人生を変えたい人に覚えていただきたい、大事な言葉があります。それは、レス・イズ・モアです。意味は、より少ないことはより豊かなこと。初めは信じられないかもしれませんが、これは真実です。
この記事では、ミニマリスト Takeruさんの書籍「月10万円でより豊かに暮らすミニマリスト生活」を紹介します。本書は、
- 時間とお金が欲しい
- 人生を変えたい
- 大きな夢に挑戦したい
という方におすすめです。一生懸命働いても好きなことはできないし、生活は楽にならないと感じている人も多いと思います。しかし、もし時間とお金に余裕ができ、それが誰にでもできる方法ならどうでしょう。試してみたいと思いませんか?
ミニマリズムによって、その両方が手に入る、ミニマリズムの実戦によって、あなたは人生で最も大事なものを手にすることができると著者は言います。いったいどうするのか、ミニマリストの思考について、さっそく学んでいきましょう!
1. ミニマリズムとは単にモノを減らすことではない
ミニマリズムの目的は、人生で一番大切な夢や目標を叶えることです。著者は、ミニマリズムは希望を与えてくれる生き方だと言います。ミニマリズムを実践していった結果、現在は人気ユーチューバーとして活躍しています。ミニマリズムは、単にモノを減らすだけではありません。モノを減らすことで、人生を変える考え方です。
モノを減らし、身軽になると、何とも言えない安心感と自由が得られます。チャンスが目の前に現れた時、すぐに掴めるだけのお金と自由がある状態になります。減らすことが主軸にではありません。人生を豊に生きることこそが、本書で語られているミニマリズムの目的です。
夢を叶えるためにものを手放す
ただ、モノを減らせばいいという話ではないならば、まずは何に取り組めばいいのでしょうか。それは、こんな人生にしたいということを明確にすることです。ミニマリズムでは、何でもかんでも捨てればいいというものではありません。むしろ、必要なものを残すことが重要です。
著者はこれまでの人生を振り返り、どんな人生にしたいのかを考えました。ノートに思い出せる限りの過去の出来事を書き、この先どうしたいかを書き出しました。
その結果、著者は人に教える仕事が夢であることが、明確になりました。そして、その夢を叶えるために、モノを手放そうと決心したのです。ミニマリズムを実践するうえで大事なことは、人生をシンプルにして、本当に叶えたい夢に集中することです。
そのために、人生から余分なものをなくすのがミニマリズムです。本当にやりたいことをやるためには、お金と時間が必要ですよね。ミニマリズムで余分な物をなくすことで、そのお金と自由が手に入り、夢への扉が開かれるということです。
過去を断ち切る
私には夢なんてない、という方も多いと思います。過去の失敗や挫折経験によって、夢を持つことを忘れてしまうケースは多いです。著者自身も、まさにそういうタイプでした。ではなぜ、夢を掲げ挑戦できるようになったのでしょうか?
