この本をきっかけに、あなたの行動が一つ変わって、あなたの毎日が少しでも明るいものになれたら、著者としてこれほどの喜びはありません。
この記事は、有川真由美さんの書籍「いつも機嫌がいい人の小さな習慣 仕事も人間関係もうまくいく88のヒント」を紹介します。
本書は、
- 機嫌よく毎日を生きていきたい
- 仕事や人間関係をうまくいかせたい
という方にオススメです。
良い習慣というのは、たとえ小さな一つのものだけでも繰り返していくうちに、ドミノ式に他の良い効果をもたらしてくれるものだと著者は言います。
今回紹介する習慣を全部とは言いません。ひとつだけでも実行してみてください。
きっと、その効果を実感できるはずです。それではさっそく中身をみていきましょう!
1. 身近にいる人ほどありがとうを言う
日常生活で「ありがとう」という言葉をどれだけ使っていますか?
特に目上の人や特別な人に対しては、お礼を言ったり、丁寧なメールを送ったりすることが多いです。
しかし、家族のように身近にいる人たちに対しては、その感謝の言葉を忘れがち。身近すぎるがゆえに、その存在の大切さに気づかないことがあります。
実は、日々の生活を支えてくれる家族や親しい人こそ、最も感謝すべき存在です。彼らに対して「ありがとう」と伝えることは、当たり前と思っていたことへの感謝を再認識する機会を与えます。
この小さな習慣は、相手に対する敬意を示すだけでなく、自分自身の心をも豊かにします。
感謝の表現の方法
何か特別なことがなくても、日常の小さな瞬間に「ありがとう」と伝えることが大切です。
たとえば、家族が用意した食事や、同僚の小さな手助けなど、日々の生活の中で感謝の気持ちを表現することができます。
この言葉は、相手への感謝を伝えると同時に、自分自身の心を穏やかにし、忘れていた喜びや恵みに気づかせてくれます。
家族がいること、仕事があること、食事ができること、生まれてきたこと、明日が来ること。
これらはすべて当たり前のことではありません。日々の生活の中で起こる小さな奇跡に感謝することで、私たちは常に幸せを感じることができます。
「ありがとう」という言葉は、今ここにある幸せを感じるための鍵です。
2. 誰も見ていないところでいいことをする
昔の人々は、「誰も見ていないところでの行い」の重要性を説いていました。
例えば、「おてんと様が見ている」とか、「トイレには神様がいて、綺麗にすると女性は美しくなれる」といった言い伝えがあります。
これらは、見えないところでの行動が、実は大きな意味を持つことを示唆しています。
自分自身が見ている
他人が見ていなくても、常に自分自身が自分の行動を見ています。自分が何をしてきたかは、すべて自分自身に記録されています。
たとえば、トイレ掃除のような他人が嫌がる仕事を、人目を気にせず行うことは、自己満足や小さな達成感、そして誇りにつながります。
このような善行を積み重ねることで、自然と自尊心が高まり、良い選択をするようになります。
見えない善行の影響
誰も見ていないときにゴミを拾ったり、靴を揃えたり、落し物を届けたりするような小さな善行は、人生に大きな影響を与えます。
これらの行動は、目に見えない形で自分自身の人格を形成し、周囲からの信頼や応援を集めるようになります。
人が見ていないときの行動は、自分自身の成長に直結し、結果として人生に良い影響をもたらすのです。
3. 自分を褒める
多くの人々は、日常的に自分自身に対して厳しい批判を行っています。
一日に何度も「それじゃあダメだ」「なぜできないのか」と自分を責めることは、自信の喪失につながります。
このような自己批判は、自分の成長を妨げ、ネガティブな感情を増幅させる可能性があります。
自己肯定の重要性
自分を褒めることは、自己肯定感を高め、ポジティブな心理状態を促進します。
他人を褒めるように、「よくやった」「偉いね」と自分自身を褒めることで、イライラや悩みが減少し、自己受容の感覚が高まります。
自分自身を褒める習慣が身につくと、困難に直面しても回復が早くなり、他人の良い点を見つけやすくなるなど、多くのメリットがあります。
日常での自己褒賞の実践
日々の生活の中で、小さな成功や行動を褒めることから始めましょう。
例えば、「今日は上手に仕事をこなした」「自分から挨拶できた、えらい!」といった具合です。
