『ダメ子育てを科学が変える!全米トップ校が親に教える57のこと』要約(子育ての悩みを解消)

man in black and white striped long sleeve shirt holding smartphone 日々を豊かに、丁寧に暮らすコツ

 

“いい子育て”とは、何でしょうか?

この記事では、星友啓さんの書籍「ダメ子育てを科学が変える!全米トップ校が親に教える57のこと」を紹介します。

世の中には、実体験以外の根拠がない子育て法や子育て習慣があふれています。例えば、トップ東大進学校の先生のやり方を真似すれば、誰でも東大に合格できるわけではありません。

本書は、子育ての悩みについて、近年様々な視点から科学的研究が進んできた「科学的子育て」がテーマです。科学的アプローチで、人の心や体のポテンシャルを最大限に活用できる子育て法を知ることができるので、おすすめです。

今回は本書の中からいくつかのポイントをピックアップして解説していきますのでぜひお楽しみください!

 

1. 子どもの脳と心

selective focus photo of baby on green grass field

 

まずは、子どもの脳と心について、3つのポイントを解説します。

すぐに叱るは逆効果

  • 「絶対ヤダ!」と言って大声で泣き出す子ども。
  • 「お兄ちゃんが先にやったんじゃん!」とパンチやキックをして叫び声を上げる。

このような、ヤダヤダや兄弟喧嘩は子育てあるあるです。約束の時間を過ぎてもゲームやテレビを止められなかったり、遊び場から帰ろうとしなかったり、食べてほしいものを食べてくれない、といったこともありますよね。

こういう時に、すぐに叱ってしまいがちですが、すぐ叱る子育て法は脳科学的には逆効果です。

例えば、嫌なことを言われてカッとなった時に、感情を抑えて冷静な対応をする。この時、脳の中では右脳がヒートアップした状態を、左脳が落ち着かせています。

しかし、子どもの脳は、理性的な働きをする左脳がまだまだ未発達です。子どもが感情的になった時、高ぶった感情を抑えることができません。

つまり、子どもの感情が高ぶっている時にしつけを試みても、火に油を注ぐ結果になってしまうだけです。

 

コネクト&リダイレクト

著者のおすすめは、カリフォルニア大学ロサンゼルス校のダン・シーゲル教授が提唱する「コネクト&リダイレクト」というもの。

子供の感情が高ぶっている時、まずはコネクト、つまり子供の心とつながることから始めます。小さい子供であれば、背中を撫でてあげるなどをして気持ちを落ち着かせましょう。ある程度言葉が通じる子どもであれば、「そうかそうか、嫌なんだね、怒ったんだね」などを子供のいまの気持ちを言葉に出してあげます。

気持ちを理解したことを、行動や言葉で伝えてあげることで、子どもの気持ちをリラックスさせることが、第1ステップです。

子どもが落ち着いてきたら、今度はリダイレクト。感情が高ぶっていた時のことを思い出させながら、本当はどうすべきだったのか、何をしてはいけなかったのか、などを説明します。

右脳が落ち着き、左脳で物事を理解する準備ができた状態で、丁寧にやるべきことや、やってはいけないことを説明する。これが、脳科学的に理にかなった声かけの方法です。

子供が自分の気持ちを落ち着かせるスキルをつけるためのトレーニングにもなっていることを押さえてておきましょう。

 

脳の発達を妨げる最悪な習慣

生まれてから5歳までの時期は、子供の脳の成長に最も大事な時期の一つです。

そして、子どもの脳の発達をサポートするために、この時期に最も重要なのがストレスをかけすぎこと。小さい子どもの脳は、人間のDNAの設計図に従い、基礎的な脳の機能をどんどん発達させていきます。

しかし、長期的に恐怖や不安などの極度のストレスをかけると、脳の自然な発達が定められてしまいます。子供に極度なストレスを与える環境とは、怒鳴りつけたり罰を与えたりすることです。身体的な虐待はもってのほかです。

