『思考が物質に変わる時』要約(引き寄せの法則と潜在意識の関係)脳科学からの視点

man holding incandescent bulb 時代を生き抜く考え方・哲学

 

この記事では、“思考が現実化する”を科学的に解き明かしている、ドーソン・チャーチさんの書籍「思考が物質に変わる時」を紹介します。本書は、

  • 思考と物質の関係性を知りたい
  • 引き寄せの法則が正しいか科学的に知りたい

という方におすすめです。

考えたことが物質として現れると聞いて、ピンときますか?

引き寄せの法則は、簡単に言うと脳が意識していなかったものを強く意識するようになることで、見えるようになったという話です。

しかし、本書によると意識のある/なしに関わらず、思考は確かに物質を作り出しており、現実を作り出しているということが書かれています。その思考を物質化しているものの正体は、電磁波です。

一体どういうことなのか、さっそく中身を見ていきましょう!

 

1. 思考が現実になるは本当か?

man in gray button up shirt

 

思考が現実になるとは、どういうことでしょうか?

現実とは、すでに目の前にあって、そこで私たちは生きているのだから、思考したことが現実になるなんて思えないですよね。一方で、巷でよく聞く“引き寄せの法則”などでは、思考を向けたものが目の前に現れると自信満々に言います。

たくさんの著名人がそれを本にして出版しており、その方法で人生をより良いものに変えている人がたくさんいると、引き寄せの法則信者は言います。

 

ある意味では、思考が現実になるのは当たり前

著者は、エピジェネティクス、神経学、電磁気学、心理学、サイマティクス、公衆衛生学、量子物理学などの分野では、人の思考にはとてつもない想像力があると示していると言います。

本書は、科学と哲学を区別することなく、神秘的なものにも科学的な研究にも挑み続けてきた著者が、思考がいかにして現実となって現れるかを示した研究をまとめたもの。

実は、ある意味では、思考が現実になるのは当たり前です。

なぜなら、洗濯機もiPhoneも、誰かがどうすれば実現するかと思考を巡らせたから結果として、今現実に物質として存在しています。

思考の力とそのメカニズムを理解してうまく活用することができるかどうかが、私たちの人生の明暗をくっきり分け、思考の質が重要という話です。

 

2. 意識が脳を変化させるという驚きの事実

plasma ball digital wallpaper

 

ここで、脳の構造を考えてみます。

脳は片時も休むことなく分子や細胞を作ったり、逆に破壊したりしながら、まるで沸騰しているかのごとく、活発に活動しています。そして、驚くことに脳の中の神経細胞の構造さえも、常に変化しています。

脳の中には電気の配線のような神経束というものがあり、それが情報の通り道です。神経束の中にはニューロン(=神経細胞)が数百億個存在しており、その神経細胞内には微小管という主にチューブリンと呼ばれるタンパク質からなる細胞骨格が存在しています。

 

そして、微小管は製造されてから消滅するまで、わずか10分のしかありません。私たちの脳はものすごいスピードで変化しています。情報や信号が何度も繰り返し、頻繁に伝わった神経束は筋トレをした時の筋肉と全く同じように、破壊と再生を繰り返してどんどん成長し、神経路は強化されていきます。

また、神経束の中の神経が1時間、繰り返し刺激を受けただけでシナプスの数が2倍になるという研究結果が、1998年サイエンス誌に掲載され話題を呼びました。

 

 

脳内神経路は構築と除去を繰り返す

つまり、私たちが思考の力を使って意識的に注意を向ける方向を定めることで、脳内の新たな神経路に情報が流れ始め、新たな行動によって情報の通り道である神経路が書き換えられ、再構築されるということです。

あなたが、外国語を学ぶにせよ、新しい環境で人間関係を築くにせよ、何か新しいことに取り組んでいる間は、最も使われている神経路の許容量が増え、脳内全体に広がっていきます。