それは、過去を断ち切ったからです。断ち切ったのは、過去の失敗や挫折経験だけではありません。過去の思い出も栄光も、全て手放したそうです。それによって前進できるようになったと言います。人は何かを躊躇する時、過去の体験を思い出します。
しかし、そのカゴに縛られていては前には進めないので、過去を断ち切る必要があります。では、どのように断ち切ればいいのでしょうか。方法は簡単です。過去の思い出のものや失敗体験を、思いださせるようなものを手放すだけです。過去のものを手放すのが嫌な気持ちはあるでしょうが、過去のものを手放して今の生活に影響が出るでしょうか。きっとでないはずです。
つまり、私たちは普段生活する上で、過去のものは一切無くても困らないはず。今まで通りの人生を送りたいなら、そのままでいてもよいでしょうが、今までと違った人生を送りたいのであれば、やることは一つ。過去のものを手放すことです。そうすることで、意識は未来に向きます。
過去のものがなくなれば、過去を思い出すきっかけが減るからです。今をどう生きるか未来にどんな楽しみがあるかを自然と考えるようになります。
2. モノを手放す方法
ここからは、理想の目標を具体化しようという話をします。ミニマリズムで大切なのは目標を明確にすること。夢を叶えた自分をイメージしましょう。
夢を叶えたあなたは、どんな部屋に住んでいるでしょうか。どんな持ち物があり、どのくらいの量があるでしょうか。この理想のお部屋をありありと想像することがポイントです。もし明確に見えていなければ、何を残して何を手放せばいいかがわかりません。
そうは言っても、なかなかイメージできない方も多いと思います。そういう方のための方法も、本書には紹介されています。それは雑誌やブログ、YouTube などで憧れの部屋を探すやり方です。
雑誌を切り抜いてノート貼ってみたり、YouTube 発信者の動向を追ったりするのもいいでしょう。そうして自分の憧れのイメージを具体化します。とにかく、目標を常に意識して行動することが大切です。
捨ててはいけないもの
著者曰く、捨ててはいけないものには、3つの基準があると言います。その基準とは、お金を生み出してくれるもの、お時間を生み出してくれるもの、ポジティブな気分にしてくれるものの3つの基準です。
このお金・時間・心という3つの条件に当てはまらないものは、捨てていいということです。これらについて、それぞれさらに詳しく説明していきます。
お金を生み出してくれるもの
これは、そのもの自体がお金を生み出してくれるかがポイントです。つまり、仕事道具や仕事に活かせるもののことです。今すぐはお金にならないものでも、その見込みがあるのなら残していいでしょう。著者の場合は、YouTube で好きなことを発信することが、お金につながるので、スマホ・三脚・パソコンは捨てないと決めているそうです。その他、節約につながるものは残すべきでしょう。
また、お金が大事だからといって、単に安いものを買えばいいということではありません。言うまでもなく、コストだけではなくパフォーマンスにも着目すべきです。
時間を生み出してくれるもの
これは、そのもの自体が時間を生み出してくれるかどうかで判断します。つまり、生活の効率化につながるかどうかです。例えば、洗濯機は手洗いをする手間を省きます。掃除機は手作業で掃除する手間を省きます。調理器具は調理を効率化してくれます。多くのものは生活の効率化につながっていることに気づけます。
ここで一つポイント。この視点で残すのは、普段の生活で使うものだけにしましょう。いくら効率化してくれるからといって、ものが増えすぎては意味がありません。また逆に、時間を奪ってくるものは手放す必要があります。普段、自分は他に集中したいことがあるのに、ついやってしまうことはありませんか?
これらは私たちの貴重な時間を奪っているものです。著者の場合、ゲーム、CD、DVDだったので、これらを手放したそうです。さらに、ものだけでなくメールやSNS、テレビをだらだらと見ることもやめました。時間を奪ってくる物事を手放すと、本当にやりたいことに集中できるようになります。
ポジティブな気分にしてくれるもの
これは、そのもの自体が気分をポジティブにしてくれるかどうかです。楽しい・ワクワクする・癒し・安心こういったものがポジティブです。使うだけ見るだけで、気分がプラスになるものは残しましょう。一方で、何も感じないのなら手放したほうがいいでしょう。
特に、なんとなく持っているような、以下のものには注意です。
- いつか使おうと思っているもの
- 人から貰ったもの
- タダでもらったもの
- オマケでもらったもの
- 安くてお得だったもの
- 捨てるのがもったいないもの