また、長期的な家族の不仲や子供のニーズに応えず無視し続ける育児放棄は、体罰と同レベルの悪影響を及ぼします。ただし、子どもの将来を心配しすぎて、無理にあれこれやらせすぎても徐々にストレスをかけてしまうことがあるので、注意しましょう。

子どもを全てのストレスから遠ざけようとする必要はありません。勉強で難しい問題が解けずにイライラしても、友達の関係が少しこじれて悲しくなっても、色々と考えを巡らすことで感情面や社会性が伸びていきます。

全てのストレスから子どもを遠ざけようとはせず、ストレスがかかった後にどう子どもをサポートできるかを考えることが重要です。

 

脳を育てる最も効果的な方法

脳を育てる最も効果的な方法の一つは、ハーバード大学の子どもの発達センターが推奨する「サーブ&リターン」という子育て習慣です。

最初のステップはサーブで、テニスで言うところの1打目の。例えば、赤ちゃんがバブバブと声を出したり手足を動かしたりしているのも、全て赤ちゃんからのサーブであり、それに対して親はリターンを返すべき。つまり、何らかの反応を示すということです。

話しかけたり、撫でたり、笑顔を返したり、非常にシンプルな習慣ですが、このやり取りは子供の認知能力やコミュニケーション能力の発達に欠かせないことが分かってきています。

サーブ&リターンは、大きくなった子どもたちにも重要です。年齢に関わらず、子どもたちの問いかけや表情、ジェスチャーに関して常にリターンを返すことは子育ての基本を忠実に守りましょう。

 

2. やる気になる褒め方・叱り方

smiling girl in black and white striped shirt

 

ここからは、やる気になる褒め方・叱り方について、3つのポイントを解説します。

人のやる気の根っこはたったの3つ

心理学理論の中には、自己決定理論というものがあります。

この理論のメインとなる考え方は次のようなものです。

人のやる気の根本にあるのは、

  • 人とのつながり(関係性)
  • 自分が何かできるという感覚(有能感)
  • 自分が決断したことを、自分の意思に沿ってやっているという感覚(自律性)

の3つです。これら心の三大欲求が、満たされていると、私たちの心が満たされます。この自己決定理論は、最近になり脳科学的にも確認されてきました。

私たちが「幸せだなぁ、気持ちいいなぁ」などと感じている時には、報酬系というメカニズムが活性化されます。

この時、脳では快楽物質と呼ばれたりもするドーパミンが分泌されており、心の三大欲求であるつながり、できる感、自分感を感じる時に、まさにこの報酬系が活性化していることが分かっています。

これは子どもたちにとっても同様で子供たちのやる気を最も効率的に促すにはつながりできる、感自分から感が得られるような環境づくりをしてあげればいいということです。

 

ご褒美が子供のやる気を奪う

やる気には、「内発的やる気」「外発的やる気」の2つがあります。

  • 内発的やる気とは、何かをやること自体に動機付けられている状態。
  • 外発的やる気とは、何かをやることから発生する報酬やバツなどによる動機付けのことです。

外発的やる気は、内発的やる気を壊してしまうことが分かっています。自己決定理論の研究によれば、内発的やる気を持っているところに、あえてお小遣いという外発的報酬が与えられると、次第にお小遣いなしではそれらをやらなくなってしまう。外発的報酬に基づく自己肯定感は、短期的には高い効果を示します。

 

しかし、長期的に依存していると心にも体にも悪影響が出てきてしまうので、注意が必要です。子どもが内発的やる気を出している時は、外発的報酬をぐっとこらえて見守ってあげましょう。

もし、子供が外発的報酬や罰によって動機付けられてしまっているなら、報酬の頻度を減らしたり報酬を少なくしていく、報酬を上げたり上げなかったりランダムにしてみるなど、徐々に外発的報酬や罰を取り除いていくプランを立てましょう。

子どものやる気がないことに対してやむを得ず、一時的に外発的な動機付けを使う場合も開発的報酬や罰の頻度を将来的には減らしていく方法にすると良いです。

 

