サウナでととのう方法を解説!『自律神経の名医が教えるサウナのトリセツ』要約【SAUNA】

日々を豊かに、丁寧に暮らすコツ

3年間のサウナ生活で私が確信したことは、サウナは血管の筋トレであるということです。

ーー小林弘幸

この記事では、順天堂大学医学部教授・小林弘幸さんの書籍「自律神経の名医が教えるサウナのトリセツ」を紹介します。本書は、サウナに入る習慣がない人、サウナに興味がある人におすすめです。

ひと昔前は、サウナといえば、おじさんが入るものと考えられていましたが、今では若い男女にも人気で、特に女性はお肌や髪をツルツルにしたい美容目的や、ダイエット目的でサウナに通う人も多いようです。

実際、サウナには美容効果が認められているので、女性の方にも非常におすすめの一冊になります。さらに、なぜサウナが医学的に良いのか、入り方やコツをしっかりと理解し、サウナ熱を高めていただけたら嬉しいです!

 

1. 空前のサウナブーム

 

いま日本では老若男女問わず、空前のサウナブームが起きています。

若い女性の中でもサウナにはまっている人は、たくさんいます。

また、テレビを点ければさまざまな芸能人やセレブが、サウナにはまっていると言っている のを耳にすることも多いですよね。

実業の世界でも、成功者や一流企業の経営者社長などもサウナ好きを公言する人が増えていきました。

彼らは本当に忙しく常に頭脳をフル回転してさまざまなことを考えたり、常にパフォーマンスを発揮するために体調を万全に整える必要がありますが、そのためにサウナは非常に有効な手段であると、多くの人が感じています。

だからこそ、1分1秒を争う人がサウナに通うのでしょう。頭が良くなり、パフォーマンスが 明らかにアップするからこそ、一流の経営者などがサウナに夢中になっています。

 

サウナに取り憑かれた著者

著者の小林弘幸さんも、サウナの魅力に取り憑かれた一人。サウナにハマる前は、こんなに暑くて苦しいものが健康に良いはずないと思い込んでいたそうですが、実際の経験やその他の医学的根拠も調べたうえで、サウナの本を書いてしまうほどにハマっています。

サウナに入るようになって、著者の体に何が起こったのか。始めの頃は、3分程度しか入れなかったそうですが、それでもサウナ&水シャワーを2~3回繰り返してから休憩してみると、体の中で優しさが満ちていくような幸福感、なんとも言えない気持ちよさを実感したそうです。

その日から、自律神経と腸の研究を長年続けてきた著者は、サウナによる自律神経の効果について、深く考えるように。それから3年間、ほぼ毎日サウナを続けているうちに、様々な気づきがありました。

 

サウナに入って分かった、様々な気づき

一つは、サウナと呼吸の関係。サウナの健康効果をより高める呼吸法はないかということから、「36呼吸法」を考案し、この呼吸法を実践すると、整いのレベルがグンとアップし、日中の活動が楽に感じられるほど体調がよくなったそうです。

36呼吸法については、後ほど詳しく解説します。

また、体調が良くなったことに加え、明らかに脳の働きもよくなったそうです。大学の研究室に入ると、いつもより頭がすっきりと明瞭になっていることに気付いたそうです。

これはサウナ効果で、血流の流れがよくなって、脳の血流量が増えているに違いないと確信されたそう。

 

著者のルーティンは、1回7分のサウナ、水シャワーのコンビネーション。その7分間という時間を有効活用して、簡単なストレッチも試すようになると、明らかに筋肉や関節の動きがしなやかになったとのことです。

また、温かい環境で体を動かすことで、腸も刺激され、腸内環境も改善されました。味覚も敏感になって食事がおいしく、お通じもスムーズに。

著者の健康理念は、「血流が良いこと」ですが、サウナによる健康効果もまた、血流の流れを良くすることにあります。

 

2. 現代人はサウナを強く求めている

aerial view photography of group of people walking on gray and white pedestrian lane

 

医学的に正しいサウナの入り方をすれば、みなさんにも健康効果が起こる可能性は高く、実際に多くの人が効果を経験しているからこそ、サウナに夢中になっています。

サウナに“おじさん”のイメージがあった頃は、冷たいビールをより美味しく飲むための脱水の手段であったり、二日酔いを解消するためにアルコールを抜く荒療治であったりと、医学的見地では、とてもオススメできない使われ方もされてきました。

ところが、今のサウナブームでは若い男女が楽しむ、全く違うものになっています。サウナブームが起こった理由の1つは、気軽にサウナを楽しめる環境が整ってきたことがあります。

