『脳のスペックを最大化する食事』要約(記憶力を上げる、脳にいい食べ物)食事と脳の関係

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日々の食事、大切にしていますか?

この記事では、広川慶裕さんの書籍「脳のスペックを最大化する食事」を紹介します。

人の脳は老化します。普段生活している中で起こる物忘れやド忘れは、病気ではなく加齢に伴って人の脳が老化したことの現れ。誰にでも起こりうることですが、程度が超えれば認知症である可能性も考えられます。

もちろん、認知症は遺伝的理由から発症もしますが、著者の考えでは先天的理由で認知症になる人は、全体の10%程度。残りの90%は、後天的理由で認知症になってしまいます。

 

脳の老化に対して、何も手を打たずに過ごすのは危険です。

本書は長年の臨床例と研究、現代医学の大きな知見をもとに、脳のスペックを最大化するためにはどうすればいいのかについて書かれています。

これを実践すれば、思考のスピードが向上し、安定したメンタルと的確な判断力が持てるようになるのでおすすめの本です。

それではさっそく、中身をみていきましょう!

 

1. 最大の原因は食事と生活習慣

sliced meat on white ceramic plate

 

加齢による脳機能の低下は、誰にでも起こりうることです。

日常的な食事や生活習慣などに気をつけることで、かなりの脳機能の低下を遅らせることができます。

そもそも、頭が悪くなっている状態とは、

  • 脳の機能に問題がある
  • 脳の栄養が足りていない

の2つの状態であると言えます。

脳の栄養状態は、脳の機能にダイレクトに影響し、脳に十分な栄養を行き渡らせることで、脳の機能を本来のキレキレな状態にキープすることができます。逆に脳内の栄養が足りていないと、脳の機能低下が引き起こされてしまうことになります。

脳に栄養が足りていない状態とは、具体的には脳内の血液中の栄養がそもそも不十分である。脳内の結果に問題があり、栄養が隅々に届いていないというような状態です。

食事から必要な栄養が摂取できていないと、脳内の血液中の栄養が不十分になります。普通の食生活を送っているつもりでも、摂取している栄養が偏っていたり人が本来取るべき栄養が取れていないと、脳は当然栄養失調の状態になります。

また、栄養がしっかり取れていたとしても、栄養を運ぶ役割を担う血管がボロボロな状態では、脳に必要な栄養を行き渡らせられません。栄養の偏りに自覚があればまだいいですが、自覚がない人は特に注意が必要です。

 

サーガディアンリズムを整える

頭が悪くなるもう一つの最大の原因は、生活習慣の乱れです。具体的には、人間本来の「サーカディアンリズム」からずれた生活になります。

サーガディアンリズムとは、朝昼晩と太陽の動きに合わせた生活リズムのこと。体内時計という言葉は聞くかと思いますが、私たちの体は太陽光の明暗周期と同期しています。体温やホルモン分泌なども、このサーガディアンリズムに合わせて1日の間で規則正しく変化しています。

人は夜の11時をピークに睡眠導入の働きを持つメラトニンというホルモンを脳内で分泌しています。そして、朝に自然光を浴びることで、体内で分泌されていたメラトニンが収まっていき、代わりにセロトニンというホルモンが分泌される仕組みです。

 

幸せホルモンとも呼ばれるセロトニンは、脳の働きを活発にし、精神の安定や安心感平常心や頭の回転などを高める働きをします。また、ストレスに対しても効能があり私たちの精神安定剤としての役割も果たします。

セロトニンが不足すると、イライラしたり仕事へのモチベーションが下がったり、不眠や鬱病などの傾向が現れることがあります。睡眠のタイミングがサーガリアンリズムからずれると、これらの脳内物質が正常に分泌されなくなり、睡眠の質は当然下がってしまうということです。

結果として、体や脳の疲れが残ったままとなり、メンタルが安定せずストレスを溜め込む原因になってしまいます。ストレスは動脈を硬化させる危険飲酒の一つです。あらゆる生活習慣病の原因にもなります。