絶対やってはいけない最悪の声かけ

絶対にやってはいけない最悪の声掛けは、次の3つです。

  • そんな簡単な問題何でできないの?
  • 本当にがっかり
  • もう1回やってみて

 

まず、“そんな簡単な問題”と決めつけるのは、良くないです。簡単なはずなのに、自分はそれができないと子どもに思わせてしまったら、勉強が嫌になってしまいます。必要レベルに達するための具体的なサポートを考えたり、現在の教材が子供にフィットしているかを再評価してあげる方が良いです。

次に、“本当にがっかり”という言葉も、すべきではない声がけです。子どもが間違ったり学習の評価が基準に達していない場合に、親側のネガティブな主観を一方的に表現するのは良くないです。

より客観的な視点からどこがどのように間違っているのかを説明し。子供が次のステップに進めるように手がかりを与えることが大切です。

3つ目は意外にも、“もう1回やってみて”という声かけも良くないです。確かに反復練習が必要な学習過程はあります。しかし、一度できなかったものを単に繰り返させるのでは、どうやり直したらいいかが分かりません。

もう1回という時には、2回目にチャレンジするためのアドバイスや次のステップをサポートしてから再挑戦を促すのが良いと言います。単に何度も繰り返させるのが良くないということですね。

 

3. 伸びる子どもになる子育て方法

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ここからは最後に、伸びる子どもになる子育て方法について2つのポイントを解説します。

最悪の子育て習慣3つ

悪い行いは悪いとしっかり教えて、厳しく叱ることで罪悪感を植え付ける「しつけ派」の子育てが、子供の心や体にとって多大なる悪影響につながることが分かってきています。

「しつけ派」の子育ては、コントロール型の子育てと呼ばれており、子どもにああしろこうしろと指図することで、心の三大欲求の一つである「自分から感」をかき消すことになってしまいます。

コントロール型子育てに見られる典型なパターンは、次の3つです。

  • パターン1:勉強しないとゲームさせないよ喧嘩したらおやつ抜きだからねなど罰で脅す
  • パターン2〇〇ちゃんが〇〇が得意だからクラスで一番になれるよなど過度な期待でプレッシャーをかける
  • パターン3:何やってるのダメでしょ、何でわからないのなど罪悪感を植え付ける

これらのパターンをやりすぎてはいけません。子どもが自分から自発的に考えてやらない選択ができるようサポートをすべきです。

 

テクノロジーとの正しい付き合い方

スマホで動画を見たりゲームをしたり、SNSで友達とやり取りしたり、気がつけば何時間も画面を見ている子どもも少なくありません。

例えば、アメリカでは学校以外で子供がスマホやタブレットなどの画面を見ている時間が小学生で平均5時間、中高生で平均7.5時間弱に上ると言われています。

確かに、スマホなどのテクノロジーは現代社会での生活の大事な一部なので、極端なテクノロジーからの隔離は好ましくないでしょう。ほどほどの距離をおきながら、適度にテクノロジーを使いこなす能力を養うことが肝心です。

子どもがテクノロジーとうまく付き合っていくためには、次の3つを押さえましょう。一つ目は、使わない時は遠くに隔離する。スマホを使わずに勉強している時でも、近くにスマホがあるだけで集中力やパフォーマンスが10~20%も下がってしまうことが分かっています。

2つ目は、テクノロジーブレイクを使うこと。テクノロジーを使ってもいいという休憩時間を取るようにすることで、集中力のオンとオフを切り替えがうまくできるようになります。

最後に3つ目は、親がロールモデルになること。例えば、ご飯を食べている時などテクノロジーを隔離している時は、ルールを子供と一緒に守ります仕事でどうしても使わなくてはいけない場合にも違う場所で使うなど工夫をすることが必要です。

これらのコツを駆使しながら子どもがテクノロジーとうまく付き合えるようなサポートをしてみてください。

今回紹介した、星友啓さんの書籍「ダメ子育てを科学が変える!全米トップ校が親に教える57のこと」について、まだまだ紹介できていない部分が多いです。おすすめの本ですのでぜひ読んでみてください!

 

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