- 高かったもの
これらに対しては、以下の質問が有効になります。それらのものは普段使っていますか?気分は上がりますか?いますぐ手放したら、生活に影響が出るものですか?これらに即答でイエスと答えられないなら手放しましょう。処分がもったいなければ、中古で売ったり、譲ったりするのが良いでしょう。
3. 効果を実感できる捨て方
ミニマリストになろうと決意をしても、どこから手をつけていいか困ると思います。そんな時のオススメの方法を、著者が教えてくれています。それは、スモールスペースを片付ける。家の中でよく使う場所を片付ける、大量にある捨てやすいものから片付けるという3つのやり方です。それぞれ簡単に掘り下げます。
スモールスペースを片付ける
小さい場所、小さい空間を片付けます。具体的には、財布の中だったり鞄の中だったり。小さな空間にはゴミが溜まりやすく、または簡単に片付けることができます。小さいからと言って侮ってはいけません。
財布やカバンの中は、私たちの部屋の縮図です。ここが綺麗にならなければ、広い部屋もきれいにはできません。片付ける際のポイントは、今後使いそうかどうかです。この先当面使いそうになければ。一度手放ししてしまいましょう。
家の中でよく使う場所だけを片付ける
生活していてよく使っている場所があると思います。ここを片付けましょう。例えば、玄関の靴置き場、寝室のベッド周り、トイレ洗面場などです。よく使う場所がすっきりすると、より少ない生活の快適さをすぐ実感できます。ポイントは、広い範囲にしないこと。ここからここまでと範囲を決めて、スモールスペースでやりましょう。
大量にある捨てやすいものから片付ける
最後は、一度部屋を見渡してみて、一番多い物を片付けるという方法です。洋服・靴・鞄・化粧品・本・郵便物。このあたりが、典型的かと思います。同じようなものがたくさんあるなら、それを片付けましょう。
ここでのポイントは、捨て難いものは徹底して後回しにしていいということです。簡単に捨てられるものを、惜しみなく手放せるものから始めましょう。
著者は、多くのミニマリストを取材する機会があるそうです。そのミニマリストの方達の多くは、大量にあるものから捨て始める傾向があります。大量のものを処分すれば、部屋がスッキリします。また、大量のものを処分できたという自信もつくでしょう。
4. 人付き合いもミニマム
最後のポイントは、ネガティブな人から離れようというものです。多くの人が悩んでいることは、人間関係です。友人が多くても、人脈が広くても幸せになれるわけではありません。むしろ人付き合いが増えれば増えるほど、悩みを抱えてしまうもの。
ここでも大事なことは、余計なものを手放すことです。自分にとって害になる人間関係を終わりにしましょう。悩みが減り、心が穏やかになるはずです。著者が特に意識するのが、ネガティブな人間か、ポジティブな人間かです。
私たちは周りの人から必ず影響を受け、自分の年収や幸福度は、自分の周りにいる人が影響しているという研究結果もあります。ネガティブな人否定的な人とは距離を置いてみてください。そうした人たちから影響を受けると、気分が悪くなりますよね。また、ネガティブ思考にもなりがちになります。疲れてストレスを感じやすくなり、行動しない人になってしまうでしょう。
見栄を捨てる
ミニマリストとして生きるために、捨てるべきものとして”見栄”があります。著者自身、昔はコンプレックスから様々なものを買ったそうです。貧乏を隠すためのブランド品、見た目のための化粧品や洋服に筋トレグッズ、周りから認められたいのは本能ですが、無駄にものを買う原因にもなってしまいます。
そして物質的な満足を得ようとしても、それは無理があります。なぜなら、欲望に終わりはなく、必ず次々と欲しいものが出てきてしまうからです。見栄を消すことが出来れば、ものへの執着からも離れることができます。
見栄を消すための最大のポイントは、嫌われる勇気を持つこと。周りからよく思われたいと思わない、嫌われてもいいと開き直る。これに尽きると、著者は言います。相手がどう思うかは相手の問題であり、自分が考えても仕方のないこと。自分らしく輝いていれば、その魅力を分かって、好きになってくれるとは必ず現れるでしょう。
もちろん、嫌いになる人もいるでしょうが、それは割り切り。本当に強い人間は、自分の弱さを受け入れた人です。嫌われる恐怖を乗り越えた人だけが、自分らしく生きることができるのでしょうか。
今回紹介した、ミニマリスト Takeruさんの「月10万円でより豊かに暮らすミニマリスト生活」については、まだまだ紹介できていない部分が多いです。ミニマリスト生活についてもっと学びたいと思った方はぜひ本書を手にとって読んでみてください!