 

2. 脳が老化するメカニズム

person sitting on beige street bench near trees

 

脳の老化を早める要因は主に4つあります。

  • 糖質を過剰に摂取している
  • 体内の活性酸素が多すぎる
  • 睡眠が不足している
  • 喫煙・飲酒が習慣化している

の4つです。それぞれ詳しく見ていきます。

 

糖質を過剰に摂取している

糖質は細胞が活動するエネルギー源になりますが、取り次ぎはよくありません動脈硬化などの血管の老化を進めて認知能力の低下ももたらします。

例えば、お酒の多くには糖質が含まれていますしお米やパン、麺、スイーツにも糖質たっぷりです。ついつい食べ過ぎたり飲みすぎたりする魅力的な食べ物の多くには、糖質がふんだんに含まれています。

 

体内の活性酸素が多すぎる

活性酸素には、体外からの細菌などを無毒化するという働きがあります。しかし、活性酸素が体内に多くありすぎると、細胞内でエネルギーを生むミトコンドリアの機能を阻害する働きをしてしまいます。

この活性酸素によって、脳細胞や体内の細胞が傷つけられる過程を酸化といいます。細胞が酸化するというのは例えるなら、鉄にサビがつくイメージです。

ミトコンドリアでのエネルギー不足が、脳の機能低下を引き起こします。活性酸素はハードなマラソンや負荷の高い有酸素運動でも大量に発生するため、脳機能を保つためにも激しすぎる長距離走などを行うことはおすすめされません。

 

睡眠が不足している

睡眠が足りていないと、睡眠中に脳内から排出される老廃物が排出できないまま蓄積してしまいます。この老廃物は神経細胞の周囲にたまったゴミです。

このゴミが蓄積することによって、アルツハイマー型認知症の発症と密接な関わりがあるとされています。

 

喫煙・飲酒が習慣化している

喫煙は、血流や大脳皮質に悪影響を与えます。

大脳皮質は脳の認知機能を司る部分。ここがダメージを受ければ、当然認知能力も下がります。喫煙が2週間になっている人は、今すぐ辞めるべきです。

また、アルコールの飲み過ぎも脳を萎縮させその機能を低下させる原因になります。

特に高齢になると加齢によって、脳はアルコールの影響を受けやすくなると言われています。アルコールは睡眠にも悪影響があるため飲むとしても適量を守りましょう。

目安はビールなら500ml、ワインならグラス2杯、日本酒なら1号程度です。

 

3. 糖質制限を進める理由

a cake with candles

 

ここからは、脳のスペックを最大化する食事について、

  • 糖質制限を進める理由
  • 良質な油を摂る
  • 良質なタンパク質を摂る
  • おすすめのサプリ

の4つのポイントについて解説していきます。

 

糖質制限を進める理由

食生活の方針としてのおすすめは、糖質を多く含むパンやご飯の量を減らすということです。

糖質の中でも特に小麦は、脳や体に対して悪影響の多い食材です。なぜなら、小麦はグルコーススパイクリーキーガット症候群を引き起こす原因になるからです。

食後の短時間に血糖値が乱高下することを、グルコーススパイクと言います。

麺類やパンなど生成された小麦から作られた食品は、お米よりも急激に血糖値を高くします。すると高くなりすぎた血糖値を下げるために、血液中にインスリンが分泌され、今度は急に血糖値を下げようとします。

グルコーススパイクは、血管を傷つけたり動脈硬化の原因になったりする危険な現象です。

 

また、小麦にはタンパク質からできたグルテンと呼ばれる成分が含まれています。

グルテンはうどんやラーメンのコシになったりパンの弾力のもととなる成分。このグルテンも体に悪い影響があることが分かってきています。

グルテンは食品に良い食感を与えてくれるのですが、その粘り気ゆえに消化しにくく腸の粘膜を炎症させやすくなります。これが、リーキーガット症候群という腸漏れを引き起こす原因です。