スーパー銭湯やホテル、スポーツジムなど、今では身近な各所にサウナが併設されています。

 

“ととのう”の正体

もう1つの理由は、現代人が強く求めているからに他なりません。

この中に置かれたことで、ストレスを感じることがより多くなり、私たちの心と体が気持ちいいという感覚を求めているのです。

気持ちがいいと感じることには、自律神経の働きや体から脳への指令伝達などが深く関与しています。

サウナに入ると、自律神経のバランスを整えることができる。

サウナによって錆びついた自律神経のスイッチが動き、自律神経に適度な刺激を与えることができ、体中の様々な不調が解消されていき、気持ちいいと私たちは感じることができます。

そして、サウナに複数回入ることで、身体を温め冷やすことを繰り返されるため、血流の流れがスムーズになり、多くの不調が改善され、体の調子が良くなる。

これが“ととのう”と呼ばれる現象の正体です。

 

3. サウナこそ最強の血管の筋トレである

woman lifting barbell

 

先に述べたとおり、著者の考える健康の定義は「血流が良いこと」。血の流れがスムーズになれば、全身のすべてが健康になり、逆に血流が滞っていては、どんな健康法を実践しても意味がないと言います。

血流をよくする効果は、前身のすべての臓器や組織によい影響を与えるトータルケアに他ありません。

ではなぜ、血流を良くすると全身のすべてが健康になれるのか?

それは、血流は全身の細胞組織に酸素や栄養を送り届け、代わりに二酸化炭素や老廃物を回収するという、超重要な役割を果たしているからです。

血液の流れがスムーズだからこそ、全身の細胞は十分な酸素と栄養を受け取り、さらに老廃物が蓄積することなく、活発に生命活動を行うことができます。

逆に、血流が滞れば、全身の細胞において酸素や栄養が足りなくなり、さらに細胞内に老廃物が溜まってしまい、体にさまざまな不調が現れます。

 

また、免疫細胞は血液の流れに乗って、全身を巡り様々な病原体を退治してくれていますので、免疫系に関しても血液は重要な役割を果たしています。

免疫だけでなくあらゆる細胞組織の働きを調節し、生命活動を支えているさまざまなホルモンを全身に運んでいるのも血液です。

これらを踏まえて考えれば、私たちの体を構成する37兆個の細胞の全てが健康であるためには、血流が良いことが絶対条件となるのです。

 

血管を鍛える⇄血流を良くする

では、血流を良くするためにはどうすればいいのか?

それは、血管を鍛えることです。

血管は大きな血管である動脈と静脈、小さな欠陥である毛細血管の3つに分類できます。そして、血管の中を流れている血液の流れをコントロールしているのが、自律神経です。

つまり、血管を鍛えるためには、動脈と静脈、毛細血管という血管そのものだけでなく、自律神経も同時に鍛えてあげる必要があります。サウナには、血管と自律神経の両方を鍛えてくれる、絶大な効果があります。

こうした根拠に基づき、小林さんはサウナとは血管の筋トレであると提唱しています。

そして、血管を鍛えるためには、血流を良くすることが重要です。

卵が先か鶏が先か、という話になりますが、血流を良くするために血管を鍛えるとき、その手段もまた血流をよくするということになります。

 

血管を鍛えるソフトとハード

血管を鍛える方法は、ソフトとハードの2つがあります。

ソフト面でいえば、食事です。例えば、血管を傷つける高血圧を防ぐため、塩分の摂取量を控える、血管をしなやかにしてくれるEPAやDHA、オメガ3系のオイルを積極的に摂るなどが、推奨されています。

一方でハード面では、やはりサウナです。サウナは血管を鍛えるために、大変有効な方法です。

サウナで体を温め、水風呂や水者は外気浴によって体を冷やす。これを複数回繰り返すことで、全身の血液の流れが促進され、自律神経にも適度な刺激を与えることができます。

こうすることで、大きな血管である動脈と静脈、小さな血管である毛細血管、さらには自律神経のコンディションを向上させることができます。

 

こうした効果は、運動によっても得られますが、サウナであれば運動が苦手な人であっても簡単に毎日でも利用できるため、非常に実践しやすいと言えます。

仕事帰りにジムに行って運動してくださいと言われると、勘弁してよと思う人多いと思いますが、仕事帰りに温泉に行ってサウナに入ることができる人はけっこういますよね。

お金もそんなにかからないし、それでいて気持ちよく健康人も非常に良い。仕事帰りにストレス発散で居酒屋に駆け込む代わりに、サウナに駆け込めば、夜はぐっすり眠れるようになります。