楽しい会話ができたこと、目標達成、時間通りに行動するなど、褒めるポイントは無限にあります。
また、失敗したときでも、「挑戦したこと自体が素晴らしい」「次はうまくいく」と自分を励ますことが大切です。
自分を褒める習慣を身につけることは、まるで自分自身の中に励まし、癒し、応援する存在がいるようなもの。この習慣を持つことで、自分自身をより好きになり、自己肯定感が高まります。
自分を褒めることで、日々の生活がよりポジティブで充実したものになるでしょう。
4. どうにもならないことは、これでいいのだ
悩みや不安に直面した時、仏教の古典的な教えからヒントを得ることができます。
ある学生がブッダに安心に満ちた人生を送る方法を尋ねた際、ブッダは「過去のことに後悔しない、未来のことに不安がらない、現在のことに執着しない」と答えました。
この教えは、後悔、不安、執着という三つの感情を手放すことを示唆しています。
心の習慣:過去・未来・現在への対応
本書では、この教えに基づき、次のような心の習慣を作ることが提案されています。
過去の後悔に対しては「あれはあれでよかった」と受け入れ、未来の不安に対しては「あとはなるようになる」と心を落ち着かせ、現在の執着に対しては「これでいいのだ」と自分自身を慰める。
この習慣を取り入れることで、心が大分楽になると言われています。
「あんなことしなければよかった」という後悔は、過去を変えることはできません。過去にはそれぞれの事情があり、「あれはあれでよかった」と受け止めることが重要です。
「将来こうなったらどうしよう」という不安は、誰にも予測できないものです。現在できることを行った後は、「あとはなるようになる」と心を解放しましょう。
どうにもならないことに執着しても無駄です。「これでいいのだ」と自分に言い聞かせ、手放すことが大切です。
このようにして、どうにかなることだけに注力し、心の平穏を保つことができます。
5. 悲しみにもありがとうを見つける
私たちはしばしば、喜びや幸せなどのポジティブな感情を良いものと捉え、怒りや悲しみなどのネガティブな感情を悪いものと見なしがちです。
多くの人がポジティブな感情だけを求めて生きようとしますが、実は怒りや悲しみも喜びや楽しさと同じくらい重要な感情です。
これらの感情は、私たちの生活に必要なメッセージを伝えています。
悲しみの深さとその意味
悲しみは、しばしば心を深く傷つけ、容易には消え去らない感情です。
大切な人との別れ、事故、災害、ペットの死、失恋、失業、裏切り、大きな損失など、思い出すだけで涙が溢れることもあるでしょう。
悲しみの中で大切なことは、心から悲しみを感じ、静かに「ありがとう」と感謝することです。
悲しみは、何か大切なものを失った時に生じる感情です。悲しみの前には、私たちが持っていたかけがえのない宝物、喜びや楽しみ、偉大なエネルギーがあったことを思い出させます。
それに抗うのではなく、受け入れることで、再び前に進む力を得ることができます。
悲しみはコントロールすべき感情ではなく、寄り添うべき感情です。この受け入れが、新たな道を切り開く第一歩となります。
6. 辛いときこそユーモアを見つける
哲学者ニーチェは、「人間のみがこの世で苦しんでいるので、笑いを発明せざるを得なかった」と述べました。
これは、辛い時、怒りや落ち込み、緊張などの負の感情に支配されている時ほど、ユーモアの重要性を示しています。ユーモアは、心を軽くし、困難な状況を乗り越える助けとなります。
職場がピリピリしている時や家族間での緊張が高まっている時、一言の笑いが状況を和らげることがあります。面白い一言やジョークは、衝突や緊張を忘れさせ、雰囲気を一変させる力を持っています。
腹が立つ時、面倒なことが起きた時、嫌なことを言われた時など、これらの状況を笑いに変えることで、コメディ映画の一コマのような感覚になり、問題を笑い飛ばすことができます。
ユーモアは、物事を客観的かつ広い視点から見ることを可能にします。
ユーモアの見つけ方
お笑いでなくても、クスッと笑える瞬間を見つけることが大切です。
オーバーなリアクションを取ったり、おどけた口調で話したりすることで、辛い状況や苦手な人をユーモラスに捉えることができます。
理不尽なことを言われた時には、心の中で漫才のツッコミを入れてみたり、失敗や失恋を自虐ネタに変えたりすることも一つの方法です。