脳内神経路の構築と除去は、何歳になっても常に起こり続けており、どの神経路を強化するかは、意識的な選択によってコントロール可能であるということ。

あなたが何かを思いつき、それに思考を向けるたびに、脳内に新たな神経路を作るよう、あなた自身が電気信号を送っているということになります。

 

3. 思考がエネルギーを作っている

two square blue LED lights

 

ここからさらに、深掘りしていきます。

脳内の神経路はわずかな活動電位が流れており、電気が流れるとその周りには必ず電界と磁界が発生します。

人間の体の中では、常に弱い電気が流れており、電界と磁界が常に発生し続けているため、MRIや脳波系による検査が可能です。著者は電界と磁界によって形作られる電磁波のことを、“エネルギーフィールド”と呼びます。

電磁場は、私たちの脳の中にある小さな神経路で作られ、それら一つ一つが、脳全体から出ている電磁場を形成している。そして、体全体、ましてや地球全体にも、固有の電磁場があることが分かっています。

地球や銀河のような壮大なスケールでも、極微小の原子1つでも、そこには電磁場が存在しているのです。

 

脳内の電磁場がエネルギーや行動を生む

電磁波エネルギーは、脳内の神経路から生まれ、その神経路は、私たちが思考し意識した対象によって、常に変化し強化されたりしています。

今までやったことのない趣味、初めての仕事や、行ったことのない場所など、新しいことに意識や思考を向けた時、脳内には今までなかった全く新しい電磁場、新しいエネルギーが生成されているということです。

このエネルギーが、何かしらの行動へとつながっていくと考えると、思考によって新しいエネルギーを作り出し、それをもとに私たちは新しい行動を起こしていると言えます。

 

4. エネルギーが物質化する理由

brown and white concrete building

 

ここまでで分かるとおり、本書でいうところの「思考が物質に変わる」とは、思考によって脳波が変わり、脳波によって細胞が変わるということです。

脳の活動状態と脳波には関連があるということは、今や科学者の間では常識です。たった一つの信号が、ある神経細胞に伝わると、平均およそ1億から10億の組織全体の神経細胞に活動が及ぶと見積もられており、脳波にある変化が見られると、それに伴い脳内の何十億という神経細胞が活性化することが分かっています。

また、現在使われている脳波系は、

  • ガンマ波
  • べータ波
  • アルファ波
  • シータ波
  • デルタ波

の5種類が測定でき、それぞれに役割があります。

最も周波数が高いガンマ波は40~100hzで、脳内のあらゆる場所から伝わってくる情報を統合し、関連性を把握しようとする時に最も活発に発生します。つまり、知覚が高まっていることを示す脳波です。

 

周波数12~40hzのベータ波は、情報伝達や思考を順序立てる時に必要とされ、問題解決のために集中力を発揮する助けとなってくれます。他方、25hzを超える高ベータ派が発生すると、それはストレスがかかっている証拠になります。

周波数8~13hzのアルファ波は、ベータ波やガンマ派、その他2種類の低周波をつなぐ役割を担っています。

周波数4~8hzのシータ波は、うたた寝しているとき、夢をはっきり見て眼球の動きが早いレム睡眠時に発生する脳波です。想像力が高まっている時に優位に現れます。

5つの脳波の中でも最も低い周波数のデルタ波は、熟睡して眼球がほとんど動かない。ノンレム睡眠時に発生する脳波です。ただし、意識がはっきりとしたままでも起こり、瞑想する人、直感的な人の脳は通常の人よりデルタ波が多いようです。

 

思考や意識が変わると、脳波が変化する

これらの脳波は、脳内で発生している「電磁波=エネルギーフィールド」とも影響しあっています。エネルギーフィールドに影響を与えているのは、私たちの思考や意識。つまり、思考や意識が変わると、脳波にも変化が起こるということです。

この変化が最も顕著に表れるのが、愛と恐怖の感情が起こった時だと著者は言います。そして驚くことに、5種類の脳波のうちベータ波を除く4種類の脳波の周波数が変化すると、細胞が変化することが判明しています。