さらにサウナを習慣にすれば、突然死を引き起こす合併症の危険もある動脈硬化、毛細血管のゴースト血管化(血液が流れていない状態)など、血管におけるさまざまな健康リスクを予防改善し、自律神経のバランスも整えてくれます。

 

4. 自律神経を刺激し、様々な辛い不調を取り除く

purple and pink plasma ball

 

サウナが血管にもたらしてくれる素晴らしい健康効果だけでも、サウナに入る価値は十分にありますが、効果はそれだけではありません。

ここからは、サウナがもたらす絶大な健康効果を厳選3つ紹介します。

 

自律神経を刺激し、様々な辛い不調を取り除く

自律神経のバランスの乱れは様々な健康被害をもたらすので、自律神経のバランスを整えることは、健康的に生きる上で超重要です。

そして自律神経のバランスを整える上で、サウナはすごく有効な手段です。

何かとストレスを受けることが多い現代社会では、自律神経のバランスを崩すことなく一日を過ごすのは至難の技。

だからこそ、今の時代に必要なのは、自立神経のバランスは乱れるものだと自覚し、そのたびにきちんと正常に戻す努力をすることです。

体のどこにも特段の病気はないのに、

  • 疲労感が消えない
  • 頭が重い
  • イライラする
  • 食欲がない
  • 頭痛がする
  • 全身の筋肉、背中やお腹が痛い

など、何となく調子が悪い時、医師から不定愁訴という診断を受けることがあります。

著者の研究では、不定愁訴を訴える患者の多くは、自律神経のバランスが崩れていると考えられます。

自律神経のバランスの乱れは、自律神経失調症の原因。その主な自覚症状は、不快感、疲労感、不眠感、食欲の減退、発熱、異常な発汗、息切れ、過呼吸、めまい、便秘や下痢など多岐にわたります。

しかし、不定愁訴と同様に医療機関で検査しても、原因となる病変が認められないケースがほとんどです。

 

どこかが特段悪いわけでもないのに、何となく体調が悪いといった不定愁訴や自律神経失調症を根本的に治すには、自律神経のバランスを整えることが重要。サウナなどを活用することによって、自律神経のバランスを整えてあげることが必要です。

では、サウナに入ると自律神経はどうなるのでしょうか?

自律神経とは、人間の生命維持装置のようなもの。

神経には活動時に活発になる交感神経と、リラックス時に優位になる副交感神経の2種類があり、両者がバランスを取りながら、24時間365日休むことなく働いています。

 

自律神経の振れ幅を大きくする

サウナに入ると、じわじわと全身が温められるため、副交感神経の働きが優位になり、血管が拡張され、血液が体の中心部から皮膚に近い血管に多く集まります。

しかし、やがてサウナの暑さによって交感神経が優位になります。

この状態でサウナを出てすぐに冷たい水風呂に入ったり、水シャワーを浴びるとさらに交感神経が強く働いて、血管を収縮させます。その後、外気浴や室温で休むと体は徐々に通常モードへと戻り、今度は副交感神経が優位になります。

このように、暑い環境から急に水風呂や水シャワーの冷たい環境に体をさらすことで、自律神経は振り幅が多く働いて刺激を受けることになります。

また、血液がサッとスムーズに流れ出します。人間は血管が拡張して、血流が促進されるときに、気持ちいいという感覚を覚えます。

サウナによって、半ば強制的に自律神経の振れ幅を大きく働かせ、その後に休むことで、血液の流れも良くなり、自立神経のバランスが整いやすくになります。

これによって、私たちはととのったと感じるのです。

 

5. 疲労が取れて超回復し、肌や髪もツルピカになる

close-up photo of persons eye

 

現代はストレス社会であり、多くの人が正慢性的な疲労を抱えながらも、なんとかそれに蓋をして無理して頑張っています。ですがその疲れは放置するべきではありません。

実は、私たちが疲れたと感じるのは、心身から発せられる大切なサインです。そして、意図的に体のパフォーマンスを低下させています。

つまり、疲労というのは、私たちが健康を害さないための安全ブレーキと言えます。肉体的な疲労、精神的な疲労、または眼精疲労。この全てを予防改善するために、サウナはとても有効です。

理由はシンプルで、サウナには血流障害を解消し、睡眠の質を向上させるという素晴らしいパワーがあります。また血行を促進することで、肉体疲労も改善してくれます。

 