7. 休日は何もしなくていい
著者は、ある国の副大統領の女性に「一番幸せな時はいつか」と尋ねた際、予想外の答えが返ってきました。
彼女は仕事中の充実感ではなく、「休日に家でゆっくりしている時」と回答しました。
料理をしたり、本を読んだり、家族と話したり、あるいは何もしないことが、心と体を休める大切な時間として強調されました。
多くの人は「休日は何かをしなければならない」と考えがちです。
ジムに行く、映画を見るなど、予定を詰め込んでしまいがちですが、これでは本当の意味での休息にはなりません。
何かをすることだけが価値あるわけではなく、何もしないことにも大きな価値があるのです。
何もしない時間の重要性
何もしない時間は、心と体を解放し、リラックスさせるための貴重な時間。
実は、そうした時に思わぬアイディアが浮かんだり、日常の小さな幸せを感じたりすることがあります。
「何かしなければ」というプレッシャーを手放し、自分の気持ちに素直になることが大切です。
休日は自分自身を束縛することなく、自由に過ごすことが重要です。何もしないことに罪悪感を感じる必要はありません。
むしろ、何もしないことによって、新たなエネルギーを得たり、心の平穏を取り戻したりすることができます。
休日は、自分自身と向き合い、心身を休めるための大切な時間として捉えましょう。
8. できないことはしないと決める
ある有名女優がトーク番組で「料理は一切しない」と公言し、家に包丁もないと笑いながら話していました。
このエピソードは、自分にとって重要でないことはしないという選択の良い例です。
彼女の元気の良さは、ストレスを減らし、やりたいことに集中しているからに他なりません。
私たちはしばしば「やりたいけどできない」という言葉を使いますが、これは未消化の気持ちを残し、ストレスの原因になります。
自分にとって、本当に心からやりたいことかどうかを見極めることが重要で、本当に大切なことなら、時間を作る努力が必要です。
しかし、多くの場合、それは優先順位が低い、あるいは必要のないことかもしれません。
「できないことはしない」と決める
限られた時間の中で、できないことに固執する必要はありません。「できないことはしない」と決めることで、人生はよりスムーズに進み始めます。
自分にできることに焦点を当てることで、自分らしい軸が形成され、周囲からの認知や頼りにされる機会も増えます。
ビジネス、スポーツ、芸術などで成功している人々は、自分にしかできないことを追求してきました。
できないことを手放し、自分の強みを活かすこと。そうすることで、心が整理され、自分だけの圧倒的な力を発揮できるようになります。
自分の力を最大限に活かすことで、新たな可能性が開かれるのです。
9. 毎日繰り返される時間を丁寧に味わう
著者はかつて、仕事に追われる日々を送っていました。毎日がただ寝るために帰るだけの繰り返しで、常に時間に追いかけられるような感覚に苛まれていたのです。
しかし、今振り返ると、その時期も一生懸命で充実していたと感じています。幸せは追求するものではなく、気づくものだということに気づいたのは、ずっと後のことでした。
日常の一瞬一瞬を大切に
著者は、もし過去の自分にアドバイスできるなら、「毎日の繰り返される時間を、丁寧に味わってみない?」と言いたいと述べています。
朝起きた時には日差しを喜び、料理をする時にはその過程を楽しみ、食事をする時には味わいながら食べること。
お風呂に入る時には体の疲れを洗い流し、寝る時には幸せな気分で眠りにつくこと。
これら一つ一つの行動を丁寧に行うことで、日常が贅沢な時間に変わり、心に余裕が生まれると言います。
日常の小さな幸せの発見
著者は、日常の些細な幸せを見つけることが、笑顔で生きるための知恵だと語ります。
特別なことでなく、毎日繰り返されることの中に幸せを見出すことができれば、それ以上に幸せな暮らしはないはず。
余計なことを考えず、目の前のことを楽しみ、丁寧に味わうことで、日常が豊かになります。
今回紹介した、有川真由美さんの書籍「いつも機嫌がいい人の小さな習慣 仕事も人間関係もうまくいく88のヒント」について、まだまだ紹介できていない部分が多いです。
もっと小さな習慣について知りたいと思った方は、ぜひ本書を手にとって読んでみてください!