腸の粘膜に損傷ができ、腸内にあるべき物質が腸から漏れ出してしまう利益型症候群は様々な出荷の原因ではないかと考えられています。

 

4. 良質な油、良質なタンパク質を摂る

water droplets on glass panel

 

良質な油を摂る

良質な油を摂取すると、ケトン代謝になることを促してくれます。

ケトン代謝とは、ケトン体を合成して脳や体のエネルギーにすること。脂質を取りすぎると体脂肪になると思うかもしれませんが、安心してください。必要でない量の油は、体内に吸収されることなく排出されます。

ただし注意したいのが、油の質です。悪質な油を取りすぎると、腸内の悪玉菌が増え、腸内環境が悪化します。特に積極的に取りたい良質な油は、オメガ3とオメガ9です。

オメガ3を多く含む油は、亜麻仁油、エゴマ油、シソ油などです。これらは加熱すると酸化しやすいので、加熱はしないように摂りましょう。

他にもイワシやサバなどの青魚にも、オメガ3であるEPAやDHAが豊富に含まれているのでおすすめです。オメガ9の代表例はオリーブオイルです。ぜひ積極的に取ってみてください。

 

良質なタンパク質を摂る

人間などの動物の細胞は、主にタンパク質から作られています。そのため、脳を含めた体の材料として良質なタンパク質を摂ることは、体と脳のために非常に大切です。

タンパク質とは、アミノ酸が多数結合したもの。タンパク質を作るアミノ酸は、20種類で、そのうちの9種類は人間が体内で作ることのできない必須アミノ酸になります。

食事から摂るべき良質なタンパク質は、この必須アミノ酸を多く含んだものです。これらを含む食品を見分けるための指標として、プロテインスコアアミノ酸スコアの2つがあります。

どちらも食品に含まれるアミノ酸を数値化したものです。いずれも100点満点で、この数値が少ないほどアミノ酸のバランスが悪いことを意味します。

アミノ酸スコアで満点の食品はいくつかありますが、プロテインスコアが満点の食品はしじみの2つだけです。この2つは、積極的に食事に取り入れてみてください。

 

5. おすすめのサプリ

orange and white medication pill on persons hand

 

脂質やタンパク質は必要な量も多いので、食事からまとめて摂取するのが現実的です。しかし、ビタミンやミネラルは必須の栄養素ですが、食事だけでは必要量を摂取できなかったりします。

サプリメントなどから補充することが、効率的な方法です。

サプリで摂取した方がいい主な栄養素は、各種ビタミン類。特に食事では足りない栄養素の代表はビタミンCなので、積極的に取り入れた栄養素です。

ビタミンCには動脈硬化を防いだり、毛細血管を健康に保ったりする働きがあります。さらに、老化の原因となる酸化を抑える効果もあります。1日に必要な量は2g。もし必要なビタミンCの量を全てミカンで取るなら、100個食べなければならないので、無理せずサプリで摂りましょう。

 

積極的に摂るべき無機物

他にも、無機物のマグネシウム、亜鉛、鉄はサプリで摂取すべき栄養素です。

マグネシウムには、エネルギー生産や血圧を下げるなど様々な効果があり、老化を抑え、脳のパフォーマンスを高めることにつながります。また、亜鉛は抗酸化作用、新陳代謝の活性化など、こちらも脳の老化をストップさせ、脳のフレッシュな状態を維持するために効果的です。

ただし、鉄のサプリについては、誰でも多めに摂っておけばいいとは言えません。クリニックなどで血液検査をしてみて、その結果に合わせて摂取量を判断することが大事です。

 

今回紹介した、広川慶裕さんの書籍「脳のスペックを最大化する食事」についてまだまだ紹介できていない部分が多いです。おすすめの本なので、ぜひ読んでみてください!

 

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