睡眠の質を高められる

さらに、リラックス時に優位になる副交感神経の働きをアップさせ、睡眠の質を高められることによって、肉体疲労だけでなく、精神疲労も癒してくれます。

その結果、眼精疲労も解消することができるでしょう。

ぐっすり深く眠ることが出来れば、心身のダメージを修復する成長ホルモンがしっかりと働くため、あらゆる疲労を解消することができます。

また、サウナによって血流が良くなることで、腰痛や肩こりの原因の一つである血流障害を改善できます。

サウナに入る習慣によって、日々血流の流れを促してやれば、肩や首、背中の一部で起こる肩こりさらに腰痛は劇的に改善されるでしょう。

 

ターンオーバーを促す

また、肌を若々しく美しく保つため、あるいは育毛を促すためにもサウナは効果的であると言えます。こういった美容効果がサウナにはちゃんとあるからこそ、女性の間でもサウナが人気になっています。

肌を若々しく美しい肌を保つには、何より皮膚の細胞の代謝サイクルである「ターンオーバー」を促してやることが重要。そして、ターンオーバーの良し悪しは、血流の流れがスムーズであるかどうかによって決まります。

ですから、サウナによって自律神経に刺激を与え血流を促進させることで、いつまでも肌を若々しく美しく保つことができるのです。

また、頭皮の抜け毛や薄毛になる主な原因は、頭皮周辺で起こる血流障害です。サウナによって頭皮の血流の流れを促進してやれば、育毛効果も期待できます。

 

6. 腸を刺激し、活性化して鍛えられる

 

サウナに入ることによって自律神経だけでなく、腸にも非常に良い影響がもたらされます。そして、腸の存在をなくして私達は健康を語ることはできません。普通私達の体の司令塔は脳であると考える人が多いですが、脳腸相関という言葉が示す通り、脳と腸は互いに影響を与え合っています。

生命活動を維持するために、脳は前身の各所に対してさまざまな指令を送っていますが、その脳に対して指令を出している臓器が腸です。血管や自律神経と同様に、腸をしっかり鍛えていただきたいですが、腸を鍛える方法にもソフト面とハード面の2つがあります。

 

腸を鍛えるソフトとハード

ソフト面は、やはり食事です。発酵食品や食物繊維といった腸に良い食べ物を食べることです。そしてハード面の方法としては、第一に腸を温めることが重要で、そのためにはサウナは最適であると言えます。

長年腸の研究をしてきた著者からすると、間違いなく腸の働きは温めることによって活性化し、サウナで腸を温めるのはとても良いことだそうです。オキシトシンというホルモンを知っていますか?

オキシトシンとは、私たちに幸せを与えてくれる幸せホルモンの一つであり、脳から分泌されますが、その分泌の指令を脳に出すのが腸です。

サウナに入った後、イライラ感がなくなって気持ちが穏やかになり、幸福感が満ち溢れてくるのは、サウナで腸が刺激されたことによって、オキシトシンが分泌されているからです。

 

ビジネスエリートと呼ばれるような一流の経営者たちがサウナにハマるのも、ストレスが多く競争も激しいビジネス界で受けるストレスを、オキシトシンで上手に受け流すことができるからと言えるかもしれません。

また、腸には私たちの健康を守ってくれる免疫細胞の約70%が存在しています。サウナの力で腸を鍛えてあげれば、あなたの免疫力はぐんぐん高まっていくはずです。

 

 

7. サウナの効果が倍増する最強の方法3選

woman in red strapless top near brown house and green leafed trees

 

ここからはサウナの医学的に正しい、具体的な入り方について解説していきます。サウナは健康によいですが、入り方を間違えてしまうと効果が半減してしまうので、サウナの効果が倍増する最強の方法を身に付けて、入り方に生かしてほしいです。

気持ちがいいという感覚に素直に従う

あなたが気持ちいいという感覚に素直に従うことが、一番重要です。

多くのサウナ本ではサウナ・水風呂・外気浴をセットにして、複数回行うことで初めてととのうことができると解説されていますが、著者は必ずしもこのセットメニューを実行しなくてもよいと言います。

なぜなら、人の身体には個人差があるから。それぞれの体にとって、良いこともまた千差万別。一般的なサウナの入り方があなたにとって最適であるとは限らないです。

重要なのは、自分の体から発せられる気持ちがいいという感覚に、素直に従うことが健康への近道。

自分なりの気持ちいいと感じる、ルーティーンを見つけることが重要です。

 

