや買い物の傾向に気づくことができます。これは、とても重要な気づきです。
衣類品や化粧品を片付ける際に、残すもの残さないものを決めている時に、自分の好みが改めて分かります。
こういう傾向のものは、結局使わないんだな、この服が好きだと思っていたけれど実際には全然着ていないなといった気づきから、今後そうした商品が目に留まっても購入にブレーキをかけることができます。
タンスやクローゼットによく着る服とあまり着ない服が一緒になっていると、好きかどうかわからず、どれも自分にとって必要だと勘違いしてしまいますが、捨てる行為を通して、本当に必要かどうかを強制的に考えざるを得なくなります。
福袋を買うのは好きだけど、どうせ中身は使った試しがないから、今後は買わないようにしようと本心から思えるようになります。
所有欲がなくなる
これもものを捨てる圧倒的メリットですが、ものを捨てるたびにあなたの所有欲はなくなっていきます。
棚や押入れにびっしりと詰まっていた不用品を捨ててすっきりさせると同時に、心の中も片付いていきます。
そのスッキリとした状態は、とても清々しく、こんなにも気持ちがいいことだと気づくことができ、自然と所有欲は減っていき、買わない暮らしを実現しやすくなります。
また、ものを買うことや管理することに使っていた時間やエネルギーが浮くので、気持ちの余裕も生まれます。すると、買い物をしてわざわざ面倒なモノを増やそうとは思わなくなります。
暮らしをシンプルにすると気分が落ち着き、豊かな気分になれることに気付けるでしょう。
捨てながら自分と向き合って本当にやりたいことをする生活は、とても満足度の高いものとなり、主体的にものを使う生活になるので自信も生まれ、外野の声に惑わされていらないものを買うことがなくなります。
衝動的にものを買って、その時だけお手軽にいい気分になる生活からしっかりと卒業しましょう。
圧倒的な節約になり、大きな余裕が生まれる
モノを捨てることを通して、自分自身を見つめ直して本当に自分にとって必要なものだけを見極められる生活が実現できれば、当然のことながら無駄遣いや衝動買いをしなくなり、圧倒的な節約となります。
また、いらないものを捨てると、物の管理に使っていた時間・体力・精神的エネルギー・脳のスペース、さらには物理的なスペースなどが浮きます。その浮いたリソースを別の活動に使えば、残る所得も増えます。
モノを所有すると、それを管理するために時間やお金といったコストが発生してします。
最も分かりやすいのは、モノを置く場所のコスト。いらないものを大量に溜め込んでいるせいで、あなたは必要以上に高い家賃の広い部屋に住まなくてはいけませんか?
いらないものを全て捨てて、すっきりとした生活を実現できれば、もっと狭い部屋でも十分に快適に暮らせるはずです。
また、著者は車と家を手放せば、大きな余裕が生まれると言います。
車と家を手放す
車は便利ですが、あまり乗っていないのであれば手放してしまった方が、圧倒的に経済的です。自家用車を手放して、自転車や公共交通機関を使うようにすれば、様々な恩恵があります。
まずは交通費が劇的に下がり、さらに車の維持費や車両保険、自動車税車検の費用、駐車場代、ガソリン代などの支払いが一気になくなり、たくさんのお金が手元に残ります。
人生において所有する最大のモノである家も、所有した瞬間に、管理の時間とお金の両方を取られてしまいます。30代で35年ローンで家を買うとすると、払い終わった時は65歳から70歳。
それまでちゃんとローンを払い続けることができるかどうかは、誰にもわかりません。固定資産税や管理費、修繕費などもかかります。
マイホームを持つと、その家に縛られるというリスクも存在します。近所のトラブルやモンスター隣人がいた場合に大きなストレスを抱えてしまうことにもなるでしょう。
6. 二度と衝動買いしなくなる方法
ここからは、二度と衝動買いしなくなる買い物習慣を変えるとっておきの方法を解説していきます。
さて、無駄遣いの原因とは大抵は衝動買いです。買い物習慣を改めるためには、まずは衝動買いを防いでいくことから始めましょう。私たちが買い物をするのは、リアル店舗とネットショッピングの2つがあります。
この2つは、衝動買いを防ぐための対策が異なるので、まずはリアル店舗の場合をみていきましょう。
リアル店舗の衝動買いを防ぐ方法
リアル店舗の場合、むやみに店に行かないことが大切です。買いたいものがある時だけ店に行くようにしましょう。