 

例えば、睡眠中の主な脳波がシータ波とデルタ波になると、アルツハイマー型認知症の原因とされている、脳内のアミロイドβは消え、毒性のある物質が綺麗に取り除かれます。その効果は睡眠がより深いデルタ波の状態の時に高いことがワシントン・メディカルスクールの研究によって分かっています。

また、足をくじいたり、人体を痛めたときの修復に欠かせない軟骨細胞は、シータ波のちょうど中間あたり6.4hzで再生されたり、10hzのアルファ波ではDNA分子の合成が促進されることも判明したり、50hzのガンマ波は筋肉骨皮膚など必要とされるプランクセルの数を増やし、75hzでは抗炎症プロテインを生成する遺伝子の発現を促すとったことも分かっています。

 

脳波で体を癒す

つまり、脳波によって細胞が変化したり、新しく生まれたりしていることや、がん細胞が抑制される効果やDNAが変化するなど、脳波のすごい影響力が分かっています。

ただし、これらの研究の多くは、磁場を作り出す器具によって体外で実験観察されたものがほとんどなので、体内で実際に何が起こるのかは断定する段階です。

あくまで示唆的な効果と捉えるべきとしつつも、私たちの肉体は脳波に敏感に反応していることや、互いにどう関係しているかの理解が進めば、細胞を癒すことに脳波を利用できるようになると著者は言います。

 

5. 思考を物質に変えるとは

man in gray shirt sits on cliff

 

思考が物質化するとはどういう意味だったのか、最後に整理してみましょう。

まず、思考意識によって脳内に新たな神経路が作られたり強化されたりします。その神経路からは常に電磁場が生まれていて、その電磁場は電気と磁気からなるエネルギーそのものであり、思考によって新しいエネルギーが生み出されているということです。

そして、思考によって生まれたこのエネルギーは、脳波に影響を与えています。この脳波の周波数によって、細胞が生まれたり変化したりしている可能性が高いことが分かっています。

ここで、思考によって脳が変化しているということが言えるため、現実を捉えている脳が変わるということは、現実そのものが変わるということが言えます。

 

さらに言えることは、脳波の周波数によって生まれたり変化したりした細胞が数十兆個集まって、私たちの肉体を形作っているということ。つまり、私たちを形作る細胞、肉体という物質を思考が作り出しているということです。

ここまでが、本書から言えることです。現実世界に物質を生み出す魔法のような話とは少し違いました。しかし、飛行機も宇宙旅行も、洗濯機もiPhoneも誰かが思考を巡らせた結果というのは、冒頭で述べたとおり。

現実に物質として存在している思考が現実になるということは、すでに証明されており、当然といえば当然です。

 

人間は自分の体の中の細胞を変化させるのと同じように、外の世界にも変化を起こし、思考を巡らせたものを形にする力を持っていることは間違いありません。

その力をどう活用するかは私たち次第なので、私たち自身の状態が極めて重要だということです。いつの日かおそらく思考を瞬時に物質化する技術が生まれます。

その時に重要になるのは、私たちの状態と思考の質。瞑想やマインドフルネスなどどんな手法でも構わないので、内観によって脳内の余計なおしゃべりや思考に気づき、注意を向ける方向を意識してコントロールできるようになることは大切ではないでしょうか。

 

本書には、他にも内面の状態によって遺伝子が変化し、それによってがん細胞を抑制するような働きが期待できることや、瞑想やタッピングという手法によって思考や感情をコントロールすることでストレスが軽減し、脳波のバランスを調整できるという話も書かれています。

感情は伝染し、世界は情動感染で作られるという話や、地球の持つ周波数に私たちの体と脳が同調するメカニズム(シンクロニシティ)の話など壮大な話がたくさん紹介されています。

今回紹介した、ドーソン・チャーチさんの書籍「思考が物質に変わる時」により興味を持たれた方は、ぜひ本書を手にとってみてください!

 

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