著者の場合は、1回7分間サウナに入り、水シャワーを浴び、休憩する。これを毎日2~3回繰り返すのがルーティーンです。

時間や回数はあくまで目安でしかなく、その日の体調によっても、サウナに入る時間は変えるべきです。くれぐれも無理をすることなく、自分が気持ちいいと感じる範囲でサウナを楽しむようにしてください。

また、サウナの後に外気浴を行うことは必ずしも必要ではありませんが、サウナを出てから徐々に体を平常時へと戻してあげることは重要です。

サウナや水風呂に入った直後は、交感神経が強く働いているので、外気浴のできるスペースや脱衣所、パウダールームなどで徐々に体を慣らす意味で、必ず休憩をとるようにしてください。

サウナにはスチームサウナ、ミストサウナなどさまざまな種類がありますが、これも自分が気持ちいいと感じる種類のサウナに入ることが重要です。

 

サウナ中に36呼吸法を実践する

サウナに入っているときは、どうして 暑いので呼吸が浅くなったり、時々呼吸を止めてしまう人が多くいます。また、水風呂に入っているとき、呼吸を止めている人もいるでしょう。ですが、サウナ中に呼吸が浅くなったり、止めてしまうのはNG。

サウナや水風呂の時こそ、呼吸を意識して大きくゆっくりと息を「吸う/吐く」を繰り返す習慣を身に付けて下さい。なぜなら、私たちは呼吸によって、自律神経をコントロールしているからです。

 

サウナによって血管の筋トレをするには、自律神経に刺激を与える必要がありますが、呼吸が浅くなったり止めてしまうと自律神経の働きが低下してしまいます。

そこで、著者が提唱するサウナの効果が倍増する「36呼吸法」をサウナ中に試してほしいです。

36呼吸法のやり方は超簡単で、まず3秒間 鼻から大きくゆっくりと息を吸ってください。この時に肺が大きく膨らんでいる感覚をしっかり意識しましょう。次は6秒かけて口からゆっくりと息を吐きます。

この時は胃がぎゅーっと縮む感覚を意識してください。サウナや水風呂に入っている時、大きくゆっくりと息を3秒6秒で呼吸繰り返すだけでOK。

これだけでも自立神経のバランスがより整い、さらには呼吸筋を鍛えることができます。

 

3分間のサウナ瞑想

サウナは電話やネットなどから遮断された環境であり、自動的にデジタル・デトックスできる貴重な環境なので、瞑想の場として最適です。

著者は、自律神経のバランスを整えることを目的とした瞑想方法を開発して、紹介していますが、サウナの中で瞑想することで、その効果はさらに大きくなると考えています。

やり方はとても簡単で、サウナ瞑想は姿勢にはこだわりません。一般的な瞑想は座禅を組みますが、大事なのは体が力むことなくリラックスできること。楽な姿勢でOKです。

目を閉じて、日々の生活や出来事を思い浮かべながら、感謝の気持ちを想起しましょう。また、口角を少し上げて笑顔を作ってください。そして、先ほど紹介した36呼吸法でゆっくりと大きく呼吸しながら、心静かに3分間を過ごしましょう。

 

最初のうちは、テレビのないサウナのほうがやりやすいですが慣れてくると、テレビのあるサウナで映像や音声などが気にならなくなり、どんな環境のサウナでもできるようになります。

やるタイミングは、できれば最後の3分間が良いです。

つまり、サウナの最後は、瞑想で締めるということ。瞑想には副交感神経の働きを高める効果があるので、サウナの最後に行うことで、自律神経のバランスはさらに整いやすくになります。

 

最後に、少しこまごまとしたポイントをお伝えします。まず、サウナを利用する際は必ず水分補給を忘れないでください。

また、サウナは好きだが水風呂を冷たくてどうしても入れないという人は、ぜひ手首から先を水風呂につけず試してください。

手首から先の手のひらを水風呂につけなければ、体の冷え方が緩やかになります。

そして、手首から先を水風呂につけない入り方でも、やっぱり水風呂がダメという人は水シャワーでもいいですし、季節が冬であればサウナを出てそのまま外気浴という流れもおすすめです。

とにかく無理をしないことが重要。気持ちいいなと感じることが大切です。

またサウナにはさまざまな健康効果がありますが、持病のある人は必ず医師と相談してOKをもらってから利用するようにしてください。

 

今回紹介した、小林弘幸さんの書籍「自律神経の名医が教えるサウナのトリセツ」について、より詳しく知りたい方は、ぜひ手に取ってみてください!

 

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