なんとなく店に行ってしまうと、必要のないものをどんどん買い込んでしまう羽目になります。店側も買わせることに必死なので、最大限モノが魅力的に映るように様々な工夫を施します。
また、店に行く時は目的を持ち、買い物リストを持参していくことをおすすめします。リストを持たずに店に行くと、全く考えてもいなかったものに心を奪われて買ってしまうことが頻繁に起きるからです。
さらに、買うべきものがはっきりしていれば、他のものに気を取られずに時間を大幅に節約できます。店舗にいればいるほど、余計なものを買ってしまうので、長居をしないことも重要です。
そして、なるべく平常心の時に買い物に行くこと。すごくイライラしている時やストレスでいっぱいの時、逆にボーナスをもらって気が大きくなっている時など、感情が大きく揺れ動いている時は冷静に買い物をすることが難しくなっています。
例えば、お腹が空いている状態でスーパーに行くと、あれもこれもといろんな食べ物を買ってしまいますよね。
ネットショップでの衝動買いを防ぐ方法
次は、ネットショップの場合の衝動買いを防ぐ方法についてです。
まず絶対にやっていただきたいのは、ショップの宣伝メールの配信を全て停止すること。新製品や値下げ商品などお得な情報満載のメールがあなたのもとに定期的に届いてしまうと、私たちはいらないものを買ってしまいます。
また、購入額に応じた送料無料のサービスは無視しましょう。
一定額の買い物をすると送料無料になるサービスを展開しているネットショップは、今ではかなり多いですよね。
送料無料サービスを受けるために買うものは、必要なものではなく、送料を無料にするためにだけ必要なものになりがちです。
おすすめを無視することも、極めて重要です。
大手ネットショップでは、商品の下の方にこの商品を買った人はこれも買っています、これとこれを合わせて買うのがおすすめですなど、リコメンドされますよね。
これを無視しなければ、次から次へと要らないものを買い込んでしまうことになるでしょう。
また、買い物のハードルをあえて上げることも重要なポイントです。リアル店舗なら、わざわざ店舗に行かなきゃいけないというハードルがありますが、ネットショッピングは数回ポチポチするだけで買い物が完了してしまいます。
便利な反面、あまりにもハードルが低すぎるために、次々にいらないものを買ってしまうリスクが高まります。
その対策としては、例えば、ショップにクレジットカード情報を登録せずに、その都度入力するようにしておけば、面倒くさくて必要でないものなら、途中で買い物をやめる確率も高まるでしょう。
さらに、アプリを使わない、定期購入を利用しない、ショップを ブックマークしないなどといったことによって、買い物のハードルを高めるための工夫をしましょう。
ハードルを自ら上げておけば、本当に欲しいものと要らないものが簡単に区別できるようになります。
本当に欲しいものであれば、クレジット情報を入力してでもあなたは買おうとするでしょうし、どうでもいいものであればクレジットカードを入力する段階で面倒くさくなり買わなくなるでしょう。
7. 安売りやセール品の価値は0円以下
安売りやセール品に飛びつかないことも、極めて重要です。
私たちが無駄遣いをしがちな時は、商品の値段が安くなっている時ではないでしょうか?
セールとうまく付き合うことができれば、買い物の失敗を減らすことができます。しかし、多くの人お得だからと言ってセールに飛びついてしまいます。
例えば、先月まで2万円だったジャケットがセールで半額になっていると、とてもお得だと飛びついてしまいがちです。しかし、ものの値段と価値は同じではありません。
結局のところ、買ったとしても使わなければ質の良し悪しは全く関係ありません。使わないものの価値は自分にとってゼロ。
むしろ、価値がないどころかガラクタとなり、後で処分に悩むことになるので、セールで不要なものを買ったことを後悔し、自分の評価まで下がってしまうので、その価値は0円以下と言っていいでしょう。
今回のチャンスを逃しても、同じようなチャンスは後からいくらでも出てきます。たとえ値下がり幅の大きいからといって、それはあなたにとって必要なものでも何でもありません。
魅力的な値段のものは罠にはまってしまっていると言い聞かせるようにしましょう。
今回は、筆子さんの書籍「」を紹介しました。まだまだ紹介しきれていないおすすめの本ですので、気になる方はぜひ手にとってみてください!