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あなたは、日本の現状に目を向けられていますか?
この記事では、ひろゆきさんの書籍「叩かれるから今まで黙っておいた世の中の真実」を紹介します。みなさんは、日本は治安も良く、生活水準も高い国という自負がありますよね。しかしその裏には、多くの不都合な真実があります。
ここで1つ、ひろゆきさんが不都合を強く感じたエピソードを紹介します。新型コロナウイルスが流行り、なるべく密を避けるようにと連日報道されていた頃、厚生労働省は換気が悪い空間、不特定多数が接触する場所の例として、スポーツジムや屋形船、ビュッフェスタイルの会食、雀荘、スキーのゲストハウス、密閉された仮設テントを挙げました。それに対してひろゆきさんは、「満員電車は?」とツッコミを入れます。
これは大きな話題となり、多くの人が同意しました。しかし、テレビ局や評論家は国や大企業に忖度しなければならないので、そんなことは言えないのが現状です。本書はそんな不都合な真実について、ひろゆきさんの見解が書かれています。日本に対して先行きが不透明、生きづらいなどと感じている方はハッとする内容ですよ。それでは、その他の具体例を交えてながら、中身をみていきましょう!
1. 決定権者の思惑
社会における不都合な真実として、“いびつな比率”があります。これは高齢者の比率が高く若者の比率が低いといった、アンバランスな比率のことを指します。少子高齢化が進み、高齢者がどんどん増えている状況で2055年には、人口のほぼ4割が高齢者という時代がやってくることは、みなさんご存知のとおり。アンバランスの比率によって、医療制度年金制度がかなり厳しい状態になっているのです。特に会社においての影響は顕著で、高齢化によって労働力の減少、年金問題、医療問題などさまざまですが、根本にある問題に目を向けなければなりません。
現状維持が嬉しい世代
例えば、社内年金制度などで定年退職者に多額のお金を払うことで、経営が傾くといったことです。なぜ、経営が傾くほどの問題となるまで放置されるのか。それは会社の意思決定権を握っているのが、多額の退職金を受け取るほかでもない年齢の高い幹部社員だからです。これらのシステムを変えることはできないのでしょうか?
現状では、かなり難しいようです。なぜなら若者より高齢者の方がずっと人口比率が高く、社会の変化が起こらないから。いま甘い蜜を吸っている人、あと数年で甘い蜜を吸える人であれば、誰だって現状を変えたくないですよね。制度崩壊が目前にあっても変わらないのは、こうした決定権者の思惑があるからです。
2. 古い価値観
変わらなければならないと分かっているのに、変わらないのは誰かの思惑が関与していることが分かったところで、次は私たちビジネスパーソンに最も身近なもの、勤務についての不都合な真実です。みなさんは、こんな人見たことはありませんか?
“毎日残業で忙しそうな人で、愛社精神があって働き者”。なんと理想的な社員でしょうか。しかし、ここにも不都合な真実があったのです。それが“自ら残業をしたがる人がいる”という真実です。
旧態依然の評価制度
2017年にスマートワーク総計が会社員公務員を対象に、残業に関する調査を行いました。なぜ残業するのかの一番多い理由は、「生活費を増やしたいから」でした。動機は不純ですが、これは誰もが考えることでしょう。しかし残業で成果が上がればいいのですが、仕事をするふりをしてネットサーフィンをしたり、ダラダラ働いたりしてしまうのであれば、それは無駄な人件費以外の何物でもありません。
これは、旧態依然とした考え方が根強く残っていることに起因します。昔から日本では、「あいつは遅くまで頑張っているな」といった発想で社員を評価します。残業代がもらえて評価も上がるのなら、誰だって進んで残業を行いますよね。この旧態依然の評価制度によって、会社は大きな損をしてしまっています。仕事における不都合な真実は、古い考えを脱却できない環境にあるのです。
3. 1人1票は間違い
古い価値観が組織も個人も弱体化させる原因だということが分かりましたね。ここからは、もっと大きい話に目を向けてみましょう。ひろゆきさんが語る、政治の不都合な真実。それが、1人1票の仕組みです。
選挙に関しては1人1票投票することで、平等な政治が行えるといった考えがありますよね。しかし1人1票は、実は平等ではなかったのです。その理由は、先ほど紹介した比率の問題も関係してきます。第48回衆議院総選挙におけて188投票区(47都道府県×4投票区)を抽出し、年齢別有権者数を調べた結果によれば、40歳以上は348,270人。それに対して39歳以下は127,991人と、倍以上の開きがありました。
年代別では不平等
仮に39歳以下の若者が全員投票したとしても、40歳以上の40%が投票すればその数を簡単に上回ってしまいます。すでにスタート地点で年代別に平等ではないため、1人1票を進めれば進めるほど、不平等になってしまうのです。しかも未来の日本に多く残るのは、今の若者世代であるにも関わらず。
多数決によって意思決定する原則がある以上、人口比によって大きく変化してしまうことを頭に入れておかなければなりません。これらを踏まえると、私たちが日頃当たり前と思っていることも、今一度考え直す必要がありそうですよね。
4. 自分の苦労を押し付けない
最後は、人間関係の不都合な真実です。人間関係において私たちが気づかなければならないものは、「苦労信仰」です。
日本は民主主義であり、一見自由な国のように思えますが苦労進行がまだまだ根強く残っています。苦労信仰とは、「私が苦労してきたから、お前も苦労しろ!」というような自分のしてきたことは次の世代もするべきだといった考えです。皆さんはこの考えに賛成ですか?
もちろん、反対でしょう。その理由は、いまの時代を見れば一目瞭然です。現在では新型コロナウイルスによって仕事・生活といった今まで前提としていた人間の営みが、すべて覆されています。そんな中でも、自分のしてきたことは次の世代もするべき!と胸を張って言えるでしょうか。
先行き不透明で不確実な時代を生き抜くには、苦労信仰といった今までやってきたことを後世にも強要するべきといった幻想を捨てる必要があります。この話は、以前紹介したブルシットジョブにも繋がる話です。こちらもぜひご覧ください。
以上、「叩かれるから今まで黙っておいた世の中の真実」のポイントを解説してきました。まだ読んでない方は、この機会に是非読んでみてください!